白馬千葉県牧場の旅1996
これは、1996年にまで話が遡ります。
NPとM本(白馬会員じゃないです。一応準会員って事にしときます)の2人は千葉の牧場に行く相談をいたしました。そして、牧場見学への第一歩、競走馬のふるさと案内所千葉支部にTELしました(ちなみに、NPは今は亡きFという週刊誌にここの連絡先を聞く投稿をして、それだけでテレカを1枚貰ってしまった)。
NP「あ、もしもし」
女性「千葉支部です(後から考えるとこう言っていた気がする)」
NP「はっ...?」
女性「......千葉支部です(これも上のと同様確かではない)」
NP「(そこで略さないでくれ)...えーっと、今日は、やってますか?」
女性「昨日竜巻が来て、今日はロイヤルスキーしか見られません」
NP「(た、竜巻〜!?)...あ、それでもいいです。で、ど〜やって行けばいいんでしょうか?」
女性「成田駅からバスに乗って、△△(今ちょっと思い出せない)で降りて下さい」
NP「あ、はい。分かりました。どーも」
というわけで、2人の長旅が始まりました。とりあえず成田を目指します。シンザン君(これまた非白馬会員)は昔はこんなすごいところから学校に通ってたんですね。ご苦労様です。
さて、2人はバスターミナルに着きました。そして、△△を探しました。しかし、ないのです。そこで。△△に似たやつを見つけて、それに乗りこみました。そして、△△に似た名前のバス停で降りました。
しかし、周囲をどう見回しても、目的のものは見つかりそうにない!
近所にショッピングセンターがあるという看板を見て、そこまで歩いて、その中のデニーズからTEL(ちなみに、ここに行く前に向かいのコンビニに行ったりとかもしてます)。
NP「あの〜、ここから車で行きたいんですけど(無茶苦茶)、そちらの住所を教えていただけないでしょうか?」
女性「○丁目■番です」
NP「ど〜も」
2人はショッピングセンターの中の本屋(TSUTAYA)へ行き、地図を見て、目的地を発見。そして、現在地を確認。
2人「…………」
目的地までおよそ10km。2人はてくてく歩き出しました。2人の横をこの近所に住んでいるのであろう子供たちが、颯爽と自転車で駆け抜けていきます。なんといっても、僕の横にいるのはあのごついことで有名なM本君(内輪ネタですいません)。1人や2人、とっ捕まえて自転車を強奪するのはとても容易です。もちろん、こんなことやってませんが。とにかく、自転車を横目に、2人のイライラ度は急上昇!
さて、しばらく歩いて、七栄東スクランブルという、ところにぶつかりました。ここから道は3方向に分かれているのです。「どっちに行けばいいんだ?」困った2人はそのスクランブルに面していたファミリーマートに入り、店員に道を尋ねたのです。すると、「分かりません」との答え。がーん。
仕方がないので、ファミリーマートの裏にあった公衆電話を使って、またもTEL(この頃は学生が携帯電話なんて夢のまた夢だったんだなあ。今思えば懐かしい)。右に進路を取ります。
そして、2人はバス停を発見。が、当分こない。2人、迷う。が、とりあえず先へ進みました。
てくてくてくてくてくてくてくと歩きまして、再び分かれ道に出ました。どっちに行けばいいのか迷った2人はその三叉路の近くにあった駄菓子屋さんの公衆電話を発見。M本がTEL。進路は左!
再び、てくてくてくてくてくてく…
ブォ〜。
バスの音。2人、あせって振り返る、も違うバス。ふぅ〜。よかったよかった。
てくてくてくてくてくてく…
ブォ〜。
2人、再び振り返る。「あ゙〜!!」なんと、残りバス停1つ分も無いところで追い抜かれたのです。こんな、漫画みたいなことが本当に起きたのです。まあ、確かに、バス停で時間を確認したときからぎりぎりだろうな、とは思っていました。が、こんなことになろうとは。
めげずに歩いた2人は、目的地の目の前の交差点に到着。が…
「…ど、どこやねん!!」
近くにあるということは分かりつつも、どこにあるか分からないこのむなしさ。10km近く歩いてきた2人は、ミニストップ脇の公衆電話でまたしてもTEL(あ〜恥ずかしい)。
そして、「そこから○○の方向を見て、まっすぐ行ってすぐ」と言われ、電話してから90秒足らずで到着。時刻は3時50分。営業時間は残り10分!…なにをしろと言うのか。いや〜、本当にお恥ずかしいったらありゃしない。
まあ、千葉の牧場地図を買い、さらにNARのパンフレットなどを貰い、2時間を越す2人の努力は、一応、少しは報われたのでした。
翌日、NPは再びTELしました。
NP「あ、もしもし」
女性「はい千葉支部」
NP「(う〜ん、何回聞いてもその略し方はひっかかる)え〜っと、大東牧場さんへ行きたいのですが…」
女性「大東さんは、直接行っていただいて結構です」
NP「あ、そうですか。で、行き方は…」
(中略)
NP「え〜っと、西山牧場さんは…」
女性「西山ァ?」
NP「(な、なんかあるのか!?)」
女性「(面倒くさそうに)あ、そうか、あれには電話番号のってないのよね(小声)」
NP「(おいおい・・・)」
女性「西山さんは…(電話番号省略)」
NP「西山さんは事前連絡入れたほうがいいんでしょうか?」
女性「いや、いりません。直接行ってください」
NP「あ、そうですか。それで、西山さんへはどうやって行けばいいんでしょうか?」
女性「西山さんへは…(調べようとしているように聞こえた)」
男性(女性の横にいたと思われます)「西山は鎌ヶ谷大仏からすぐ」
女性「鎌ヶ谷大仏からすぐだそうです」
NP「あ、分かりました。どうも。」
ん〜、鎌ヶ谷大仏からすぐ…?なんか牧場地図とは違うような…。
その後、両牧場の見学時間を確認して、NPとテレカの戦いは終了。
数日後…2人ははるばる上総上野(小湊鉄道終点)に出かけていきました。そしてそこからタクシー!!う〜ん、リッチな旅だ。
そして、やってきました大東牧場!!
2人は感嘆の声をあげます。「おおっ!!」
そこには…馬がいました。元気に放牧されていました。まあ当たり前なんですけど、牧場に行ったのが初めてだったんで、ちょっぴり嬉しめ。
で、事務所を探します。が…。事務所らしき建物はあれど、インターホンを押す勇気が無い…。違ってたら、と思うと…。
結局、2人はここまできても迷う運命にあったのでありました。
意を決して、一番近くの建物のインターホンを押すと…正解でした。ああ、よかった…
牧場見学は、というと、とても自由に見学させていただきました。着いたのがそこそこ早い時間帯だったので、最初は放牧されていました。そして、日が昇ってくると馬たちは馬房へと帰っていきます。ありがたいことに、僕たちは馬房の中でも見学させていただきました。初めての牧場見学で、ここまでの体験ができて、いやぁ、もう嬉しいのなんのって…。ここまできた甲斐がありました。
また、嬉しかったのが、オスカースマイルがいたこと。この馬はライスシャワーの妹で、いまいち詰めの甘い馬でしたが、まさかこんなところでお目にかかれるとは…。幸運極まりないです。いやはや。
こうして放牧地見学を終えると、続いてはある意味のメインイベント、ライスシャワーのお墓参りです。事務所で場所をうかがって、お参り。
これで完了。2人は事務所で電話を貸していただき(本当にありがとうございました)、タクシーを呼んで、町へと帰っていったのでした。
さて、こうして見学を終えた2人は、駅で電車の時間を確認し、「あと30分もあるんだから飯でも食うか」という、いたって一般的な結論に達し、近くの大衆食堂に入りました。
そして、カレーとかラーメンとか(よく覚えてないです)、ごくごく普通のものを注文。
そして、待つこと10分。15分。いらいらいらいら。20分。いらいらいらいら。25分。「はい、ど〜ぞ。」2人は時計を見ます。「あ゙〜!!」すでに電車の時間となっておりました。2人、やけ食い。
仕方が無いので、どうも場所に自信の持てない西山牧場の場所を聞くために案内所に電話。
NP「もしもし」
女性「はい千葉支部」
NP「え〜っと、西山牧場さんへの行き方を教えていただきたいのですが」
女性「この前も西山のこと聞いた人がいたけど(十中八九、NPのこと)、何かいるの?ニシノフラワー?」
NP「(絶句)」
女性「西山は鎌ヶ谷大仏駅からすぐ。駅から見えます(誇張ではなく、本当にこう言ったのです…)」
そんなこんなで、電車を待つこと1時間弱。ゴトゴトと鎌ヶ谷大仏へ。
しっかし、どこに西山牧場があるんだ〜!!2人は怒り気味に駅の本屋の詳しめの地図を見て、やはり場所が違っていたことを確認。2人は意気消沈して帰っていきました…。
でも、大東牧場さんをあれだけ自由に長時間見学させていただけて、僕個人としては大満足でした(M本君はどう思ってたか分からないですが)。
今年(2002年)、登別のユートピア牧場さんで、久しぶりにライスシャワーのお参りをしたのですが、このときこれだけの待遇を受けたんだから、もっとちゃんとお参りしに行かなきゃいけないな〜と思ったりもしました。
大東牧場さんは現在では見学禁止で、ライスのお参りのみ可能、ととある本で読みました(詳細は案内所でご確認ください)。何か事故でもあったのか、それとも単に人が多いんでやめただけなのか…。後者ならいいんですが。
今年ユートピア牧場で伺った話では、オスカースマイルはまだ元気にしているそうです(お母さんとお姉さんは残念なことになってしまいましたが…)。ぜひ、元気な仔を生んでくれるよう、そして、その仔が活躍してくれるよう、もちろん、ユートピア牧場さんの馬全てが活躍してくれるよう、期待しております。
当時はまだ世間知らずの生意気な学生だった(今も学生ですが)2人を暖かく迎え入れてくださった大東牧場さんと大東牧場のお馬さんたちには感謝の言葉もありません。ありがとうございました。
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