ベトナム旅行記その14~ホーチミンシティFC vs ハノイFC

36 V League 1 ホーチミンシティFC vs ハノイFC

 ダイナムパークでおなかいっぱい感はありますが、まだまだ終わりません。実を言うと、Grabがなかなか捕まらなくて焦っていたのには理由がありました。そう、この日はホーチミンシティFCのサッカーを見に行くプランがあったのです。
 キックオフは19時。これに間に合わないことはもう確定しています。あとはどれだけのロスに留まるか。

 で、ここで自分の記憶喚起のためにあらためて色々ネット検索。
 ベトナムの国内サッカーリーグはV Leagueと呼ばれております。で、上位リーグがV League1。Wikipedia情報ではV League4まであります。
 我らがホーチミンシティFCは2016年まではV League2。2016年に優勝して昇格。2017年からV League1です。で、私がこのクラブに興味を抱いた理由は三浦俊也が監督をやっているから。日本人が重役で絡んでいると勝手に興味と親近感がわきますね。日本のサッカー関係者には三浦さんが多すぎてややこしいですが、俊也さんというと大宮の監督のイメージが強いですね。日本語のWikipediaに比べてベトナム語のWikipediaが詳細なのが凄い。さすが代表監督経験者です。特に調べようとも思わないけど、トルシエさんなんかはフランス語のWikipediaよりも日本語のWikipediaの方が詳しそうだ。
 完全にどうでもいいですが、Wikipediaからリンクの貼られているホーチミンシティFCのホームページ(http://www.hcmcf.club/)は、2021年10月3日時点では「近所でセフレと出会えてSEXできる出会い系ランキング 0005」になっております。近所というのはホーチミンなのか日本なのか気になるところですが、せめて数年はドメイン料金払ってくれないものでしょうか……。なお、Facebookのアカウントはしっかりしております。

 対するハノイFCは前年3位。結論から言うと、2018年・2019年とV League1を連覇することになります。
 2018年のV League1のWikipediaはこちら。ハノイFCは勝点64で2位のThanh Hóa FC(タインホアFC。勝点46)に大差をつけてぶっちぎりの優勝をしております。ちなみに、我らがホーチミンシティFCは勝ち点27で12位。かろうじてV League2との入れ替え戦行きを逃れる(13位が入れ替え戦、14位が自動降格、というルールっぽい)という悲しい結果でありました。

 ちなみに、ホーチミンにはもう1つ、サイゴンFCというクラブもあり、こちらもホーチミンシティFCと同様にここトンニャット・スタジアムを本拠地としています。2021年シーズンは松井大輔や高崎寛之が一時在籍した(2021年シーズンは実施されなかったこともあり、契約解除されて日本に戻ってきましたね)ことで有名になりました。愛媛にいた禹相皓も一緒に登録されてたんですね。知らなかった。なお、高崎は、これを書いている2021年10月3日時点で直近にヴァンフォーレ甲府への復帰が発表されました。



 さて、Grabがスタジアムに到着した時点でおそらく時間は19時15分ころだったかとおもいます(元々ダイナムパークを出る時間がギリギリすぎて、一発でGrabを捕まえてたとしても間に合わなかった可能性がある)。

 で、スタジアムに近づくと、ダフ屋のおばさんが近寄ってきます。本来100,000のチケットを200,000で売ってきているようです。言い合っていると150,000に下がりましたが、なんかやけに高圧的でイラッとしたので、このおばちゃんは無視することにしました。なお、キックオフ時間を過ぎたためかそれともそもそも当日券が無いのか、おばちゃんが買い占めて売り切れたのかは分かりませんが、正規の窓口は閉まっていました(おばちゃんも「窓口はクローズしている」とアピールしてた)。
 で、おばちゃんにまとわりつかれるのも嫌だったので、バック側に回りました。バック側にもダフ屋がおりまして、こちらでは40,000のチケットを50,000で売っていました。こっちの人はそれなりに穏当な話し方をしていたので、こっちで購入。まあ、日本円にしたら料金的にたかがしているのでおばちゃんから買ってもよかったのかもしれないけれど、あまりに偉そうだったのでむかついちゃったのです。
 そして、時間的に切迫していた+おばちゃんの態度にむかついていたという2つの理由から、そもそもNPがここに行った目的の一つである、「選手の座席の後ろから日本人的発音で『三浦!』と叫ぶ」を、この時点で完全に失念しておりました……。

 買ったチケットは、もぎりでビリビリに破かれました。指定席では無さそうです。これはよかった。

 そして、入場。やってきました、ベトナムV League1。いやあ、ここまで来れば安心です。
 得点を見ると、ホーチミンシティFCが1点先制しているみたいです。おお、これは幸先がよい(この時点で、ハノイFCが圧倒的に格上であるとの認識は無かった)。

2021年10月3日の
http://www.hcmcf.club/
急いでいたのと
おばちゃんが鬱陶しかったのとで
ホーム側の写真は無し
これはチケットを買って落ち着いた
バック側の写真です
入場しました! 1-0でホーチミンシティリード!

 さて、この日の試合で一番印象に残っているのは……ホーチミンシティFCの謎の分裂応援です。謎の、というのはもちろん私基準です。
 上の得点写真を見れば分かるとおり、いわゆるゴール裏に、立って応援する集団がいます。一番前の人は試合を見ずに応援団側を見ていて(こういう奴はどの国にもいるんだな)、その前に”ULTRAS CITY”の旗も出ているので、これがいわゆるゴール裏のウルトラのような感じになっています。
 もう1つ、気になる集団がバックスタンドの中間的な場所におりまして、彼らも赤いシャツで統一された服を着ていて、背中には「HCM FC Fan Club」の文字が入っています。なので、彼らがクラブのファンクラブ会員軍団であることは明白。ファンクラブがオフィシャルなのか私設なのかは私には分かりません。で、ファンクラブ会員がバックスタンドで大人しく観戦している、あるいはゴール裏のウルトラにあわせて観戦してるなら、「ああ、サッカーを見に来たファンクラブね」で済むところですが、彼らは彼らで太鼓を使って熱心に声を出しています。
 もし私がベトナム語を話せるなら、ゴール裏に乗り込んで声を出したりしてみたいところではありますが(なお、これを書いている2021年10月時点では新型コロナウイルスの関係で「ゴール裏で声を出す」という行動が完全に過去のものになっていて、そのために色々とセンチメンタルになってる部分もある)、もちろんそんなこともできません。言葉が話せるって大事なことよね。ただ、もし私がのこのこと乗り込んだら「日本人のミウラって監督使えないぞふざけんな」とぶん殴られてた可能性もあるな。
 なお、さっきのウルトラの旗といい、ファンクラブのシャツといい、ベトナム人もこういう場所では英語使いたくなるものなのですね。

 ファンクラブ側からは、ハーフタイムに火花が出るクルクルが回ってました。さすがベトナム、火花OKなんですね。ACLでもOKなんだろうか。

 対するハノイFCのゴール裏は統一応援です。風船があるのが特徴ですね。

 バックスタンドはファンクラブの人が陣取っている一角を除くと「普通の若いサッカーファン」が多数いる、という空気感でした。ハノイFCの得点に喜んだり拍手したりしてる人もいたしね。
 私以外にもガイジンはいました。白人はこういう場所にいると目立ちますね。ここにいた白人さんたちは、ベトナム在住の方々なのか、私のように旅行できたついでに見に来たのか、どっちなんでしょうね。ただ、私個人としてはこういう場所でガイジンさんをみるとちょっと安心してしまいます。

 さて、この日はホーチミンシティFCが1-0でリードして前半終了。これはいけるか!?と思わせつつ、後半になると形勢が大逆転。一方的な展開になり、中盤で完全にハノイFCに支配され、守備陣も十分に寄せきれずにボロボロになりました。
 結果、後半に4点入れられて、1-4で敗北。この日の試合結果はGoogleさんがサポートしてくれています。

 なお、この日の私のメモによると、
- ファンクラブがホーチミンのいいプレーに拍手してない
- 大太鼓に頼りすぎでね?
- むしろゴール裏がしっかり応援してる
ということのようです。なにを偉そうに応援の論評してるんですかね、このニワカジャップは。

 ここでも動画をいくつか撮っていた。放っておくと一生見ないのでとりあえずYouTubeさんにパス。
 1 ゴール裏の様子~試合風景。前半30分ころ。
 2 バックスタンド中央のホーチミンシティFCファンクラブの応援
 3 ハノイFCサポーターの様子~ホーチミンシティFC三浦俊也監督の様子
 4 後半20分前、コーナーキックになるあたりのファンクラブ&ゴール裏の様子~コーナーキックまで
 5 ハノイFCサポーター席で火花出してる様子

試合の様子
バックスタンド ホーチミンシティFCのゴール裏
子供が大旗を持っているのが健気でよいですね
座席位置の関係でハノイFCゴール裏を見ると
フェンスが邪魔になりました……
前半終了 ハノイFCゴール裏
なお、こちらの電光掲示板が機能してないので
ホーム側の方が不便ですね
メインスタンド バックスタンド。ハーフタイム中に座席の場所を移動しました
バックに出ていた弾幕 ファンクラブTシャツ後ろ側 ハーフタイムのハノイFC バナナを頬張る
ホーチミンベンチの面々
ハーフタイム明けのピッチ
クルクルと火花舞うファンクラブ ファンクラブの応援の様子
コールリーダーがマイク持ってますね
ハノイFCゴール裏。よく見ると女子率が高い。
一部の人が持ってる長方形のものはなんなんでしょうか??
ハノイFCゴール裏でも火花が上がっております
多分点を決めた直後で、皆さん喜んでますね。よく見ると、水?が舞ってるようにも見えます
ゴール裏 バックからぐるっと
客席の様子 ホーチミンシティFCのベンチ

 試合終了。
 ホーチミンシティFCは前半1-0でリードするも、後半はグダグダで、1-4と逆転負け。後半、完全に相手に制圧されたあたり、三浦俊也監督としても課題が残ったのでは無いでしょうか。よく分かってないのに適当なことを書いてますが。

 さて、試合後は選手は観客席に挨拶にやってきます。分裂応援状態なので、バックスタンドのファンクラブとゴール裏のウルトラ、両方に挨拶に行くことになります。
 1-4の逆転負けと言うことで、ファンクラブとゴール裏とでなにか雰囲気の違いでもあったりするのかと思って見てましたが、特にそういうことはなく、比較的暖かい出迎えでした。バックの方は、選手とファンが一緒に大きく手を振って拍手するのが通例となっているようで、ゴール裏はそこまでの一体感イベントはなさそうな感じでした。

 一応ちょっとだけ動画が残っております。
 ・ バックスタンド
 ・ ゴール裏

 とにもかくにも、興行なので来場したお客さんが楽しめるのが第一であります。

1-4で試合終了 終了後のバックスタンド 終了後のゴール裏 終了後のハノイFCゴール裏
終了ごの両チームの選手たち バックにやってくる選手たち ゴール裏へ移動
喜ぶハノイFCゴール裏 選手を出迎えるゴール裏。よく見ると、最初は拍手してそのあと肩組んでますね 人のいなくなったピッチ

 てなわけで、お疲れ様でした。スタジアムからの退場は特に混乱はありません。1-4で負けたからといって誰かが暴れたり、ゴール裏vsファンクラブの紛争が起きたりはしてなかったと思います。

退場します ふと見たら、スタンド下の部屋に
ベッドがあったんだけど、
誰か住んでるんでしょうか??
チケット売り場

37 最後の夜

 スタジアムを出ました。近くにコープがあるので、そこで最後のお買い物と海外恒例のヨーグルト飲料を調達することにします。なお、ここで水を買い忘れるという大ポカをした結果、最後に部屋の中で水不足に苦しむハメになりました。何やってんだか。

 コープへ向かう道すがら、お寺らしきものがあったので立ち寄ってみました。一応ドアが開いていたので勝手に入っちゃったけど、まあ怒られなかったからよかったのではないでしょうか。

皆パラパラと帰って行きます お寺
入口上の立仏といい
なんかいい感じですね
やはりここにも布袋さん 後ろが光っております これはどなたでしょう??
コープへ 外観 案内図 コーヒーとミルク?
抹茶ミルクキャンディと
森永のキャラメル
お菓子 店内の様子 戦利品

 スタジアムから、ホテル方向へはGrabで帰ります。市内ならば見つけるのに苦労は要りません。世が世なら、夜のぼったくりタクシーを警戒するか、ぼったくりバイタクに乗るかしてたんでしょうから、ほんと、便利な世の中になったものです。

 さて、ホテルの近くで、昨日も歩いた屋台村で、Grill rice paperを購入。バインチャンヌンという、ベトナム風お好み焼きとも呼ばれてる奴ですね。なお、ベトナム風お好み焼きという表現は、広島風お好み焼きという表現と同様に戦争の原因になりそうな気もしますが、使っていいんでしょうかね。
 加えて、Grilled Porkを購入。これはベトナム料理もへったくれも無いような気がしますが、ついてきてるソースが赤い奴(メモが残ってないので辛かったのか甘辛かったのかも不明)なのが特徴といえるかもしれません。

 味をメモしていないと言うことは、普通に美味しく食べたはずです。こうして写真を残さないと、そもそもなにを食べたのかすら記憶からぶっ飛ぶわけですから、写真というのは大事であります。


 最後に、ホテルの近くのPhở Quỳnhというお店で、フォーとティエットという料理、ついでに最後のアイスコーヒー。これも特に味についてのメモは残されておりません。


 そんなわけで、最後の晩餐も楽しく過ぎていったのでありました。おやすみなさい。”Chúc ngủ ngon"。それにしても、見事に覚えられないな。


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