台湾旅行記その2

 さて,2日目。
 午前5時頃に外から楽しげなお祭り音が聞こえてきており,一度目を覚ましてしまったために起きたのは9時30分頃。普段の自分を考えたら十分な時間ではあるのだけれど,あらかじめ組んでた行動計画的にはある意味想定していた最悪の結果に近い起床時間であります(まあそれでも目覚ましセットしてまで早起きしようっていう考えは全くなかったのですが)。
 ちなみに,この音がいったいなんなのか,もし明日もやってたら是非見に行こうと思っていたのですが,幸か不幸かこの日だけの出来事でありました。う〜ん,謎だ。

 そういえば,ホステルはシャワーのお湯が出るだけでなく,ちゃんとシャンプーまでついてました。台湾のホステルが全般的にこうなのか,それともここが特別なのかは分かりませんが,ありがたいですな。そんなホステルですが,やはり水圧は弱いらしく,トイレットペーパーはゴミ箱に捨てる方式です。メキシコ同様,案外臭わないのが不思議でなりません。

 さて,とりあえず食事を求めて臨江夜市ならぬ臨江朝市へ。
 まあ,店も出ていなくて寂しいシャッター街なんだろうな,という予測のもとに行ったところ,びっくり!前夜の姿とはうって変わって,生鮮市場の姿に変貌しておりました。あの大量の屋台は一体どこに消えたのか??こいつらはいったいどこから出てきたのか??謎が謎を呼びますが,とにもかくにも目の前には大量の生鮮食品店が並んでおり,「店が開いてたらここで朝食」というもくろみはあっさりと崩れ落ちたのでした。
 先を急ぐのであまりしっかりと見ていたわけではないのだけれど,ぱっと見た限り,通りのビル自体にはシャッターが下りていて,その前に店を出しているように見えます。面白いなー。
 ところで,鳥インフルの話が出ていたので市場には近寄らないように,と旅行前にちらっと思ってた記憶があるのですが,結局旅行中はそんなこと忘れて旅してました。これを書いている2013年6月中旬現在,鳥インフルの話がどこかに飛んで行っているのですが,これは収束したんではなくマスコミが飽きたからなんだろうな……。

アサノリンコウ 豪快な肉の売り方 朝も大変賑わっております

 で,とりあえず国父記念館に向かって歩きます。まずは歩き方の地図にも(存在だけ)載っていたので近くの道教寺院,三聖宮に寄ってみます。
 台湾で見る初めての道教寺院。良くも悪くも聖天宮で予習を済ませているため,過度に驚くことはありません。しかし,住宅・マンションのど真ん中に突然色違いの区画が登場するのはちょっとびっくり。
 朝だからなのか何なのか,とくに線香販売所もなく,聖天宮で学んだことを発揮できるのはまた次の機会となりました。

街のど真ん中に登場 誰も居ないので堂々と入ります 天井は煌びやか この鯉はあちこちで見ますが,
道教的なものなのだろうか
三聖宮

聖天宮と同様にやはりいつ石
笑顔の神様?と,驚いた表情の龍。ギャップが面白い
右の神様はなんの動物に乗っているのだろう?
ぱっと見龍には見えないのだけれど…
正面から ご本尊 天井
寄付者名簿? 金亭
朝だからか,しまってます
これをつくるのに
いくらかかるのだろうか
水野美紀ならぬ水飲み機
誰が水を入れ替えてるのだろう
時計
道教的でした

 あまり時間を掛けていられないので先を急ぐことにします。
 適当な場所で朝食をとろうと企んでいたのですが,期待している地元の食堂的な店がありません。2日目の朝にしてドトールやマックに入ってもなあ。

有名な高層ビルが見えました
(興味がなさ過ぎて名前も分からん)
真ん中はバス専用レーン 歩行者のみならず,自動車用信号にも残りの秒数が表示されます

 そんなわけで,朝食をとらないまま国父記念館に着いてしまいました。
 特に何かを見たかったわけでもないのですが,目的地である誠品ビルまでの道の途中に観光地があるってので寄ってみた感じです。

地図
あえてマクドナルドが載ってるってことは
マックの資金でつくったってことか
でかい 西側入口 記念館と高層ビル 記念撮影にいそしむ方々
中山書林
李登輝氏が建てたってことは
そこそこ新しいものですね
南京から持ってきたようです
2000年って書かれてますが,
中台関係的に持ってくるのに障害はなかったのでしょうか??
「盲人専用」と書かれてます
目が見えてもこの凸凹を
頼っていいのではなかろうか…
「専用」の意味は専用ではなく,
盲人のために上をあけろ,という
意味なのかもしれないな

 記念館の中に入ってうろついた感じ,ここは国父孫文の記念館でありつつも,さまざまなイベントや展示会も開催できるホールになっていたり,図書館があったりするようです。ほんと,事前に下調べしないとこういう基本情報も分からんのです。まあ,現代ではこういうときにWikipedia先生に助けを求めたり,事前にいろいろPDF化してスマホ等に入れていったりできますが,昔の旅行は大変だっただろうな−。

 さて,中を探索していると,唐突に大きなホールが登場し,孫文氏の座像が現われました(これがあることも認識せずにここに入った自分はアホなんじゃないかと思う)。おお〜,これは凄い。そして,その脇には衛兵がおりました。最初は人形かと思いましたが,やはりどうみても衛兵です。衛兵というと,イギリスとチェコ,そしてロシアで見てきましたが,東洋にもピンとして動かない衛兵の文化があるんですね。西洋のものを導入しただけかもしれないですが……。この「動いたら失礼」文化はどこが発祥なんでしょうか。美しさの観点からはさておき,衛兵の本来の役割である護衛の役割の観点からは,マイナスでしかないような気がするのですが。それとも,衛兵文化は国が平和になってから生まれた文化なのかな?そういえば,衛兵が交替する際も,特に引き継ぎ書類の確認等はしてませんね。「あそこに怪しい日本人がいるから気をつけておけ」というような情報はどうやって伝達するのでしょう?

重々しい絵です 孫文像 衛兵も9時5時 動きません おじさんが汗をふいております

 その後,2階の書画展覧コーナーを抜けると,孫文の横顔が見えました。2階からも国父座像を見ることが出来るようです。おお,この角度もなかなか,などと思って,ふと下を見下ろすと,どうもさっきまで自分が下にいたときと,様子が違います。さっき自分が通った場所が通れなくなっているのです。あれれ,なんだこれは,と10秒ほど考えて,「もしかしたら衛兵交代式があるのでは」という推測に思い当たりました。確かに時間は11時まであと数分。衛兵交代ってのはキリのいい時間にやるのが通説ですので,これからあってしかるべきといえます。
 そんなわけで,2階から下を見て待っていたところ,衛兵交代が始まりました。特に楽団はいないので,3名の衛兵がやってくるだけです。しかし,室内で下もまわりも石なので,靴音や銃身を下にたたきつける音などがとても大きく響き渡ります。これが心地よい。
 ちなみに,コンデジ族的には明るさが足りずにちょっと苦労しました。



台湾の飲料機 こんなペーパーカップを使います
ちなみに,青いところから出てくる水もあまり冷たくない
2階から見る孫文 あれれ。雰囲気が違う 入場!!
整列 もう少しで動けるという状況は
内心どんな気持ちなんだろう
交替 台に上る直前 整列! 退場!! 孫文は微動だにせず

 そんなわけで,予想外のイベントを見られて満足したので,外に出ます。今度は南側から。
 おそらく,(孫文のいる)南側が正門的扱いなのだろうと思います。

東側 旗が美しく風になびくのを待ってたのですが
これが限界でした

 そんなわけで,翠湖のまわりをあるいて国父記念館をあとにします。
 翠湖って,池の水が緑色だからこの名前なんでしょうか??なんか見た目あまり健康的でなくていまいちです。まあ,水を濾過するにしても金がかかるだろうからしょうがないんだろうけど。





翠湖 この赤が中華的な雰囲気を醸し出す気がします 蓮と睡蓮 美しい 喫煙所

 この国父記念館の横に小学校があり,なにやらお祭りをしているようでありました。お祭りならば万人ウェルカムなのかもしれませんが,いざ入ってみて「怪しいおっさんが小学校に侵入してきた,逮捕だ!」となると面倒なので,というか普通に先を急ぎたかったので入口からちょっと見てスルー。
 そんなこんなで,誠品書店のビルに到着。誠品書店というのは台湾ではなかなかメジャーな書店のようで,あちこちに支店があることが歩き方レベルのガイドブックにも触れられております。
 で,阪急の裏にあるここは百貨店状態になっていて,うち本屋は2階層。台湾には競馬はないので競馬本コーナーは特に探そうともしてません。あとは自分の仕事がらみのコーナー(別に台湾に仕事があるわけではなく,仕事の分野と同分野の本の扱いを見に行っただけですよ)を眺め,語学コーナーや軍事コーナーあたりも眺めておしまい。内部は写真禁止なので特に写真はないですが,とりあえず日本の城や軍艦本は日本語のものも多数おかれていました。誰がどういう流れで買うんだろうか。

小学校ではお祭り レンタサイクルもあります 街路の灰皿はこんな感じ
どことなく違和感を覚える
相変わらず駅は広い 優先席もあります 衝動買い

 そんなわけで,続く。

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