ギオン大師

 2021年。緊急事態宣言はあけたものの、埼玉県は新型コロナウィルス蔓延防止措置として、埼玉スタジアムへの入場者数を5000人に制限しておりました。
 埼スタの入場人員が5000人になり、しかも浦和が魅力的な試合を繰り広げているとなると、もはやシーチケを持っていても、RUBYレベルではどうにもなりません。そんなわけで、2021年の中盤からは浦和のチケットはまったく手に入らなくなりました。まあ、シーチケ民の中を回っているのであって、訳の分からない転売軍団に回って死にチケが生まれているわけではないので、まあ気分的には納得がいきます。
 さて。おそらく熱心な浦和サポは「それならばDAZN観戦」となるのでしょうが、不熱心な浦和ファンである私はそうはなりません。というか、そもそもDAZNに加入してません。
 そして、カレンダーを見ると、愛媛FCが町田で試合をするとのこと。町田にはこれまで行ったことがないので、これはいい機会です。

 そんなわけで、町田ギオンスタジアムの最寄り駅は小田急線鶴川駅です。ここ最近、小田急に乗る機会が増えました。

鶴川駅 跨線橋の様子 前節の結果

 この日はちょっと早めに鶴川入りしたので、駅前のドトールでちょっと時間を潰して、啓文堂書店へ。町田市はPayPayの20%還元対象だったので、ここで夏の文庫を何冊か購入。こうしてあっさりと還元とノベルティに釣られるから、読み切れない本を買って家に積んでしまうのであります。


 そんなわけで、バスで町田GIONスタジアムに到着です。山の上にあると評判のスタジアムですが、バスに乗っているとあまり山登りの大変さが分かりません。
 山の頂上?にある町田ギオンは、ゼルビアのバックにいるサイバーエージェントの色が強く出ており、テーマパークのような雰囲気が出ておりました。名付けて、ゼルビーランド。名前が安直で素晴らしい。「山の上にある行きづらい場所」を「天空の城」と言い換えるのは素晴らしいですね。


 バラ園っぽいのがあったので、とりあえず寄ってみました。ファビュラス!は"!"までが品種名のようです。

バラ園の様子 タッチオブヴィーナス ファビュラス!

 屋台にも名称に創意工夫がありました。すばらしい。


 そんなわけで、入場です。例によって、Googleさんがパノラマ写真をつくってくれました。
 町田はバックスタンドがやけに豪華ですが、なにがあったんでしょうか。


 座席についてしばらくしてから、雨が降ってきました。まあ、予報通りなのでこちらも用意はしておりましたが、やっぱり雨は嫌ですね。
 また、この日は会社の方を盛大に引っ張ってきたサポーターの方がおられたようで、関東アウェイとは思えない客入りでした。

選手登場 ピッチ練習

 そんなこんなで、選手入場。


 既に書いたとおり、この日私がここにいるのは浦和のチケットが取れなかったからであります。というわけで、雨の中熱心に愛媛を応援されるサポーターの皆様の中、私は浦和の状況をテキストで追いつつ、こちらの試合を観戦。ただでさえサッカーを見る目がないんだから、しっかりどっちかに集中すればいいのに、なにやってるんだか。

 ちなみに、この日の浦和の相手は福岡。アウェイは現地観戦しましたが、完敗でした。アウェイは観戦できるのにホームはチケットが手に入らないというのはなんとももどかしい。
 そして。前半11分。小泉よしおが先制点を決めました。よっしゃよっしゃ。

 ……と、よろこんでいたところ。ここ町田GIONスタジアムでは町田のよしおが前半41分にゴール。
 そして、その後も町田の勢いは留まるところを知らず、というか愛媛がいかん気もしますが、いずれにしても、町田のよしおが大ブレイク。見事ハットトリックを決め、試合も5-0(愛媛から見たら0-5)。

 埼玉で、神奈川(東京)で、よしおが確約した日となったのでありました。

ハーフタイム。スタンドの白色が夜空に映えます 酷い試合展開に
警備員がアップ中?

 てなわけで、浦和は見事ゴールデンウィークの敗戦の雪辱を果たしました。2-0で勝利
 愛媛は上にも書いたとおり、0-5で敗戦
 埼玉で、町田で、よしおが大活躍した1日となったのでした。


 それにしても、真っ暗闇に輝く白いスタンドは美しいですね。

 さて、このまま神奈川に滞在して、翌日朝は川崎でちょっとお仕事。
 そこから、川崎大師へと向かいます。川崎駅前の日興證券に飾られている川崎のユニは目立ちますね。2021年も優勝おめでとうございました。


 そして、京急で川崎大師へ。川崎という場所は川崎駅回りしかよく分かっていないので、京急が川崎駅から川崎大師方面に延びていることも今回初めて知りました(Wikipediaによると、「当寺への参詣客を輸送する目的で、1899年1月21日(初大師の縁日)に開業した大師電気鉄道は、現在の京浜急行電鉄の基となった」とのことで、そもそもこっちこそが京急の本体なのですね)。それを初めて知ったレベルで動けてしまうのですから、文明の利器の発達は素晴らしいですね。

京急川崎駅

 縁日でもない平日の昼間に川崎大師に参拝する人など多いはずも無く、川崎大師駅回りは閑散としておりました。GoogleMapベースで動いたときの最大の欠点は、寺院の山門の場所が分かりづらいことです。もうちょっと正門・山門の位置を上手く認識してほしいんですが、メリケン人というのはそういうのは気にしないのでしょうか。人が多ければ、例によって逃げ馬についていってゴール直前で差せばいいのですが(差す必要もないのですが)、人がいないとそういうわけにもいかないのが辛いところです。
 そんなわけで、無事裏ルートから川崎大師に入ります。西側には西解脱門と至真門がありますが、この2つの門がどういう意味を持っているのかは解脱も真に至ってもいない私には分かりかねるところであります。


 てことで、西側から本堂を目指します。

境内図 遠くに見えるのは薬師殿
なんでこんなエキゾチックなのでしょう
しょうづかの婆さん
奪衣婆さんのようです
江戸消防記念碑

 川崎大師のなりたちや、そもそも仏教寺院におけるお堂の意味・伽藍配置についてまったく理解がないのですが(伽藍配置の持つ意味が分からないことは毎回書いてる気がする)、ここ川崎大師は、不動門~不動堂、大山門~大本堂という2本の大きな参道とお堂から成り立っているようです。
 いまあらためて川崎大師のホームページを見た限りでは(現地にいたときどこまで認識していたかは既に記憶からぶっ飛んでますが、多分どこかでご本尊が何かくらいは目にしていたはず)、大本堂のご本尊は厄除弘法大師、不動堂のご本尊はもちろん不動明王像でこちらは成田山新勝寺御本尊のご分躰を勧請し奉ったものであるとのことです。厄除弘法大師と、普通の弘法大師様とでなにが違うのかは私には分かりませんが、なにかが違うのでしょう。四国八十八カ所の本堂+大師殿というセットに慣れていると、本堂に弘法大師様がででんと鎮座しているのはちょっとびっくりしますね。真言宗って弘法大師を崇める宗教なんだっけ。

 まあよく分からないことはよく分からないままでおいておくとして、とりあえずまずは不動堂にお参り。

不動堂 不動堂参道 不動門

 そして本堂です。


 そのまま探索を続けます。暑いのであまり徒歩ルートに無駄を出したくないのですが、なかなか上手く一筆書きルートを作れないのが悩ましい。
 境内の諸々はホームページの境内碑蹟めぐりにて解説されております。別にスタンプラリーしてるわけではないけれど、自分が興味を持ちそうな石碑も結構見落としてるな。

大師像 わらじが奉納されております 献水のすすめ お砂踏み
力石 橘樹郡出身
征清陣兦軍人招魂碑
2文字目が読めない
神奈川消防組 八角五重塔
鐘楼 植木供養之碑 第五十五代横綱 北の湖敏満之像
道標 「祈りと平和」の像 まり塚碑

 どうも、福徳稲荷堂だけが第二次大戦の戦禍を逃れたようで、これを見逃したのはちょっと痛かったな。まあ、そんなに遠い場所にあるわけでもないのでまた参拝させていただく日も来るでしょう。
 そんなわけで、山門から外に出ます。さすが有名な川崎大師の山門だけあって、立派です。そして、有名な川崎大師の参道だけあって、お店が続いています。なんで私は西から入ったんでしょうか。

山門 参道 元祖住吉屋総本店

 私は全く知らなかったのですが、川崎大師は咳止めで有名なようで、参道には咳止めの飴を売るお店が並んでおりました。
 また、元祖住吉屋総本店を掲げるお店が複数ありました。ここが売っている久寿餅も川崎大師の名物のようですね。ぱっと検索したら住吉vs住吉屋総本店の争いがありそうな空気が伝わってきました。こういう本家争いは部外者が見ている限りでは非常に楽しいので、是非とも平和な範囲で争ってもらいたいものです。



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