広島の競馬場競輪場(白馬賞馬事文化賞受賞記念)
2010年12月26日,クリスマスの中山大障害の興奮冷めやらぬ中,広島市郷土資料館にて「広島の競馬場」展が開かれているということで,せっかくなので広島競輪の記念決勝戦と合わせて行ってきました。
松山観光港では,シーボーンアートの展示 「シーボーンアート」とは,海岸漂流物を使った美術工作物らしいです クリスマスな雰囲気があってきれいですね |
高松在住時にも船で対岸の玉野に行きましたが,こんな感じに船に乗って公営ギャンブルってのも気持ちいいですね。
というわけで,瀬戸内海をこえて宇品へ。
広島宇品港は,言うまでもなく広島の海の玄関口であり,ここから宮島競艇場に向けて船に乗っていくこともできる,極めて重要なポイントになります。おそらく2011年の新鋭王座のときなどはひとでごった返して大変なことになってるのだと思います。
この宇品から路面電車に乗り,まずは広島市郷土資料館に向かいます。
ここで「広島の競馬場」という特別展が開かれているという極秘情報を入手したのは,先日福山競馬場に行ったときでありました。こんな重要情報を極秘情報にしてしまう広島市民の謙虚な性格は情報漏洩が相次ぐ日本の公安・警察にもしっかりと見習って欲しいものですね。
他方で,こういう展示をちゃんと訪問している矢野アナウンサーには心から頭が下がる思いであります。
勝利湯外観 | 勝利湯という名前だけに, 敗戦が本気で許せないのではないかと思われます |
さて。広島市郷土資料館に行くには,宇品二丁目の電停で降りて,住宅街をするすると抜けていく必要があります(「宇品2丁目」という地名は存在しないらしいです……びっくり)。道中,いかにも銭湯っぽい煙突を発見し,見てみると「勝利湯」という凄い名前の銭湯でした。残念ながらまだ午前中だったので営業開始前。いやまあこれから競輪場に行くのに銭湯に行くのはアホにも程があるのですが。
まあそんなこんなで歩いて数分,いきなり正面に郷土資料館が現われます。
敷地は「休日の公園」という感じで,犬の散歩している(犬に散歩させられている)人が1人いるだけ。建物それ自体も昔の缶詰工場を利用した結構貴重なものらしいですが,NPの歴史知識と関心はそこには向いていないのでありました。
さて,資料館に入ります。いきなりロビーにゼッケンが現われて面食らい,時給いくらなのか気になるおじさんに入場料を払って奥に進みます。
広島市の資料館ですから,当然に被爆関係の資料もあります。本来的には興味もあるのですが,残念ながらこの日は競輪場に行くという大イベントがあとに控えているので,さら〜っと眺めて進みます。すると,今度は正面に馬!
唐突に馬が現われてびっくりです。何かと思ったら,北島三郎さんが舞台で使用した等身大の模型とのこと。平成19年に川崎競馬に寄贈されたのはいいとして,どういう経緯で広島にやってきたのかはよく分かりません。しかも,いったいいつの間に川崎記念を勝ったんだ。SAMがいたらいろいろ突っ込んでくれるところなんだと思いますが,残念ながらNPにはそんな能力はありません。微妙にリアルでありながら,何となく違和感のある馬の模型をしげしげと眺め,続いて企画展が開かれている2階への階段を上ります。
2階に入ります。日本の競馬の歴史から始まり,広島県の競馬の歴史が解説されておりました。
知ってましたか,「広島招魂祭」。大正一桁年のお話です。考えてみたら今から100年もたってない時代なのですが,大昔に思えてしまいます。
「ごあいさつ」にも書かれていますが,地方競馬は神事としての競馬の流れをくみ,そこに地域の娯楽が組み合わさり,さらにJRA由来の洋式競馬があわさったのが今の競馬なのでしょう。いや〜,ロマンを感じますね。
そして,そこから深川競馬,観音競馬と流れ,今の福山競馬に行き着くわけです。「呉競馬会」「広島駅荷馬車組合」の優勝旗なんかも飾られておりました。凄い時代です。これから100年もたってないというのがまた恐ろしい話です。
そして,大昔の競馬開催のビデオ映像も流れておりました。これってさらりと流しているけどかなり貴重なんじゃないのでしょうか。何よりビックリしたのが,競馬場が混雑していること。いやはや,凄い時代だな。
まあ,コアな競馬ヲタク対象の展示ではないので,当然ありがちな競馬道具の説明とかもありましたが,それ以外の展示で十分満足できました。しかも安いしね。
広島市郷土資料館 | ごあいさつ | 入るといきなりゼッケンが登場 平成12年に兵庫アラブクイーンカップを制した ムサシボウナナのゼッケンです |
キタサンカワサキ! | 企画展パンフレット (通販可) |
というわけで,再度宇品二丁目電停から海岸通電停を目指します。この海岸通電停,宇品から広島駅方面に行くたびに「競輪場前」というアナウンスが気になってはいたんですが,なかなか競輪場本体に到達できなかったのであります。
そして,「競輪場前」をアナウンスするわりに,競輪場への行き方を特に示していないのが,この近辺における競輪場の立場をよく示しているといえるでしょう。「電停から東側にある競輪場っぽい建物」ということで,一瞬ダイキを競輪場と勘違いしそうになりました。「記念競輪開催中の日曜日の午後12時頃」というタイミングなのに,それっぽいおっさんもいないから困ります。
まあ,東に数分歩いたら警備員が現われて,競輪場も登場したんですが。
と,いうわけで広島競輪場。
入ると,がら〜んとした広場。寒いので人が少ないです。
時計を見ると,ちょうどレースが始まる直前だったので,とりあえずバンクに向かいます。記念競輪決勝ということで,客の入りはそこそこ。裏返すと,F2の平日開催のときには何が起こってるのか不安でならなくなるわけですが。
競輪場は,広島アジア大会の自転車トラック競技で使われたため,改装されたとのことですが,確かに観音寺あたりとは比べものにならないけれど,そうはいってもJRAの競馬場に比べたら……。広島のアジア大会というと,当時のNPはサッカーで韓国に負けてファルカンが解任された,とか岩本テルが10番だったとかそのへんの記憶しかないのであります。
で。とりあえず昼食。食堂は「東食堂」と名のつく建物の中にごちゃっと入っております。とはいっても,とりあえず2010年時点では西の食堂棟はありません。全盛期にはあったんでしょうか。広島競輪場名物ということであちこち検索してみたところ,すじ丼がおいしそうだったので注文。自分でポン酢をかけていいよ,とポン酢を渡されるわけですが,常連さんならいざ知らず初めての注文者には適正量が分かりません。ので,気にせずパパパパッとポン酢を掛けます。あまりに適当にかけたので,次回も特にどれだけかけたら自分的にちょうど良いのかさっぱり覚えておりません。ですが,ポン酢のさっぱりとした酸っぱさとすじ肉とご飯が意外とマッチするのでこれは収穫。ただ,職場近くの食堂とかで売られてて注文するのか,と問われたら間違いなくNoなので,自分としては,多分週末の競輪場で開放的な気分になって何か食べよう,という場面限定での食事です。
そんなわけで,場内探索。ここの特徴としては,敷地が長方形で,建物が東西に分離してること。個人的には結構斬新な雰囲気で,たびたびこれに迷わされたのですが,この後行った和歌山も似たような感じだったな。単に場所的余裕がある競輪場にしか行ったことがないだけだな。
さて,広島といえど12月は寒いです。が,特観は満員。このご時世,特別競輪でもないのに特観が満員になるとは……(このあと行った和歌山記念も満員だったけどさ)。まあ,記念の決勝が日曜日で特観が満員にならない方が問題なんでしょうが。しかし,第2特観は閉鎖されたままなのでした。うらめしや。
「芝生席がある」ということにワクワクしていったのに,最初ホーム側からは芝生席が見えずにてっきりなくなったのかと思いました。あとで北スタンドに行ったら発見しましたが。それと,バンク中央部に自転車道がないので,敢闘門を出た選手が半周してスタート地点に向かうのがちょっと競馬的。だからどうした,といえばそれまで。ちなみに,優参した選手が記念品を投げ込むありがちなイベントの際,誰だったか忘れましたがメイン側だけでなく芝生席側の観客にも記念品を投げてる選手がいました。気が利きますね!
で,車券。正直,なんにも覚えてません。バンクとしては400バンクで,海からそこそこ近いとはいえこの日はそんなに風もなく,そこまで大荒れだった記憶もないんだけど。
あと,ライブステーションで生解説が行われておりました。これはよい。通えたらいろいろ勉強できるんだろうな。記念以外の日もやってるんだろうか。
ついでに,この日は有馬記念の日でした。音がない外の方にワンセグ携帯もって待避してた人間はNPの見える範囲でNP含め5人くらい。まあ,競馬優先者はWINS広島行きますわな。
また,イベントとしてオークションが開催され,用済みとなった小嶋選手のSSユニフォーム1セットが3万6000円で落札されておりました。1週間毎日違うユニを着てもまだ2枚余る!という凄いセット。とりあえずこれを書いてる時点ではヤフーオークションには出品されてません。
決勝は佐々木が優勝!なのですが,外れ。帰りの船もあるので,そそくさと競輪場をあとにしたのでした。ぶっちゃけ,競輪だけはまだネット投票に加入してないので,最終当たると並ぶのが面倒なのよねん。まあ狙って外してるはずがないのですが。
続いて向かう先は,宇品港ではなく,ほの湯。
競輪場でついた垢を落としてきれいさっぱり帰るのが目的であります。
場所は……宇品東3丁目。最寄りの電停は宇品2丁目。……また戻るのか。
もっと車での来客者向けに大々的に案内板が出てるのかと思ってたのですが,そんなものは全くなく(気付かなかっただけかも),地図を頼りに歩きます。まあ,これから風呂に入るんだから汗かいても無問題。
「源泉掛け流し」という言葉につられて勝利湯ではなくこっちを選択したのでありますが,来客者の多さと風呂の広さが釣り合ってない印象。ただ,日曜夕方という来客者瞬間最大風速時のことなので,これはこっちの責任。
ほの湯 もうちょっと看板があってもいいような気がする |
牛乳 基本的に低脂肪乳しか買わないので, こういう場所でしか真っ当な牛乳に縁がない |
1日の垢と疲れを洗い流し,宇品港へ。
夕食がてらカレーうどんを頼んだら,卵が入ったちょっと変わったものが出てきました。新鮮!
カレーうどん |
というわけで,お疲れ様でした。