冬の輪王寺

 続いて,輪王寺に入っていきます。
 現地に着くまで,いまいちどこからどこまでが輪王寺で,どこからどこまでが東照宮なのかよく分かってませんでした。神仏分離期間なんてごく最近のことですから(東照宮の歴史から見たら習合期間と分離期間に言うほどの差はないともいえますが),まああまり気にしないことにします。

 階段を上がってちょっと進むと,御旅所と「騎馬専用」という坂道。相変わらず「馬」の文字を見ると嬉しくなる単細胞なNPなのでした。騎馬が通るであろう,頂上を見て左半分の道は雪かきがされておらず,雪が深いです。御旅所の写真を撮ろうと深い雪の中を進んだところ……こけました。この旅を通じて,膝をついたのはこの1回だけだな。まあ頑張った方だといえるのではなかろうか。
 なお,この騎馬専用部分,雪があると分かりませんが,どうも下は芝生のようです。
 そもそも一般常識に欠けるNPですので,「御旅所」というのがなんなのか分かってませんでした。御神輿の休憩場所を「御旅所」というんですね。勉強になるなあ。というわけで,この御旅所は輪王寺というよりも東照宮に属することになります。ただし,東照宮のホームページではこの御旅所は触れられておりません。この御旅所の本殿も世界遺産の一部として登録されているようであります。写真から察するに,一番左の建物が本殿だな。

参道
右の石碑は世界遺産のものなので,
わりと新しく整備されたのだろうな
唯心院,という案内が出ておりましたが,
今は存在しないということでいいのだろうか…
御旅所
騎馬専用 名称不明だけれど撮ってみた 出したら凹んでた
気圧か温度か
それとも単に押されただけか
ゆばアイス
買おうかと思ったけど
300円だったので断念

 なぜか売店に立木観音のパンフレットがあったのでゲットしました。多分古いものなのだろうけれど,よかったよかった。

 で,勝道上人像を横目に,現われるのがでっかい箱。おお,これが噂に聞く建設中の三仏堂だな。
 さて,ここで失敗兼恥その1。実は私,この三仏堂が輪王寺の本堂だとは思っておらず,数あるお堂の1つだと思ってたのであります。普通本堂って奥にあるもんでしょ。普通,と言い切れるほどに伽藍配置を勉強したことはありませんが。
 そんなわけで,最初はわりと軽いノリで中に入っていったのです。
 そして,失敗兼恥その2。中に入ると,右手に拝観コースが流れ,正面のお堂部分(ただし,この日は工事中のため仏像はそこになかった……はず)とは別ルートに流れます。そんなわけで,NPはそのまま右手のルートに流れ,最後までそこに戻ってくることはありませんでした。そんなわけで,三仏堂の一番大事な部分を見損ねたのであります。
 その後,拝観していくとご本尊であるところの阿弥陀如来様に出会うことは出来ました(これは工事中でないとこんなに近く見ることは出来ないらしく,ラッキーでありました)が,残る2体の馬頭観音と千手観音はいったいどこに……。単に非公開になっているだけならいいのですが,もし見逃したスペースにおられたりしたのであれば悔しいなあ。
 さて,そんなわけで,1階部分の拝観を終え,さらに上に上がっていきます。てっきり上の部分への入場料も含めて1000円の拝観券に含まれているのだと思っていたら,別料金でした。ううむ,いけずぅ。
 そんなわけで,上から横から工事風景を見学。まあ休日なので実際に動いているわけではないんだけど。どういう風景が見られるかはタイミング次第だろうから,これはしかたない。平成32年までの長丁場工事のようなので,もしかしたらまた来る機会があるかもしれませんので,そのときはそのときに。



勝道上人像 その前にある水鉢
正面から見ると龍の目が怖い
岩の上に立つ上人
どこを見ているのだろうか?
三仏堂 見学のご案内 老齢木の若返り
破損状況 害虫
ぼやけてるのは害虫注意のためでなく
単なるNPの失敗です
旧位置 昭和期の修築工事の状況
ガラス越しなので若干きたないです 2階部分 鬼門除けについて 4階部分 6階部分
同じく6階 ぐるっとまわります 逆側
上から逍遥園を見下ろす
これも6階 2階

 続いて,逍遥園に向かいます。宝物殿には興味はなかったのですが,セットで300円。共通券には含まれておりません。まあ,庭園に興味がある人が少ないのでしょうし,宝物殿が別料金なのはまあ納得だな……。変に200円ずつ・セットで300円とするよりも管理の手間がかからないだろうしな。
 貧乏人の愚痴はさておき,いざ庭園に入ります。昨年は雪の浄土庭園を見ましたが,今年は雪の近世庭園です。これを見たかった。
 ちょっと庭園自体が狭く,ごみっとしていたのが残念ではありましたが(楽山園とはある意味対極だな),それでも雪と庭園の姿は美しい。東京にいるとなかなかここまで白い雪の庭園は見られないからなー。この前の雪の直後に後楽園に行けばよかった。
 庭園は池泉回遊式。基本的に矢印に沿って左回りですが,中島があり,ここだけ順路から外れております。個人的に気になったのは,外国の方がどういう場所で写真を撮っているか。そこまで長時間多人数観察していたわけではないのですが,基本的には撮影ポイントはそう違わない様子でした。


 その後,宝物殿を見て,裏の大護摩堂に向かいます。向かう途中の池も綺麗でありました。
 さらに大護摩堂の右手に護法天堂,そして左手にそびえ立つ相輪。なんだこれ。
 とりあえず相輪は後回しにするとして,大護摩堂。ここも中禅寺五大堂と同様に,五大明王を本尊に,天井部には龍の絵。同じ日光内にあるのだから構造が似ていて当然という気もしますが,それだったらなんとなく輪王寺の方がいいな。輪王寺もここを「日光山随一の護摩祈願所」と宣言してるし。
 そのわりに,ここでは中禅寺五大堂ほど商売がかってなかったな。やっぱり参拝者が多いと,お金にも困らないのだろうか……。
 その後,いったん坂道を下って黒門をチェック。この坂道,一部凍ってて歩くのが大変でした。こんな人通りある場所がこんな大惨事になってるとは……

護摩堂に向かう途中の池
弁天堂かと思ったら,そうじゃないみたいでした
大護摩堂と護法天堂 大きな灯籠
相輪とう。「?」(とう)の字が多分しっかりと表示されてないと思われます。 黒門

 そんなわけで,輪王寺(と認識していた部分)を拝観し終えて,坂の上にある東照宮を目指すのでありました。

明智平華厳滝中禅寺湯元神橋本宮輪王寺東照宮二荒山神社

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