ベトナム旅行記その2〜カオダイ教総本山へ!

 2日目です。おはようございます。

4 TNKトラベル

 さて、ここからはツアーです。

 そもそも、ホーチミンで何を見たいか、というと、1つは競馬です。それはあとにまわすとして、あとはやはりクチトンネル。そして、カオダイ教。この2つはおそらく全員が気になるところでは無いかと思います。そして、もう1つ、ココナッツ教(ヤシ教団)です。珍寺大道場さんで紹介されているのを見て興味を持ったんじゃ無かったかと思いますが、3年前の自分の内心はもはや記憶の外です。旅行記書くって分かってるならこのあたりから用意しとけばいいんですけどね。それより、今回の旅行に関しては自分がどこにどういうメモを残したのかすら発見できません。2018年末にスマホが壊れた際、それまでのメモが消えたのは事実なんですが、消えたのは日本で使ってるスマートフォン。ベトナムで使ったSIMフリーのスマホは特に何も壊していないはずなんですが、特に何も発見できませんでした。あれれ、いったいどこにどういうメモを残したんだっけか。ううむ……。(下でメコンデルタツアーのことを書いていて、日本語ガイドさんにお墓のことを説明されて逐一メモってたことを思い出しました。あれ、本当にメモした内容はどこに消えたんだ……と悩んでいたところ、このときは旧スマホで旅行していたことが判明。メモ発見ああよかった。)

 で。昨日は夜遅く着いてしまったので、ツアーの予約は早起きしてツアー会社に行かなければなりません。というわけで、7時30分にはホテルを出て行動を開始します。普段は超夜型のくせに、こういうときは早起きできるのは不思議ですね。
 で、朝からTNK travelさんへ。なぜここにしたか、というと、ネットで検索したときにここにはヤシ教団を含めたツアーが設定されているように読めたからです。
 で、どういうツアーを選ぶか話をした結果、今日明日はヤシ教団に立ち寄るツアーはないとのことでした。残念。3日目あるいは4日目に自力で乗り込むことも不可能ではないんでしょうが、ほかに行かねばならない場所もあるので諦めることにします。
 そして、今日はカオダイ教→クチトンネルの英語ツアー、明日はメコンデルタの日本語ツアー、というかたちで選びました。クチトンネルを英語ツアーにしたのは、外国人たちの方がクチトンネルでノリがいいんじゃないかと思ったからで、メコンデルタを日本語にしたのは、日本語ツアーだとどんな感じになるのか気になったからであります。

朝のブイビエン通り TNKトラベルのパンフレット 今日のチケット
29万ドンなので、1500円くらい
TNKトラベルの事務所

 さて、早起きしてしまったので、とりあえずはカフェインを補充するところから1日を始める必要があります。近くにオサレなカフェがあったので、アイスラテのトールサイズ。7万ドンなので350円。現代のベトナムの物価は正直よく分からないけれど、オサレ価格が上乗せされてるのではなかろうか。まあ、オサレなカフェならばきちんと業者製の氷を使ってるだろうから、という感じで乗り込みましたので、安心料が上乗せされてると思えばまあいいでしょう。


カフェ内 料金表 アイスラテ ベトナム国旗ベースの旗 朝の大通り

 そして、バスに乗り込みます。正確には、最初バスがやってきたのに気付かず、「まだバスが来ないんだけど」と尋ねたら実はバスは既に出発していて、一旦戻ってきて貰ったのでした。皆様ご迷惑をおかけいたしました。しかし、早起きして待ち構えていてこれだから我ながら救いようがない。
 そして、一同元気に目的地へと向かいます。

バス車内 参加者に配布される水 バスの車窓から


 ガイドさんの説明を聞いてメモったものは以下の通り。
 - 数日前に大雨降って大量の死んだ魚があがったらしい
 - ホンダは毎年100万台バイクを売ってるらしい

 そして、今に始まったことではないのですが、ベトナムの渋滞はなかなかのものです。まあ、バイク大国ですから、バイクが自由に動くのでどうしても渋滞します。また、車も少しでも前に行くために車線変更を繰り返します。このあたり、渋滞学かなにかで研究はされてるのでしょうが、私がぼーっと見る限りにおいては、車線変更しない方がかえって早く目的地に着くような気がしてなりません。

5 Handicapped Handicraft

 そうこうしているうちに、バスはトイレ休憩を兼ねて、Handicapped Handicraftという場所に到着。一旦バスを降ります。
 どうも、枯葉剤等で障害を負った方々が働いている施設で、ここでは鳥のタマゴの殻をつかった工芸品をつくっております。町中でよく見かけるやつですね。さすがに町中に流通しているものをすべて障害者の工芸品でまかなっているとは思えないので、ある程度ベトナムで広くつくられている工芸品なのだろうと思います。これがベトナムの工芸品として普及したのはどういう流れで、誰が音頭を取ったんだろうか。やっぱり共産党主導なのかな。
 簡単に作業工程を見て、あとはお買い物タイムです。それにしても、よく分からん異国人に仕事している姿をジロジロ見られるのって、かなりのストレスですよね。自分なら耐えられません。


 そして、乗り遅れることなくバスに乗り、また冷房の効いた車内からまったりと景色を眺めます。平和です。それにしても、車・バイク関連の店だけ店構えが綺麗なのはさすがです。儲かってますね。


 そして、バスはタイニン(Tay Ninh)省に入ります。ベトナムの区割りルールについては分かってないので、「省」というのがどの程度のものなのかはよく分からないところです。
 Wikipediaを見る限り、省の中に県と市が入ってそうな気がします。気がする、ってのも変な表現だけど。

Tay Ninh(タイニン)省に入ります
このときは工事中でしたが、何を工事して他のだろうか
あと、Google Mapの「地域歴史博物館」という分類にはダウト
引き続き車窓の景色 印象的な造形のホテル 無理矢理3階建てにしたように
見えますが、逆に周囲の家は
平屋でも問題ないのかな
車窓から トランバン工業団地
と翻訳されました
見えてきました

6 カオダイ教総本山

 さて、いよいよやってまいりました。このたびの目的地その1。カオダイ教総本山です。

 復習をかねてというか、そもそも勉強してないので復習ではない気もしますが、とりあえずあらためてカオダイ教について検索。
 Wikipedia記事を読むと、「五教(儒教、道教、仏教、キリスト教、イスラム教)の教えを土台にしたことから、カオダイ=高臺(高台)と名付けられた。」とあります。数ある有名宗教のいいとこ取りをした宗教ですね。日本だと、神道系・仏教系・キリスト教系などの新興宗教がありますが、五教系というのは贅沢です。
 また、今年(2021年)2月に「ベトナムのカオダイ教」という本が出ていることも判明。京大の北澤直宏さんが書かれた本のようで、博論をまとめたもののようです。なので、私が読むような本じゃないですね。書籍の関連では、Wikipedia記事は高樹のぶ子さんの「アジアに浸る」という本を参照しています。高樹のぶ子さんは作家さんで、同書のAmazon評価を見る限り、どこまで信用性が高いかは分かりませんが、とりあえずこの本は買ってみました(まだ読んでない→2022年1月追記。その後読みました。ただ、正直なところ参照文献としての価値は特に無く、Wikipediaの著者はなぜこれを使ったのかちょっと理解に苦しむレベルでした……。高樹さんが悪いわけではないのでお間違いないよう)。さらに、適当に検索していたら関東学院大学人文学会の紀要に「カオダイ・ミン・チョン・ダオ聖会『カオダイ教の宗旨・目的』」という論文(翻訳文)が掲載されていました(138号77頁)。橋本和孝さんという関学大の教授が翻訳されたものみたいですね。ここに、「カオダイ教の宗旨は、公平、博愛、慈悲、災難を助け苦を解決し、人生の痛苦を終わらせるために救人度済することにある」(82頁)、「「公平、博愛、慈悲」を実行する社会は、まさに「平和、民主、自由」な社会になるであろう。」(86頁)などとあります。この文章はもともとベトナム戦争期の1971年に書かれたもののようで、その影響を受けている感がありますね。

 これ以上素人が知った口をきくとボロが出るので(既に出てるか)、あとは楽しく物見遊山。
 バスを降りて、三門をくぐります。門で隔ててるあたりは仏教的と言っていいのでしょうか。


山門 門の装飾 中に入ります 警備員さん

 そして、見えてきました。カオダイ教総本山。中央礼拝堂は、正面(がどっちなのか実は分かってないけれど、見たところいかにも正面感があるのでここを正面と定義する)に2つの塔がそびえており、真ん中と後方にちょっとした塔が出っ張っています。そして、建物正面の向かいには大広場。建物に向かって礼拝されている方がおられます。
 いまいち何を撮ってよくてなにを撮ったらいけないのか、もしかしたら説明があったのかもしれませんが聞いてなかったのでよく分かりません。こういうときは日本人パワーを発揮して、「まわりの人がやってることはOK。やってないことはやらない」という周囲に合わせて行動することにします。みんなで渡れば赤信号も青信号、青信号みんなで止まれば赤信号。

 ガイドさんの説明をメモっていたのは以下の通り。自分で見ても意味が分からない。
 - 75%無宗教。先祖信仰のみ
 - 1926にできた新宗教
 - 1926は寅年なので虎の上
 - 男は右側、女は左側
 - かつては街だったが、政府の方針で出て行くことに
 - ホーチミンには5区に一つテンプル
 - 黄色は仏教
 - 外にはアジアン建築プラス蓮の花内側はヨーロピアンアーキテクチャー

礼拝堂。立派な建物です 正面広場

 では、中に入ります。
 オレンジ色のタイルも土足禁止のようで、そこで靴を脱ぎます。そして、かーぺとの上を歩いて中へ。
 カーペットは日本人的には特徴的な文様ですが宗教的な意味があるのかは分かりません。

こういう場所で靴を揃えないのが海外感あってよいですね ここを歩く 最後はこんな感じ
宗教的な意味はあるのか

 そして、いよいよ中に入ります。これが憧れのカオダイ教総本山!
 ちなみに、観光客は外周をまわるのみです。写真撮影はみんなやってるので、私も撮ります。
 いやあ、いいですね、


 それにしても、なんとも印象的な球体と、目(天眼というらしい)です。この目がなにもかもお見通しだ、ということのようです。
 いやあ、目玉のおやじも特徴的な見た目をしておりますが、この天眼もすごいですね。目のモデルになったのは教祖様なのでしょうか。
 柱に龍が巻き付いているのは中国的です。また、奥にいるお釈迦様や道教の神々的な方々がおられます。カオダイ教の成り立ち的に、独自キャラではなく、これらの宗教キャラを受け入れたのではないかと思います。

この辺りが内陣的な場所 振り返る 球体に近づきます 球体の上
窓にも眼! 様々な角度から球体を撮影 脇の通路
通路を進みます まわりでクルクルするのに使いそうなもの 脇のドア ドアから外を見る
カーペット上に布が溜まっていることからみて、
やはり入口の布には意味がありそう
奥には3人衆 12時が近づいてきて、だんだん参拝者たちが増えてきました

 12時が近づいてきて、だんだん参拝者が増えてきました。まあ、ここにいる時点では「12時から礼拝が始まる」という知識すら無かったんで、「人が増えてるけど、礼拝が始まるのかな?」という感じで眺めてたんだけど。
 で、2階にあがります。私はただほかのツアー客の馬群ならぬ人群についていくだけです。大事なことはここに置き去りにならないことなのです。


 一旦外に出ます。上にも書いたとおり、このあと礼拝が始まることは認識しておらず、単に他の人について行っただけです。主体性ゼロ、予備知識ゼロです。
 さて、そとから建物を見ていると、カラフルな方々が礼拝堂に入っていきます。単色のお坊さん(という表現でいいかは分からない)たちで、多くは1枠の色なのですが、3枠・4枠・5枠もいます。仏教的な発想だと、傘の下にいる人は偉い人ですが、カオダイ教もそうなのかな?ただ、相合い傘をしてる人をみると、色つきの服の形が傘を持っていたりして、上下関係は仏教ほどしっかりしていないのかもしれません。


あらためて、礼拝堂外観 中央部。トラの上に鎮座する人
↑に書いたとおり、寅年にできたからトラの上らしい
134枠が中に入っていきます かぶっている帽子も人それぞれ 1枠よりも345枠の人の方が偉いのかと思ったら
傘を持っているのは黄色の人です
いつの間にか
カーペットがなくなってた

 再度中に入ります。中に入ると、礼拝が始まっています。いつのまにか、大勢の人が中に入っていました。どこに座るかはあらかじめ決まってるのかな?
 動画もOKなようなので、2つほど動画を撮ってみました(これこれ。)。動画って撮ってるときは1分でも長く感じるけど、やっぱり1分くらいだと雰囲気きちんと出ないよなあ。


 まわりの人が降りていくので、私も外に出ます。こういうときは馬群から離されないことが大事なのです。

正面を見上げる 正面の門 卍かと思ったら、逆卍でした
ちょっとビックリしましたが、よく考えたら内側から見たら卍です
正面から広場
後方から中を覗いてみます 3Saints。孫文、ヴィクトル・ユーゴ−、グエン・ビン・キエム
なぜこの3人なのかはよく分からない。教祖様はレミゼが好きだったのでしょうか

 さて、一行は礼拝堂のまわりをぐるっと回って帰ります。
 カオダイ教寺院の伽藍配置についてはよく分かりませんが、観光客はとりあえず礼拝堂だけ見れば十分、ということなのではないでしょうか。


 奥には宿舎的な建物があります(中は見えなかったから、もしかしたら単に修行のための部屋が並んでるだけかもしれない)。どのくらいの人がこの教会敷地内に住んでいて、どのくらいの人が敷地外からここにやってきてるのでしょうかね。


 そんなわけで、カオダイ教総本山の見学終了。
 昼食タイムです。なんかよく分からないけれど、フォーを食べました。可も無く不可も無く。まあ、こんなものでしょう。


 後半戦はクチトンネルであります。

ベトナム旅行記その1ベトナム旅行記その3〜クチトンネル


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