ミラノ競馬観戦記 9/23
ミラノにある競馬場はサンシロ競馬場といいます。場所はYHから程近い(といっても歩いて30分くらいかかってつかれたのだが)ところにあります。
とりあえず、僕は事前に場所の下調べをしていなかったので困りました。日本でイタリア競馬の公式HPから日程だけは印刷してきたので、今日はトロットをやっているはずとわかったのですが、場所がわかりません。地図に載ってるかな〜と思い、ドゥオーモの近くのインフォメーションでもらった地図をよ〜く見たら左上に「Ippodromo」という競馬場の印があったのでわかったわけです。
YHに荷物を置いて、まずは地下鉄の駅「LOTTO」方面に向かいました。そこから「Viale Caprili」という通りをひたすら歩きます。てくてくてくてく。かなり遠い。地図では近いのに。競馬場(ギャロップ)の外壁沿いに歩いているのになかなか入口が見えません。20分くらいその道を歩いてようやく競馬場(ギャロップ)の入口をみつけました。ほどなく、道の向かい側にあるトロットの競馬場の入口も発見。初めはさらにその隣りにあるでかい建物だと思っていました。しかし、後に聞くにはそこはかの有名なACミランとインテルの本拠地だと判明。サッカーファンにはかなりうらやましがられました。
そして、入口らしきところからおそるおそる入場。切符売場と改札口があるのに誰もいません。というわけで、入場無料と判断して中に入りました。コースは1周1000メートルくらい。スタンドは3階建てくらいのが(上は指定席で昇ってないのでわからない)1個建っていて少なくとも足利競馬場よりはこぎれいでした。
客は競馬オヤジであふれていて、たまにカップルとかおばさんもいました。とりあえず、出馬表も何もどこにあるのかわからないのでしばらく観察することにします。その結果、1階は立見のみで大井にいるような予想屋がたくさん小屋をたててオヤジが群がるスペース。2階は自由席でまったり見るスペースと判明。さらに建物の中にはBARや他の競馬場(イギリスも含む)の馬券を買うことができるスペースがあることも判明しました。
到着した時はすでに16時過ぎだったのですが、まだ第4Rでした。とりあえず、2階席に座り、レースを見ることにしました。すると二輪車を引っ張った馬がいきなり本馬場に入ってきて、それぞれ思い思いの方向に回り初めました。パドックは無いようです。しばらくしたら乗用車の後ろにでかいハネがついたのがでてきて、おもむろに停まりました。そして発走時間になり競輪のジャンのようなものがなりました。すると、それまで思い思いの方向に回っていた馬が徐々に左回りに回りはじめそれぞれの場所に陣取ります。車のすぐ後ろにつける馬もいれば、思いっきり後方にいる馬もいます。そしてころあいを見計らって、車が動きだし、半周ほど回ってスタート地点を通過したとたんハネをとじながら全速力で前方へ。こうしてスタートです。
なんか表現力がないのが残念なのですが、かなり独特のスタートです。うまく伝わったでしょうか?伝わりませんよね。とりあえず、興味がある人は自分で1度見ることをおすすめします。競艇に近い気がしました。スタートの時にはかなり後方にいた馬もしっかり前の方にいましたね。あれはダッシュをつける作戦なのかもしれません。レースが始まってからも油断ができません。競争中止する馬が相次ぐのです。トロットでは馬がギャロップで走った瞬間に失格なので次々に失格していきます。それが場内放送されるのですが、人気馬が失格したときのざわめきは日本と同じです。ちなみに失格した馬は外のほうか最内のコースじゃないところ(内側はラチじゃなくてポールでくぎってある)をのろのろと走っていました。
こうして、レースが進みゴール。はたして鼻が入ったところがゴールなのか、ばんえいのように最後尾なのかがわからなかったのが残念です。しばらくすると、配当が電光掲示板に流れます。ターフビジョンはありませんでした。その配当を観察した結果、Vincenteが単勝、Piazzatoが複勝、Accoppiataが馬単ではないかという結論に達しました。これで馬券も買えると思い一安心。
残る問題は新聞はどこで売ってるのか?オヤジ達を観察するともっているものは2種類。日本でいうところのスポーツ新聞っぽいやつか「START」という名前の冊子のどちらかです。場内回ったものの新聞屋は発見できず。かといってイタリア語で質問する勇気もわかず。しばらくうろうろしてると廃棄してあるこぎれいな「START」を発見。とりあえずそれでしのぐことにしました。
数レース様子を見てだいたい要領もわかり馬券を買いたくなりました。最小の賭け金は2ユーロから。というわけで、1点だけ買ってみることにしました。窓口で言葉が通じないと嫌なのであらかじめメモに買い目を書いて、おばちゃん(お姉さんだったかも)に提出。すんなり買えました。馬券はコンビニのレシートのでかいバージョンみたいな紙でした。
そして、レース。買った馬は負けました。はっきりいって、予想のしようがありません。しょうがないです。何しろ、イタリア語の冊子は読めないし、そもそも日本語だったとしても知識が全くありません。そう考えると、もう馬券を買う気力もなくなりぼーっとレースを見て最終も終わりYHに帰りました。
帰りもとぼとぼ歩いて帰ったのですが、歩いてたのは僕だけでした。他はみんな車です。日本に帰ってからHPで調べるとバスもあったらしいのですが、そんな気配はありませんでした。けっこう人通りがなくて寂しい道です。別に治安が悪そうではありませんでした。たまにジョギングのおっさんが通りかかるくらいの人通りでした。
初めてトロットのレースを見た感想。ローマ時代の戦車レースのなごりだなーと文化を感じました。