三渓横浜杯その1
神奈川県の庭園といえば,有名どころは三渓園と称名寺庭園。せっかくなので両方を攻略すべく,三渓園に向かいます。
三渓園では,重要文化財建造物全10棟一挙公開という,なんとも豪華なイベントが行われており,それに合わせたってなわけですな。もっとも,三渓園という場所についての事前情報は皆無でしたので,どういう重要文化財があるのかとかは全く分かってませんでした。てっきり江戸期の大名庭園かなにかだと思ってたのです。それにしちゃ全10棟って多い気もするけど,まあ歴史ある町横浜だからなんでもありですね,てな具合であります。
さて,桜木町駅からバスに乗り,最寄りと思しきバス停で降ります。横浜でバスに乗るのは根岸以来だな。そういえば,今になって気付いたけど,根岸の件をTokyoフォルダに入れてた。まあいいや。
バス停から三渓園に向かって歩いて行くと(正確には,他の人について行ってるだけなので本当に三渓園に向かっているのかは分かってなかったのですが),途中に「亀の子様」というスペース。のどを守る神様であり,返礼としてたわしを倍返しするのが習わしのようです。横浜っていうと,新しい町だという印象を勝手に抱いているのですが,こういう歴史的な場所もあるんですね。
そんなわけで,無事迷わず三渓園に到着。
中に入ると,まずは広々とした池が登場。ああ,広い庭園ですね。奥に塔が見えます。手前には菖蒲。これがこの庭の基本風景なんだろうな。本来であれば脇のベンチに腰掛けてまったりとこの風景を眺めるのがいいんだろうと思います。しかしながら(この時点では)称名寺庭園行きをあきらめていなかったため,あまり時間をかけずに池の周りを歩いていきました。
反対側には蓮池・睡蓮池がありますが,まあ時期も時期で時間も午後なので,小さく咲いている睡蓮を見つけるのが精一杯。でも,こうやって(寝坊して?)咲いている睡蓮を見るとほっとしますな。
そんなわけで,目の前に登場するのが三渓記念館。中にあるのは展示コーナーと簡単なショップ等。とりあえず昼食代わりにお菓子を購入。
で,あらためて,いよいよ建築物コーナーに向かいます。なんてったって重文です。まあ,建物の価値が分かるわけじゃないんだけれど。
門をくぐって右手にある白雲邸には入れません。一挙公開というからてっきり全建築物に入れるのかと勝手に思い込んでましたが,別に「一挙」に「全部」なんて意味はないよなー。いやはや,思い込みってよくないですね。
それはさておき,小径をまっすぐいくと,まず登場するのは臨春閣。春を臨む建物です。季節はもうあじさいだけれど。
この手の大きな日本家屋というと,自分の旅行パターンだと基本的には城の御殿や武家屋敷で見ることが多いわけでありますが,庭園の中にこういうどでかい日本家屋があるってのは凄いですな(この時点で三渓園のことをよく分かってなかった)。
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鶴の間 |
瀟照の間 |
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琴棋書画の間 |
浪華の間 |
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臨春閣から眺める庭園風景 |
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欄干も粋ですなあ |
天楽の間 |
さて,あまりに面白いかたちの建物で眼が釘付けになる亭樹を横目に,臨春閣の裏側も歩いてみました。あまり人気がないですが,一応置かれている燈籠や手水鉢には解説があり,立入禁止っていうわけでは無さそうです。ただ,根本的に手水鉢業界や燈籠業界には疎いので,見てもどれがどれやら,あるいはなにがどう凄いのやらが分からないんだよなあ。
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外からのぞき込む |
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これだけだと
田舎の裏通り的雰囲気だな |
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住之江の間 |
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さて,臨春閣の裏側をチラ見して満足したので,渓谷を上にあがっていきます。
さすがにこの山は築山ではなく自然の山だと思いますが,それにしても雰囲気のある渓谷美になっております。
階段をのぼった先に待ち構えるのは,月華殿。その奥に金毛窟。ここは中には入れず,外から観覧。まあ,時間的にその方が助かります。
そして,最後に天授院。
天授院はがらんどうとしておりますが,欄干部分なんかに仏教の香りが残っており,なかなかに興味深いです。もともとは建長寺塔頭の地蔵堂だったということですが,地蔵堂としては結構な大きさですよね。往時の使われ方が気になるところです。
そんなわけで,登った渓谷を今度は降りていきます。
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