ユキノケゴン

 バスは中禅寺湖のバスターミナルに到着。
 一緒に降りたのは十数名かな。特に地図を見てるわけでもないですが,華厳の滝までは矢印も出てますし,先行馬を追いかければいいので迷いません。

 華厳の滝には,観光バスやマイカーでここまでお越しの方々も大勢いらっしゃるようでした。
 チケットを買ってエレベーターに乗ります。この手の観光地のエレベーターだと,エレベーターガールさんが簡単な案内をしてくれることが多いかと思うのですが(勝手にこう思ってたけど,そもそもあまりサンプルが無いことに気付いた。東京タワーってどうだったかな。),ここは完全自動。乗り場には係員がおられますが,エレベーターには乗ってくれません。あと,ずいぶんと歴史有るエレベーターのようですが,いたって静かにおりていきます。これってけっこう凄いのでは。

バスターミナル 自然博物館なんですね 熊は結構貧相に見える 周辺図 エレベーター乗り場 エレベーターについて エレベーターについて
オーチスのエレベーターです
頑張れ国内メーカー
-3℃との表示

 エレベーターが100m下に到着し,無機質な廊下を歩いて行きます。これが噂の90度曲がりとかつて使われていたドアだなーとか眺めつつ,滝を目指します。反対側(帰りに歩く側)にはなにやら意味深なお祈りスポットがありました。
 いたって無機質な廊下なのが,最近の観光地とは違っていいですね。「近所の小学校の生徒に絵を描いてもらいましょう」みたいなイベントはなかったのだろうか。

 さて,そんなわけで廊下を抜けると展望台です。冬だからなのか雪だからなのか施設老朽化だからなのかは分かりませんが,3階建ての展望台のうち,1階部分は立入り禁止となっており,2階と3階から滝を見ることになります。

 まずは3階。おお〜!!
 もの凄い量の水が流れ落ちています。その周囲には雪と氷,そして崖。そもそも滝の水が全部凍っているのを見たかったのではあるけれど(こういう瞬間が存在するのかも確認してませんが),これはこれで素晴らしい。というよりも,下手に全部凍るよりもこっちの方がいいんじゃなかろうか。ああ,これはさすが華厳の滝が日本三名瀑として有名になるわけだ。まわりを崖で囲まれて滝だけの景色になった上で,これだけの水量の滝がドバドバと流れてるんだもんな〜。
 あと,これは光の加減の問題と水の綺麗さの問題だと思うんですが,水流や氷が若干青っぽくなってるんですよね。これがまた気持ちいいです。

 調子に乗ってここでゆっくりしていたら,手の指先が死にそうになったので逃げ出しました。いやあ,でも来てよかった。いい景色でした。ビバ華厳の滝。

 それにしても,さっきの明智平は高地で風通しのいい場所だったから風が強いのだと思っておりましたが,こうやって周囲を囲まれてるこんな場所でも風が強い。ちなみに,エレベーターホールには「-3℃」という表示がありましたが,周囲の方々の会話によると「-7℃」程度であったと推測されます。そこに風が吹くんだから……あなおそろしや。

滝の姿 出入り口右手の滝 反対側の様子
滝壺から流れていく水
若干青みがかっているのがまた素晴らしい
凍る十二滝と,流れ落ちる華厳の滝
毎秒1トン! 千明康氏による慰霊碑
あれ?と思ったのですが,やっぱりかの有名な千明牧場の千明氏でした
メイズイやコレヒデの馬主として著名ですね
無機質な通路 昔はここを抜けられたようです

 思わぬところで千明氏の名前を見て満足しておりましたが,観瀑台はエレベーターの上・エレベーターの外側にもあります。いってみれば,無料観瀑台です。冬で路面が凍りまくっていて,観瀑台まで若干道を下っているので歩くのが怖いです。そのためか,それともみなさんエレベーターから出たらすぐ温まりたいからか,こちらまで行く観光客の数は少ないようでした。
 若干滝は遠いですが,上から中間部を貫く滝の水流もまた美しいです。冬で周囲が凍ってるからなおさら「貫く」という表現がふさわしいな。


上から 中間部を貫いています ちょっと引いて 山腹崩壊対策工事中

 で,おなかが空いたので屋台で売られていたヤマメの塩焼きを購入。500円也。「どの店も一緒だから店内で食べてもいいよ」と言われたものの,とりあえず歩いて先を急ぐことにしました。食べ歩きながら「サルに注意」という張り紙を見てちょっとびびってしまいました。あと,食べ歩いたもので串を捨てる場所がなくてちょっと困ってしまいました。結局串を鞄に入れたまま歩く羽目になって,鞄を開けたときに怪我しないようにするのに苦労することとなったのでした。

ヤマメ サルに注意

 それにしても,せっかく千明さんがやってるんだからこのあたりに馬券売場でも作ってくれたらいいのにな。

明智平華厳滝中禅寺湯元神橋本宮輪王寺東照宮二荒山神社

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