白馬の会10周年記念特別

 ハードディスクが壊れたときに消えたと思ってたデータが保存されていたので,今更ながらに白馬の会10周年記念特別の記録をアップします。早くしないと20周年になってしまう……。それにしても,まさか見つかると思ってなかったので,当然当時買った新聞は手元になく(引越し前はどこにあったか認知してたのだが,どこにしまったっけか……),アップできません。ううむ,困った。

 白馬の会10周年記念特別(字数の関係でレース名は「白馬10周年記念特別」でした。2016年になるまでレース名勘違いしてた。当日は当然正式名覚えてたはずなので,いつから勘違いが始まったのか不明だ……。)は,2007年11月24日に高知競馬場にて挙行されました。協賛は白馬の会です。
 高知競馬場に設定したのは完全にNPの自己都合でして,1.高知はまだ行ったことがなかった,2.高知はナムラコクオーが走った極めて重要な競馬場である(&ついでに土佐黒潮牧場に行きたい),3.ちょうど香川に転勤(というか就職というか何というか)になるのでそのついで,という特に3に至っては自己都合にもほどがある流れでした。NP自身は片道切符だからいいとして,会長とトリはわざわざ高知まで行って帰らないといけないのです。いやはや,本当にお付き合いいただきありがとうございましたとしか申し上げられません。

 そんなわけで,夜行バスで到着した会長と合流したトリとNPは無料バス(当時はまだ1日複数本出てた気がする)で高知競馬場に乗り込みました。当時これが自分にとって地方競馬何場目だったかは完全に記憶の外です。福山佐賀荒尾未踏の頃だったはずなので(園田には事前研修の帰りに寄ってた……真面目に仕事する気がないのがよく分かる),中国以西の地方競馬場に初めて入ったのはほぼ間違いなし。当時小倉に行ってたかも怪しいので,おそらく中央含めて中国以西の競馬場に初めて足を踏み入れたのではないかと思う次第。というか,競艇も多分尼崎止まりだったので,中国以西のギャンブル場に初めて足を踏み入れたかたちになるのではないかと思われます。

入場

 入場後,どういう流れをたどったか完全に記憶にないですが,おそらく奥の管理棟から上にあがったはず。白馬様ご一行は,来賓室に通されました。

 10年一昔とはよくいったもので,当時はまだ真面目な20代だったNPは,競馬場でこのテの場所に入ったのはこれが初めてでした。今となっては本当に昔の話であります。このテの場所のイメージがまったくついてなかったのですが,とりあえず高知は来賓席っぽく,ソファとテーブルがありました。お誕生日席が馬場方向を向くのでなく馬場を背にしているあたり競馬オヤジが来る場所ではなく,上座がきちんと設定されている,まさに来賓が来るべき場所であることがわかります。

白馬様ご一行 来賓席 来賓席からの眺め
5階の構造 馬券は特別販売所で レースと掲示板はこんな感じ
ちなみにこの5レースは3連複的中

 とまあ,一応上からの眺めを堪能したので,下におります。やはりこっちの方が落ち着く。例によって競馬場内を探索。

 2016年の知識,さらにはこのあと2回(2009年2014年)高知を訪れたことをふまえた知識をもとにしますと,この頃は(売上げ的にはさておき)まだハルウララの影響が残り,まだまだ明るく面白い(逆に言えば無駄が多いともいえる)競馬場でした。高知競馬場というと,なんといっても公式サイトのRyomaDerbyがネット初期にかなり頑張ったホームページを作っていて,確か今は昔のnetkeiba草創期のリンク集で数少ないG1評価を取ってたんじゃなかったかと曖昧な記憶があります。海援隊なんかにも昔登録して遊んでました。いやはや,懐かしい。久々にRyomaDerbyのリンク集みたら,別冊白馬が消えてた。多分別冊白馬の旧アドレス宛にリンク張ってたから消されたんだな。いろんな意味で時間の流れを感じます。まあ,そんなこんなで無駄の多い高知競馬場。2014年には電光式になっていたパドック掲示板も当時はまだ手書きでした。ちょくちょく出てくる割に名前を見つけるのが容易ではないババ丸くんのふわふわなんかもあったんだな。黒船賞開催日とかならまだしも,一般開催の日なのに。あと,2014年になって「どこにあったのだろう」などとのんきな疑問を書いていたハルウララ記念館の場所が分かりました。やはり思った通りの場所でした。あと,正式名称はハルウララ記念館なんていうありふれた名前ではなく,ハルウララギャラリーでした。横文字使いやがって。
 あと,誘導馬とパドックでふれあえたのっていつまでなのだろうか。今多分このサービスやってないですよね?

スタンド WinningPost スタンドを横から 当時はまだ日焼けしてません
スタンド裏 パドック 当時はまだ手書き 基本は座って見る 誘導馬 レースの合間はここで
誘導馬とふれあえます
フリーマーケット開催中 マンペイ記念碑 馬頭観音 新聞3紙 アイスクリン
ババ丸のふわふわ 食堂街 ハルウララギャラリー
中の写真も撮っておけばよかった

 さて,メインレースである白馬10周年記念の前に,面白い馬が出てました。その名もヒカルサザンクロスWikipediaの記事もありますね。日本最多出走馬です。それ以前の記録保持馬はご存じウズシオタローです。そう,私めは北海道でウズシオタローに会っておりまして,日本最多出走記録保持馬2頭を生で見るという幸運に巡り会っていたのです。
 ヒカルサザンクロスは場内にお手製の案内板が作られており,競馬場側も盛り上げようとしておりました。また,今もなおNAR公式サイトにヒカルサザンクロスの応援ページが残っております。サザンクロスが"sazancross"と英語ローマ字ちゃんぽんなあたりが当時の空気感が出てていいですね。
 今の最多出走はおそらくまだセニョールベストでして,これが409戦。この馬も最後は高知ですが,ヒカルサザンクロスほどの盛り上がりはなかった気がします。やっぱりウズシオタロー以来の大記録を更新して道を切り開いたことが大きかったのかな。
 なお,ヒカルサザンクロスは2007年が最終出走だったので,ここで見られたのは本当に幸運でした。
 あと,この頃の高知はオースミレパードの最高齢出走でも盛り上がってましたね。レパードは引退後土佐黒潮に入り,今も厩舎の名前が残るわけでして,どこでなにがどうなるか,本当に分かりません。

 なお,このあたりのRyomaDerbyの過去記事をあさっていたところ,あのよく分からないログハウス(2014年参照)の正体が判明しました。愛のログハウスってなんですかねそれ……。このころの高知のぬるい空気がよく分かります。ただ,この日の直前(11月19日)には翌年の黒船賞の開催取りやめの記事が出ていたり,苦しい時期だったのはよく分かります。

E3 (サラブレッド系 一般 馬齢) D1300m
着順 馬番 馬名 所属 性齢 重量 騎手 調教師 馬体重 タイム 着差 人気
1 8 グランドフェロー 高知 牝 3 53.0 宮川実(高知) 川野勇 468 1:28:6 1
2 7 ワンダーシアトル 高知 牡 8 54.0 ☆本橋孝(船橋) 雑賀正 532 1:28:7 クビ 3
3 5 フジミネシャトル 高知 牝 4 54.0 上田将(高知) 田中伸 415 1:28:7 ハナ 4
4 1 シーライアント 高知 牝 7 52.0 △森井美(高知) 別府真 445 1:29:3 2
5 3 ヒカルサザンクロス 高知 セン 14 55.0 宮川浩(高知) 宗石大 441 1:30:5 7
6 6 マルタカクロッカス 高知 牡 4 55.0 中西達(高知) 炭田健 527 1:30:6 3/4 5
7 2 カヤドーヴェルト 高知 牝 4 54.0 永森大(高知) 雑賀正 488 1:32:4 5
8 4 ミンナデワラオ 高知 牝 5 52.0 △石本純(高知) 東原己 399 1:33:6 8

 ヒカルサザンクロスは5着でした。なお,主戦の宮川騎手は2015年11月で引退,2016年厩舎開業とのことです。1980年生れということで(学年は違うけど)親近感わきますね。調教師としても頑丈でしっかり走る馬を育てていってください。

お手製の案内 Paddock
1300m戦はスタートを間近で見られます 輪乗り

 さて。メインレースを待っていると,伊藤千尋騎手の紹介式が始まりました。あれ,こんな予定組まれてたっけ。なお,このとき紹介された騎手が誰だか探そうと思って上記ログハウスの記事を発見したんですが,なんと伊藤騎手の紹介式について,RyomaDerbyに予告記事を発見できず。どうなってるんだ……。ただ,当日の紹介セレモニーの写真記事は発見しました(これ)。なんとなく,上からの写真を載せることにためらいを覚えてしまいます……。
 なお,この時期はさらに南関から本橋騎手が遠征しておりまして,当時はまだ☆でした。今や押しも押されぬダービージョッキーですから,時間の流れを感じますな。なお,この翌日(11月25日)に家族協賛祝本橋孝太19歳特別という,顔から火が出そうになるレースがおこなわれていたようです。いいですね,「家族協賛」という響き。

伊藤騎手紹介式

 さてさて。そんなわけで,伊藤騎手の紹介を終えたところで,いよいよ本日のメインイベント。白馬10周年記念特別です。1着賞金12万円ですから,高知の苦しさがよく分かります。

 高知競馬と言えばなんといっても橋口アナウンサーです。橋口アナウンサーに我々の恥ずかしい紹介文を読んでいただき,しかも「思わず芦毛の馬が出走していないか調べてしまいます」的なコメント(詳細は覚えてないけれど,9年たった今でも芦毛に関するコメントをいただいたことはよく記憶している。そしてこれ,多分芦毛がいなくて特定の馬を優遇しないことを前提としたコメントで,そこまでふまえてコメントをいただけたことに本当に感謝です)をいただきました。このあと協賛レースは2回やりましたが,ここまでコメントいただけたのはこのときだけでして,改めて橋口アナウンサーの凄さが分かると共に,協賛レースやるなら高知はお勧めであると宣伝させていただきます。
 それにしても,あらためて自分たちの書いた案内文を見ると,よくもまあ思いつきで結成とか素直にそんなこと書いたな,と思う次第です。

 レースは4コーナーポケットからの1400m戦。黒船賞と同じ距離です。
 レースは逃げるアンジーにナムラビッグタイムが直線入口で並びかけ,そのまま押し切ってゴール。高知を代表する名手赤岡騎手が見事白馬10周年記念特別を勝利しました。個人的にはナムラの馬が勝ってくれたことに大満足であります。馬券的には単勝的中。

1400m 恥ずかしい文章がでかでかと…… 確定!!

白馬の会協賛 白馬10周年記念特別 選抜馬 D1400m
着順 馬番 馬名 所属 性齢 重量 騎手 調教師 馬体重 タイム 着差 人気
1 8 ナムラビッグタイム 高知 牡 6 55.0 赤岡修(高知) 田中守 511 1:35:2 3
2 3 マルタカウェルカム 高知 牡 5 55.0 中西達(高知) 炭田健 465 1:35:5 1 1/2 2
3 1 ヒロノサンデー 高知 牡 4 55.0 西川敏(高知) 大関吉 442 1:35:5 クビ 5
4 7 アンジー 高知 牝 6 54.0 上田将(高知) 田中伸 501 1:35:8 1 1/2 4
5 4 ダイワグリーズ 高知 牝 3 51.0 △森井美(高知) 田中譲 450 1:36:1 1 1/2 1
6 5 プラチナチケット 高知 牝 3 53.0 小林靖(北海道) 田中伸 431 1:36:2 1/2 7
7 6 ミラビリス 高知 牝 5 54.0 宮川実(高知) 平和人 446 1:37:4 8
8 2 アクアルージュ 高知 牝 4 52.0 △石本純(高知) 田中伸 416 1:39:5 大差 6

 続く9レース,栄久快気祝い特別にはホリエモンが出てました。2009年のときのつたない記憶は間違ってなかった。
 なお,ホリエモンは当時まだ高知にいた鷹野騎手を乗せてブービーでした。ホリエモンについては,堀江氏が有罪になって馬主資格が云々,ってことしか知らなかったんですが,Wikipediaを見ると,どうもこの直後あたりにいったんオークションに出たようですね。

ホリエモン

 実は最終11レースも2点で3連複3900円をヒットしまして,この日は馬券的には圧勝でした。この日の勝ちはきちんとその後の訪問時に吐きだしております。というか,高知に関しては以前のナムラコクオーの黒船賞単勝があるからかなり頑張らないと黒字にならない。

 さて。そんなわけで,満足して5階の来賓席を後にして,下におります。なんせ換金しないといけない。下の払い戻し機はすでに撤収準備中でした。今となっては地方競馬がこういうもんだと分かってるんですが,当時はそんな経験値がなかったからかなりあせりました。
 そして。換金して満足して外に出ると……無料バスはすでにいなくなっておりました。今となっては(以下同)。というわけで,しかたがないので最寄りのバス停目指して歩きます。当時はGoogleMap的な文明の利器はなかったような気もするんで,どうしてたのか謎ですが,でも時期を考えると携帯で地図を見ることはできてる時代だからまあ何かを見て歩いていったんじゃないかと推測します。
 で,3人で歩いていると……優しいバスの運転手さんが乗せてくれました。おお,素晴らしきかな高知県。高知は気に入ったぜよ。

 というわけで,無事に白馬10周年記念特別が終了いたしました。橋口アナウンサーをはじめ,競馬場の皆々様には大変お世話になりました。20周年をどうするかはこれから話し合わねばいけないんですが,とりあえずナムラコクオーが走ったこの高知競馬場で,このようなレースを開催する機会を得て,しかもそれをナムラの名がついた馬が勝つというまさかのイベントが発生し,大満足でありました。


土佐黒潮牧場2007闘犬&龍河洞

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