三景宮島杯その1

 仕事で急遽山口県光市に行くことになりました。光市,というと,例の痛ましい事件で有名になってしまいましたが,ちょっと調査したところ,私の心をときめかせる特段観光地は無さそうです。
 実は光という地名(正確には駅名)は,柳井港から山口方面に向かう際に目にしていて,おおよそ何もないことは分かってました。で,柳井で自分がやり残したことといえば,柳井競馬場(オートレース場)跡地を確認することなんですが,さすがにそれだけを目的に東京から1日つぶして柳井に行くのも芸がない。
 ってことで,久々に宮島競艇に行ってみることにしました。昨年来,長らく行ってなかったレース場に2度目参戦,ってことが多くなってます。まあ,単に一通り行き終わったってことなんだけど。前回宮島に行ったのは5年くらい前かな?旅行記を書いておかないと完全に記憶から消え去ります。
 自分の記憶では,宮島には過去3回行ってます。初回は家族と。2回目は普通に宮島を一人で。宮島→広島の船に乗った記憶があります。3回目は宮島の城を見てから競艇。そして2回目まで本気で競艇場の存在に気付きませんでした。家族と行った初回はともかくとして,2回目は自分一人しか行ってなかったのに競艇場に気付かなかったってんだから,どれだけ競艇場が世間から閉ざされた場所にあるんだ,ってことですね。

宮島周辺マップ
競艇は看板だけですが
載ってるだけヨシとすべきかと
 
 そんなわけで,時間の関係で夜行バスで大阪まで行き,朝から宮島を目指します。
 すると,大阪で,「光市への仕事がキャンセル」という衝撃の事実発覚。う〜ん,なんだこの徒労。ですが,せっかくここまできたので,とりあえず宮島に行くことにします。
 ちなみに,大阪→広島の新幹線の初電が思ってたよりも遅いことを知りました。

 そんなこんなで,JR宮島口。宮島口には「宮島周辺マップ」があり,そこにはちゃんと「宮島競艇」の看板が載ってました。しかし,なぜ舟すら載せずに看板だけなのか……。いろんな場所でこういうイラスト看板見てきましたが,競艇場をあらわす方法として看板を採用するのはなかなか珍しいんでは。
 まあ,JRの地図のようなので(それゆえ松大汽船とかの案内がない),競艇場前駅をかかえる広電を利するような地図にはしたくなかったのかもしれませんね。



 さて,JR宮島口を出ます。
 目指すは宮島。ルートは一直線です。一直線だからこそ,目の前に「競艇場(ボートレース場)は左折!」という案内があれば,目に入ってくるはずです。
 ・
 ・
 ・
 ………入ってきませんでした。
 もしかしたらどこかに隠れてるのかもしれませんが,とりあえず,これだけやる気満々で競艇場を求めている人間の目に入ってこないんだから,これで一見客,特に競艇のない外国の方なんかを呼び込むなんて完全に不可能ですね(まあ競艇場内部を見ても,常滑と比較して,外国人客が来ることは完全に想定外でしょうけど)。
 まあ,廿日市市としては宮島が栄えてればそれでいいんでしょうから,特に宮島競艇にやる気を見せる必要がないんだろうなあ。

藤い屋協賛の顔出し 特に何も見当たらず 「競艇場前駅」の案内はあっても
競艇場の案内がない
広電宮島口 競艇場方向
この角度を見ても,
この先に競艇場があるとは
全く分かりません

 さて,(予想通り)宮島競艇の案内が出ていなかったことを確認できたので(ある意味やる気のなさを確認できたので満足),宮島に渡ります。宮島に渡るための船は,JR系と広電系の2つあることはよく知られていて,JRはJRの船に乗ってもらうためにJRの駅で切符を売ったりしております。
 前回はこのJRの策略にはまってJRの船を使ったので,今回は広電を使おうか……と思ってたんですが,電子マネー対応しているということで,JR系の船にしてしまいました。そして,確認したところ,Suicaには対応していないとのこと……がっくし。

 そんなこんなで,宮島までの短い船旅であります。
 久々に瀬戸内海の船に乗るような気がするな(と書きつつ,前年の高松→宇野以来だから半年も経ってなかった)。瀬戸内海って波も穏やかで島がぽこぽこあって,船旅をするには最高ですよね。自分の田舎が瀬戸内海にあるせいでこの景色を見慣れてますが,この景色を長年味わえてるってのは幸せなんだろうと思います。

 ちなみに自分が乗ったみやじま丸はWikipediaによるとこれで4代目らしく,スーパーエコシップの第1船として建造されシップオブザイヤー2006小型客船部門賞を受賞したすごい奴だったようです。横文字が多くてすごさが伝わってこないのが残念。
 ところで,小型客船ってそんなに毎年画期的な新造船が出てるのかと素人的には疑問に思ってしまうのですが,海洋工学会のページを見てみると,2007年は飛ばして2008年は琵琶湖のmegumiが,2009年は新島式根島のにしきが,2010年は東京海洋大学のらいちょうTが,2011年は新潟粟島のawalineきららが,2012年は大阪のあまのかわがとったようです。素人的には小型客船なんて昔から特に何も変わって無さそうな印象なんですが,そんなはずもなく,日々進化し続けてるんですね。勉強になります。なんだかんだと離島の多い国なので,離島航路を結ぶ船の需要は常にあるんだろうし,観光船の需要も常にあるんでしょうね。

直行便アピールがよく分からない
昔は経由便があったのでしょうか?
満潮は9:45
満潮になったばかりです
向かいに松大汽船の船がいます 徒歩客のみでした
どんどん積み込まれていきます
客室内

松大汽船・宮島

船が2隻
  
船のスペック

JRの売り,鳥居への接近
満潮ですね
 
3階
観光客メインだけあって,ちゃんと3階でも雨をしのげます
 
ザ・瀬戸内海,という景色

到着しました
どんどん降りていきます

乗ってきたJRみやじま丸

 ってことで,宮島到着。
 先月訪れた天橋立に続き,日本三景観光であります。これを書いている4月10日現在,今月下旬に松島にも行こうと企んでおりますので,うまくすれば1年で日本三景制覇できるかもしれません。それにしても,日本三景のうち,天橋立と松島は自然景観だから分かるんですが,宮島って人工的な色彩が強くて,なんでここを日本三景にしたのかちょっと気になります。

 
世界遺産 日本三景 参道
海沿いの道には
お店は少ないですが
どのルートが正式な
参道なんだろうか
特別史跡&特別名勝 鳥居 狛犬その1
   
小舟で観光できるようです
満潮時だけかも
狛犬その2 海に浮かぶ鳥居
深く水につかってます
近づいてきました 狛犬その3
神厩舎 美しい社殿軍

 ってことで,入場券を買って参拝。入場券制(入場有料)の神社って珍しいですよね。まあ,ここはかなり維持費高そうだもんなあ。
 大河で平清盛が放映されてからは初めての厳島神社参拝ではありましたが,社務所にはあまり面白そうな本はありませんでした。ただ,「国宝 平家納経」という本がちょっと気になったかな…。これは市販されてる本のようなので,ここで買うことはしませんでしたが。こういう本を出している戎光祥出版はちょっとチェックしておこうと思った次第。
 てか,平家納経の現物って前年東博で見たばっかなんだよな。
 今回は前回と異なって満潮だったので,前回よりも「海の中の社殿」感が出ておりました。これぞ厳島神社って感じですね。
 そういえば,確か前回か前々回に厳島訪問した際にいただいた厳島神社のしゃもじは自分のキッチンで現役で活動しております。ありがたやありがたや。いただくきっかけとなったのは御朱印で500円払った際におまけでついてきたからなんですが,今回は300円と明示されました。しゃもじってもともといくらなんだろうとちょっと気になってたんですが,前回いただいた大きなしゃもじは300円でした。いただいてよかったのだろうか。

 
卒塔婆石
これは干潮時に見た方がいいっぽい
 
狛犬その4

灯籠
面白い形だな

能舞台
  
天神社。ここまでくる人は少ない
毛利隆元建立で,重文とのこと

工事のお知らせ

 そんなわけで,数年ぶりの厳島神社参拝終了。人は多かったですが,あまり人混みによる苦痛を感じなかったな。


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