[ 銭形君 ] |
「文壇」という言葉それ自体はまだ死語とはいえないんでしょうが,こういう時代だけに文壇という言葉の持つ価値は下がる一方なのではないかと思われます。特段根拠はないんだけど。 社会的地位の低かった賭博場にとって,文壇に属する方々というのは地位向上に大きな役割を果たしておられました(たぶん)。新聞社も同様。競馬にとって,やはり大きいのは菊池寛や色川武大,そしてなにより寺山修司であります。 で,このまえ青森に行ったので,三沢の寺山修司記念館に行こうと思ってたのですが,時間切れによって断念。今後三沢にまで行く機会があるかというと……う〜ん,難しいな。
さて,ここから本題。競馬に関する著作のある作家として有名な山口瞳氏。この前,ブックオフで山口瞳の礼儀作法入門という本を買いました。いわゆる「マナー本」ってのは読むとはらわたが煮えくりかえって読む気を失うのですが,この人の本は半エッセイ的な立ち位置なのではらわたの温度は特段上昇しませんでした。 が,ブックオフにこの本を売った方はそうではなかったんだと思います。赤い字(競馬用?の細めのサインペンを使ったと思われる)で,序盤に,「この作者とは相容れない」という趣旨の殴り書きが2カ所ありました。ブックオフで買ったときは105円だということもあって中身をチェックしなかったので,唐突に出てきてびっくりしたのでした。いやまあ,特にオチもなにもないんですが,とりあえずブックオフはちゃんとチェックしなさいよと。
で,現代において,公営ギャンブルの文化的地位をあげる方法ってのはあるんでしょうかね。笹川競艇はともかくとして,オリンピック競技であるところの競輪や(オリンピック競技はケイリンであって競輪ではないとか言わないこと),イギリス王室御用達の競馬って誰がどう宣伝すれば社会的文化的地位が上がるんでしょうか。やっぱり天皇陛下とは言わないまでも皇室のどなたかが毎日足繁く通うしかないんでしょうかね。
2011/10/03(Mon)
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