やぶさかに宇都宮

 出張で宇都宮に行き,日曜の昼があいたので(夜からは真面目に仕事。我ながらえらい)ちょっと町めぐりしてみました。
 今回のポイントは,デジカメを忘れたこと。正確には,デジカメを忘れたと思い込んでいただけだったんですが。てなわけで,すべてスマホのカメラで撮影するという初の試みです。特段凄いことでも何でもないんだけど。

1 レンタサイクル

さて,まずは駅近くの駐輪ポートでレンタサイクル。普通の自転車であれば1日100円というお得なお値段。ジャパンカップを開催していることもあり,宇都宮は自転車に優しい町なのだろうと思います。歩道に自転車レーンがある場所もあったし。

かなり年季と気合いの入った駐輪ポート
当然競輪のお金でできております
今回の自転車

2 八坂神社

 で,まずは近くにある八坂神社に向かいます。七五三の時期でした。寂しい一人者のおっさんには全く縁のないイベントであります。
 境内には狛犬ならぬこま犬さんが鎮座。これは狛犬とは違って普通の犬のようです。崇敬者さんが奉納されたとのことですが,特にこの地と犬との関係があるというわけでは無さそう。


由緒書
逆光で全く読めない
スマホカメラの限界…

神楽が有名とのこと

ですが,神楽殿は逆光で…

拝殿方向

天満宮

こんなところに東京ガス
 
こま犬さん

3 清厳寺

 続いて,宝蔵寺を目指していたところ,「清厳寺通り」という通りに出くわしました。名前がつく位なんだから面白いお寺なんじゃなかろうかと思い,とりあえず自転車を止めて脇にある妙正寺ともども参拝。
 清厳寺は重文の鉄塔婆がありました。解説によると,「我が国最古でありかつ唯一」の鉄鋳製の塔婆とのことです。唯一だったら最古に決まってるじゃないかと社会科学系の人間は思うのでありますが,このあたりはおそらく人文学系の方は違う理解なんだろうと思う次第です。それはさておき,鉄製の塔婆ってたしかに見覚えがないです。なぜ宇都宮氏が鉄製の塔婆をつくったのか,さらにいえば,なぜ宇都宮氏以外が鉄製の塔婆を作らなかったのか,興味は尽きません。尽きませんが,調べると力が尽きそうなので尽きないのは興味だけと言うことにしておきたいと思います。
 この鉄塔婆,自由に拝観できます(ガラス越しですが)。こういう心遣いがありがたいですね。

 ところで,ほかに書く場所がなさそうなのでここに書いてしまいますが,信長の野望と山岡荘八伊達政宗から戦国に入った人間にとって,北関東地域,特に栃木周辺は完全に空白地域です。「宇都宮と小田と結城がとりあえずいてなぜか単立で生き残ってるけどとりあえずぶっつぶす」という認識と扱いで,それ以上の知識が全くありません。したがって,家臣として誰がいるとか,歴史的にどういう戦乱があったとか,全くわからんのです。もしかしたら上杉謙信にもうちょっと興味を持つと室町末期〜安土桃山期このあたりの政治情勢に詳しくなるのかもしれませんが。


日蓮宗妙正寺

清厳寺山門

解説は日焼けして読めず

境内案内

境内でのボール遊びは
公式に許可されているようです

文字も気になりますが
読めないし,仮に読めても
理解はできないだろうな
 
中門
←宇都宮頼綱墓所
 小倉百人一首はこの宇都宮氏由来とのこと
 (若干強引な気もしますが)

 芳賀高照・高継兄弟の解説はないのか…

4 宝蔵寺

 続いて,宇都宮の観光案内でも紹介されていた宝蔵寺。およりの鐘が有名らしいです。有名なわりに境内どこを探しても鐘が見当たらないな,と思って墓地ゾーンまで見にまわったりしていたのですが,よく見たら山門は単なる楼門ではなく鐘楼門でありました。「およりの鐘」の「おより」っててっきり女性の名前で,およりさんが事故で死んで云々,って話だと思っていたら,およりというのはお休みの意味で,夕暮れ時にならす鐘だということであります。なんだ,感動秘話を期待してたのに。
 それにしても,宇都宮駅から徒歩数分の大通り沿いに,こんなお寺があるってのは凄いな。宇都宮が歴史ある町だってのがよく分かります。
 あと,ここは正面の本堂よりも右手の成田不動の方が目立ってる気がします。


5 善願寺

 続いて,こちらも観光パンフで紹介されていた善願寺。ここには大仏さまが鎮座しているとのことであります。
 着いてみると,なんとも心のこもったお言葉が出迎えてくれました。どうもここはこういう言葉にこだわりをもっているようです。説教臭いと感じる人もいるかもしれませんが,そもそもお寺って説教する場所だからな。大仏だけちらっと眺めて記念撮影して帰って行くNPみたいな不届きものが多くて悩まれてるんだろうな。


入って正面に大仏が

行きずりですいません…
 
まず合掌
お寺の本音だろうな

観音様について
……読めない

十九夜さまという名の
如意輪観世音

ご本尊は阿弥陀如来

6 行列

 続いて,宇都宮城を目指します。宇都宮城に関しては「がっかりスポット」という噂をどこかで小耳に挟んだ記憶があるんですが,とりあえず行かないと何も始まらない。いつもは登城前にそこそこ下調べ(ネット検索だけだけど)するようにはしてるんですが,今回は急遽決まった行程のため,特段下調べなしでした。
 自転車で走ってると,車からスピーカーの音が流れてきました。「車からスピーカー」というと,大村競艇のSGを思い出しますが,今回はそんな下世話な話題ではなく,二荒山神社のお祭り行列でした。自分としてはもともと宇都宮城を攻略したあとに二荒山神社に行く予定だったので,ふ〜ん,という感じで聞いていたのですが,よくよく聞くと,「流鏑馬」という言葉が流れています。てことで,一度追い抜いて待っていると,やってきました,馬です。
 おお,これぞ日本のお祭り。
 考えてみたら,神社のお祭りで馬を見たことがないような気がします(普通の日の神社で神馬を見たことはあります)。なんせ基本的に混雑が嫌いなので,祭りそれ自体に行かないんだよな。しかも,どうも流鏑馬をやるっぽい。こんなチャンス二度とありません。いや,それはさすがに言い過ぎか。流鏑馬を見るチャンスは今後何回かあるでしょうが,こうして特に意識しないのに馬に会え,流鏑馬を見られるチャンスなんて滅多にありません。
 てことで,あわてて二荒山神社で検索。公式ページを見ても流鏑馬の時間ははっきりしないのですが,個人の方のブログで,数年前に15時30分から流鏑馬が行われたという記事を発見。今の時間を考えると,今年もそれくらいの時間に流鏑馬が始まってよさそうです。
 こうして,二荒山神社に3時15分頃に着かねばならなくなったので,宇都宮城に割ける時間が減りました。とりあえず宇都宮城を目指します。

信号よりもお祭り行列優先です やってきました 馬! 馬!!
御神輿! オープンカー! オープンカー!! 馬!!!
(それにしても,オープンカーと
馬が並ぶ行列って凄いな)

 で,宇都宮城に向かいます。

宇都宮城へ続く


旅行記