ラオノアルン

 昼です。昼と言ったら昼食です。ここはタイ。美食の国です。
 とはいえ。ラオスの空気にやられた自分の喉は大変なことになっておりまして,咳しまくりです。これを書いてる2020年7月時点で咳しまくりだったら,おそらく人権は与えられていなかったであろうことを思うと,半年前に行けていてよかったな,と感慨深く思うところではあるのですが,とはいえこれはやばい。
 なにがやばいかというと,咳が原因の嘔吐というのは咳風邪をひいたときの自分の恒例行事のようなものでして,そのリスクは常に意識しなければなりません。とはいえ,せっかくタイに来て,何も食べずに帰るというのもなあ……という葛藤の中,ふらふらと歩き回ります。とりあえず,食べても問題の無いドリアンアイスクリームを摂取してカロリーと水分を補給。
 それにしても,同じ市場でもなんかバンコクの方がビエンチャンよりも垢抜けてるように思えるんですが,なにが違うのだろうか……。

ワット・ポーからボート乗り場に向かうと登場するショッピングセンター ボート乗り場に向かう道は
こんな市場になってます
ドリアンアイスクリーム
ドリアン自体を食べたことは無いので,ドリアン味なのかどうかは分かりません
アイスクリームには特に嫌なにおいはありませんでした。

 で,いろいろと迷ったのですが,道ばたの店の椅子が埋まってたこともあり,オサレなカフェに入ってパッタイを注文してしまいました。冷房きいてるので体力補給です。前回タイを訪れたときは,カオサンで初めてパッタイを食べましたが,時間が経つと行動が変わるものです。

シャレオツなタイ料理であります

 そして……結局やらかしました。ゲホゲホと,一人苦しむハメになったのでした。ある程度胃の中で消化されて体積が減らないともうどうしようもありません。はぁぁ。でも,パッタイ自体はおいしかったです。

 さて。咳をしまくり,オエッとなるなか,選択肢は2つ。体調を考えておとなしくするか,せっかくここまで来たのだからワット・アルンまで攻略するか。
 いろいろ迷いましたが,ワット・アルンに行くことにしました。

 ワット・アルンには,ボートに乗っていくことになります。楽しいですね。日本だとあまり船で川や海を渡ることはありませんが,海外ではそこそこ船に乗ってる気がします。
 バンコクを貫くのは,みんな大好きチャオプラヤ川。昔はメナム川と呼ばれていましたが,メナムが川の意味だということが知れ渡ったために,チャオプラヤ川と呼ばれるようになったようです。自分も,昔世界地図を見ていた頃はメナム川と呼んでいたような記憶があるな。というか,いつから「メナム川」という4文字を見なくなったのだろうか。と思ってネットサーフィンしてみたら(「ネットサーフィン」という言葉はいつ頃から死語扱いされるようになったのだろうか),こんな素晴らしいページが見つかりました。帝国書院の地図帳では,昭和61年発行のものまでがメナム川だったようです。自分の年齢がバレますね。チャオプラヤ川といえば,数年前に洪水があって大変なことになってたよな……と思って調べてみたら,数年前では無く2011年,約10年前でした。自分の年齢がバレますね。
 なにはともあれ,メコン川とチャオプラヤ川を船で渡ることができたというのは,なかなかにいい旅でありました。
 ちなみに,当然救命胴衣は身にまとわないのですが,一応天井に設置はされております。人数分あるかは不明。

ボート乗り場へ 右手がボート待ちの列です 降りてきた客とすれ違います 料金所まであと少し 船に乗り込みます 運転席
対岸が見えます 船内の様子 船長さん水分補給 船長さんがアクセルに手を伸ばす 逆向きの渡船とすれ違う
川の景色 スピード調節 小さな船 高速船 到着しました 帰りの改札口

 対岸に到着して,流れに乗ると,そのままワット・アルンに入っていくことになります。むしろ,ワット・アルンに入らないルートはあったのか,というくらいの流れでありました。
 まずは山門。ヤックさんとモックさんがお出迎えです。いまいちヤックとモックについて分かってませんが,とりあえず気にしないことにします。といいつつ,気になったのでちょっと検索してみたら,どうもヤックというのはラーマーヤナに出てくる鬼神が由来となった鬼のようで,モックはハヌマーン由来の猿鬼のようです。そして,靴を履いているのがヤック,裸足がモック。

簡単な解説 山門です ヤックとモック 山門から先 左右には仏像が並びます 象の像

 なお,ヤックとモックのことなどを探していて,ワット・アルンが暁の寺と呼ばれているのは多分事前知識としてあったはずなんですが,三島由紀夫の小説の由来になっているということは初めて知りました。三島由紀夫の小説は,過去金閣寺は確実に読んだことがあるものの,その他の作品は積読状態または欲しいものリスト入りでとどまっているはずでして,知らないのも当然っちゃあ当然。いずれ読む日が来るのでしょうか。そのとき,ここに再訪したいと思うのでしょうか。

 そんな暁の寺ワット・アルン。本堂です。なんか,軽いサイトを見てると本堂すっ飛ばして仏塔仏塔言ってて,ちょっとビックリしてしまいます。そんな中,こちらのサイトは軽そうな雰囲気があるにもかかわらずしっかりと本堂にも触れており,復習の際に参考にさせていただきました。ありがたやありがたや。これによると,このお寺にはラーマ2世の遺骨がおさめられているそうな。ありがたやありがたや。ちなみに,このサイトによれば,ワット・アルンにはタクシン王像もあるようですが,これは見逃しております。まあ,所詮そんなもんです。
 あと,ワット・ポーでも見たこちらのサイトも,ワット・ポーほどではないですが,ワット・アルンについての説明もしっかりしてます。ありがたやありがたや。

本堂! これ,なんで正面側から
撮らなかったのか
自分でも分からない
本堂正面の立仏 本堂前面部の様子と装飾
仏教についての解説 天井 ご本尊 左側では,僧侶から
直接なにかしてもらえるみたい
(やってないので分からない)

 気を取り直して,続いては大仏様です。
 日本では丈六仏を超えたら大仏と呼んでるとどこかで聞いた記憶がありますが,タイでは大仏,すなわちBig Buddhaという表現はあるのでしょうか。まあ,なんとなく大仏っぽく見えたので大仏様と呼んでおきます。

遠目に見る仏塔群 ドア越しに見る 入ると犬が待ち構えております 大仏様

 続いて,いよいよ仏塔ゾーンですが……その前に,トイレトイレ。案内に沿ってトイレにいくと,お寺のまわりの店を通り抜けるかたちになります。なんか,料金所を一旦抜けることになるんですけど大丈夫なんでしょうかね……?と思ってたら,大丈夫でした。よかったよかった。

 気を取り直して,仏塔攻略です。
 階段の段差はなかなかに急です。メキシコのピラミッドを思い出しますね。

寺院と仏教に敬意を払わない皆様に向けた注意書き バッグは前に ワット・アルンの説明
様々な動物たちがまわりをかこみます。十二支に関係があるのかな,と思ったりもしましたが,どうも違うような気がします。
外の区画から仏塔を見上げる 四隅の仏塔 馬が顔を出しています
中央の仏塔と,その前の建築物 これは人に見えますが… ちょっとのぼったところから四隅の仏塔 これはヤック?
裸足だからモック?
中央の仏塔を見上げる この角度だとメキシコのピラミッド感が強い 3又の象に乗ってるのかな? これ以上はのぼれません 斜めに水平移動できます 急な階段を見下ろす
中央の塔の中腹から四隅の仏塔を見る 馬上の仏様
それぞれ造形が異なります
中国風の人が控えております
こちらは1つ壊されております 動物たち。寅と馬でしょうかね? 仏像

 てことで,ピラミッドにのぼるアトラクション気分を味わうことができる,楽しいお寺でした。楽しいお寺だからこそ,しっかり仏教と仏様に敬意を払うような注意書きがあるんでしょうね。
 でも,日本のお寺のように「まずは本堂をお参りしましょう」的なアナウンスが無いのはある意味興味深いところです。


タイ旅行記その2タイ旅行記その4


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