馬待つ笠松

 いよいよ,笠松競馬場へ向かいます。
 駅からは線路の下をくぐり,土手を越えることになります。

 笠松競馬というと,NP世代はオグリローマン,トミシノポルンガ,ライデンリーダー,ミツアキサイレンス,安藤兄弟,川原正一,柴山雄一と,著名馬有名人の宝庫であり,さらに遡れば嫌でもオグリキャップやフェートノーザン,ワカオライデンの存在に行き着く場所です。それゆえ,東京にいる人間から見ても「特別な場所」なのであります。
 というわけで,以前からやはり「競馬をやる以上は一度は笠松」とは思っていたのですが,いかんせん平日開催が多く,しかも馬券という観点からは内馬場パドックの競馬場というのは魅力がないのも事実で,結局本州最後の競馬場訪問となったのでありました。

地下人道を進みます 線路脇の狭い路地を進む 裏門 新聞売場 なんか小学校の裏側みたいですね
つくられた時代的が同じ位なんでしょう
左手にあった八幡神社 お社 せっかくなので正門を目指したところ
道中にもお社がありました
正門

 そんなわけで,土手を越えると競馬場であります。土手の辺りで突然競馬場への矢印が目立たなくなったような?
 まあ気にせず,ちょっと競馬場の外を半周して場内に入ります。
 まずは(トイレに行きつつ)場内探索。

 スタンドは実は3つもあり,結構大きいです。が,なんか場内案内図が少なく,このへんやはり地元型の競馬場という感じでありました。でもまあ,旅行者向けとしか思えないグッズ売店もあったりしますが。

地方紙にありがちな,自由なコラム コメントはやはり独特 インフォメーション たぶん担当が1人なんでしょうね
昼休み中でした
勝運稲荷
平成18年と案外新しい
お稲荷様
場内案内図
あまりいい案内図がありませんでした
使われなくなった穴場 使われなくなった
予想屋のお立ち台
ただひたすらに漢字が多い 注意書き 寄せ書き
福山にもあったな…
オグリキャップ像 戦績 たてがみ オグリキャップに捧げる グッズ売場
さすがオグリの笠松だけあって,
商品は結構充実
昔は売店だったのだと思われます
レジって固定されてるんですね
競馬場喫茶部 今もやってる食堂 休憩所 写真展が開かれてましたが…… まあ,中はこうやっておじさんの
休憩所になるのは仕方ないですね
締め切り前のチャイムが変更に
NPは今の音楽も気に入りました
ただ,ネット上では音源が見つからない
払戻金算出方法 出遅れカンパイは廃止に ちびっ子ひろば
使われてるのかどうかは不明
完全にカーテンで覆ったら
入りにくいよね
喫煙コーナー
地方競馬は8頭以下は馬番で販売 手作りの3連複・3連単解説
頑張って作ったのはいいけど,
現実的にこれを参考にする人は
いないんだろうな…
大人のマナー 発売・払戻機 100円単位発売
昔の名残だな
「単勝複勝式」が剥がされています
マークカード・マークペン返却箱 ペットの連れ込みは禁止
チェコなんかは犬連れの人が
多かったですが,
ペット連れ禁止は
日本特有なんでしょうか?
14歳以下無料 明るく楽しい環境づくり!

 なかなか昭和の香りを残す(昭和の香りを消すだけのお金がないんだと思いますが)競馬場であります。まあ別に出身馬が活躍しても,それだけじゃ笠松競馬が潤うわけじゃないものね……。
 食事はさすが岐阜県だけあって,味噌系のメニューが多いです。ドテ丼は大垣以上名古屋未満という感じでした。

ドテ丼 串カツ
ソース味
ちくわのおでん
味噌味
売店街 茶の湯名人

 ちなみに,この日は特観に入ってみました。
 特観席は,早い時間に到着すると割安になるという,面白い値段設定。おもしろいですが,どうせ満員にはならないんだからできるだけ早く競馬場に来てもらう・競馬場に長くいる人を優遇しようというのはよく分かります。ただ,料金を支払う場所と指定席を選ぶ場所がずれてるのでちょっと戸惑いました。まあ慣れれば問題ないんだろうけど。

 特観席からは馬場内が見えるわけですが,なんかよく分からない状態ですね。パドックがあるかと思えば,鉄塔が立っていたり,水田があったり,水田の横の土のスペースはグラウンド?まあ区画整理をする前に競馬場を作ってしまって,馬場と土地境界が直角に交わってないからきたなく見えるんでしょうが。

禁煙区域が大幅に拡大されておりました ちゃんと画面がついております 広々綺麗な特観席 特観席から見る馬場
ライデンリーダーの4歳牝特優勝レイ 特観席から見る4コーナー 10回使うと1回無料

 場内地図はすくないですが,それ以外は利用者に非常にやさしい競馬場という印象でありました。
 スタート地点の写真撮影用に,金網に切れ込みを入れてくれたりもしておりました。このあたりは写真撮影に無駄にうるさい競輪界にも見習ってもらいたいところであります。

スタートの写真撮影スペース 蹄鉄がぶら下がってました
理由はよく分かりません

 笠松のパドックは,ご存じの通り馬場内にあり,みな画面越しかコース越しにしかみることが出来ません。
 そのため,パドック解説が重要になるわけですが……。パドック解説,人によっては当たり障りのないことしか言わなかったり,パドックと全く関係ない前走成績の話をしたり,人によってはいないはずの馬の話までしちゃったりしたりと,なかなか個性が出ます。ここ笠松のパドック解説は,結構毒舌。ダメそうな馬はダメとはっきり言ってくれます。これは聞いていて面白い。まあ,自分の評価とは一致しないケースもありますし,結果としてパドック評価とレース結果が連動してるかは確認していないのでありますが,公式解説でここまでやってくれるのは嬉しい限りであります。
 この日は,最初に見た6Rでいきなり落馬発生(エイシンピンキー)。伊藤厩舎の馬で,尾島騎手に乗り替わっていたため,勝負掛かりという予想も多かったようであります。笠松における伊藤厩舎と尾島騎手の位置づけが分からないので,こういうときに部外者は途方に暮れてしまうのでありました。特に,尾島騎手を次のレース以降どう料理するかは予想の上で欠かせないファクターになるわけですが,まあ気にしないことにします。ちなみに,エイシンピンキーはこのレースがラストランになってしまったようです。

 さて。笠松は,レースが終わってから次のレースのパドックが始まるまでそこそこ時間があり,結構手持ちぶさたになります。似たようなことは福山でも書いた記憶がありますが,体感時間として福山よりも長く感じました。もしかしたら,福山と違って「パドックまで歩く時間」が存在しないせいかもしれません。

 レース映像は斜めからで,ゴールした時点で先着馬が分かりづらい構図になっておりました。まあ今更どうしようもないですね。

所属騎手一覧 特観席は階段を上っていく 獲れたて野菜 イベントはここで 発売機
スタンド 年季が入ってます キャロットシート
かつては女性家族優先席だったらしい
パドックを見る客は少ない スタンド
Winning Post 着順表示板 カンパイ係のおじさん 話題になったトラクター
まあ,そうそうミスはおこしません
気持ちのよい走路
騎手はバスに乗ってパドックまでやってきます 1週目 返し馬

 そんなわけで,馬券は併売船橋も含めて全滅。笠松競馬に少しでも貢献できていれば本望です。とほほ。


 さて,帰りは,せっかくなので1〜2コーナー方向に向けて土手を歩いてみました。
 最終レースが終わってからあまり時間が経ってないのに,人気が少ないです。
 笠松競馬は,厩舎が競馬場から離れたところにあるため,人馬が歩いて移動します。この移動が馬の足腰を鍛えることとなって,結果的に笠松の馬が強くなった,という説もあるみたいですね。
 それはともかく,馬が移動するために一般道にも「馬に注意」という看板や,馬に乗った騎手用の押しボタンなんかがあり,まさしく「馬の街笠松」という雰囲気なのであります。

馬場を見下ろす 馬の横断注意の看板が アップ こんなのも とにかく注意しろ,とばかりに
看板が3つ
厩舎を見下ろす
あまり人馬の気配がない

 競馬場のまわりをさらに歩いて行くと,鳥居発見。せっかくなので寄ってみます。
 この鳥居,どうみても参道がないのに,なぜここにあるのか……まあ,普通に考えたら競馬場を作ったので参道が寸断された,と考えるのが素直ですね。
 この神社,金毘羅神社でありました。なぜこんな場所にこんぴらさんが,と考えるわけですが,笠松湊と関係があるんでしょう。緒戦競馬なんて明治以降の外来産業にすぎません。

 そして,馬場内にはお墓。笠松の馬場内にはお墓がある,とは聞いており,特観席から探したのですが見つからなかったのです。こんなかたちで発見できるとは。
 それにしても,最終レースが終わってからそんなに時間が経ってないのに,お墓にお参りしている方がいらっしゃいました(写真撮るのも失礼かと思ったのですが,ご容赦を)。金比羅神社の氏子さんや,このお墓の方々からしてみたら,やはり競馬ってのはなくてもいいものなんだろうなあ。
 それにしても,ここからもレースがよく見えそうです。浦和競馬の脇を延々歩いたことや,プラハ競馬場のまわりを歩いたことを思い出します。

馬場脇に鳥居と神社 鳥居 正面から 川の安全を祈った金毘羅信仰 賽銭箱は正面にありましたが,お金出せるの?
出す場所見落としたかな?
アップで 馬場内は開催中立入り禁止 馬場内のお墓 2コーナー方向 スタンド 1コーナー方向

 本当はこのまま一周してみてもよかったのですが,競馬場のまわりを一周した荒尾競馬が死んだので,験を担いで半周にとどめておくことにしました。
 せっかくなので,場外馬券売場も見ていこうと思って,土手の下の道に出ようと思ったら,近くにあった土手の下に降りる道は馬専用でした。仕方なく遠回り。

土手を目指す 馬専用
人車立入り禁止
砂の道は馬専用 下の道を歩く 菜の花
下から見ても馬専用 なのに,警備員さんが…… 馬に乗っている騎手が馬に乗ったまま押せる押しボタン

 近くにも神社があるようなので,寄ってみました。鞍掛神社というようです。由緒は不明ですが,仮に馬に乗せる鞍をかけていたとしても,おそらく競馬用の馬ではなく,江戸時代の輸送用の馬をここで休ませていたのではないかと思われます。
 この神社,こんな時間に誰もいないだろうと高をくくってたら,女子高生がお参りしていてこっちがびっくりしてしまいました。

右手に薬師堂がありました 鞍掛神社 鳥居
拝殿 手水 拝殿
白い賽銭箱ってあまりみないような
本殿

 そして,せっかくなので,馬が進む道を少し歩いてみました。
 が,少し歩いただけで断念。まあ,GoogleMapを見ながら歩いていたのですが,ゴール地点が見当たらない以上,これ以上歩いても疲れるだけという,馬券全敗して精神的に疲弊したヘタレNPのヘタレ判断でありました。

早朝前売り馬券売場 馬はこっちに進む この辺の道が異常にきれいに整備されていました
神明神社 なんで上から塗りつぶしたのでしょう? 公園
ゴミ捨て場には監視カメラ トイレはなぎ倒されていました 羽島用水というらしい 笠松駅

 笠松駅は,なんか自動券売機が故障したとかいうことで,駅員さんが待機しておりました。

 そんなこんなで笠松競馬観戦終了。これにて本州の現存全競馬場踏破達成であります。この記念すべき日に馬券が全敗してるのがなんともはやでありますが。

 笠松は,競馬の道路標識があったりなんかして,旅行者的には楽しめる街であります。町民の皆様から見たらどうなのかは分からんけど。
 是非とも1日でも長く存続してもらいたいものでありますが……。 

 てなわけで,この日は彦根で宿泊。

笠松3彦根(佐和山)へ

旅行記旅打ち