Freddy, again〜ウインザー競馬場観戦記

 そんなわけで、入場。入場料は15ポンド+税で18ポンド。レースカードは3ポンド。

 ここWindsorの運営は、Royalとか言ってるくせにArc(Arena Racing Company)でして、まあArc系の競馬場はどこも経済的合理性に則った素晴らしい運営であります。みてくれこのペラッペラなRace Card。場内マップすらついてない。どうなってるんだ。


交通案内
船だけでなく
ヘリコプターもOKです

 なお、これを書いている2024年現在、Windsor競馬場のオフィシャルサイトには場内案内図が載っているので、今はRace Cardに地図が載っているかも知れません。念のため、現在の地図を以下に勝手にアップしておきます(PDF版はこちら)。正直画像の解像度はいまいちなので、PDF推奨。


 中に入ると、Grandstand脇で1人でギターを演奏しているおじさんがいました。どういう立場で演奏を任されているのか分かりませんが、青いテントの下にいるのはなんか窮屈そうでした。雨は楽器の敵なので仕方ないんだろうけど。

歌うおじさん

 スタンドは、一般人向けグランドスタンドと、メンバー向けスタンド。↑の地図には、Jubilee Club Standとあります。地図がないと名前も分からんのよ。Arcは反省しなさい。

これは入場口(Reception) Grandstand前。奥にClub Standが見えますね Grandstand Grandstandの奥にReception
ビジョンがあります コース脇からぐるっと コース脇からGrandstandを振り返る
Club Stand方向 これはあとで撮ったもの 接近します 横からClub Standを見る
貧乏人と金持ちを隔てる
白いフェンス
フェンス内を覗き込む
アスファルトの色からして違います
振り返る

 まだまだ時間は早いので、場内に人は少ないです。GrandstandのLadbrokesもまだ閉まっており、中のテーブルでは早着した方々が飲んでおられました。正しい平日夕方、という感じですね。
 パドックやらなんやらへは、スタンドの裏手から向かうことになります。コース側はClub Enclosureがふさいでいるので、通れません。これ、Ayrでも似たようなことがあった気がするんですが、Arcは貧乏人の導線を軽視する傾向がありそうです。

Grandstand内 Ladbrokesもお休み中 Grandstand裏を進みます コース方向 珈琲店

 そんなわけで、パドックエリア。
 ここの特徴は、独立したWinners Enclosureが設けられていること。Winners Lounge前には巨大なWinners Enclosureがあり、Pre Parade Ringもあって、さらにParade Ringがあります。
 川べりの狭い場所に競馬場を作ったようにみえて、このあたりの土地の使い方はとても贅沢です。
 Winners Enclosureがしっかりしているのは、王室主催のRoyalな競馬場だからなのかもしれませんが、このあたりのイギリスの競馬場の設計思想はまったく分かっていないので、私には分かりません。Pre Parade Ringの有無や独立したWinners Enclosureの有無で統計を取って、歴史と伝統と思想について分析した論文とかどこかに転がってないでしょうか。転がってたら誰か拾って300文字くらいにまとめて教えてください。

とても広々としたパドックエリア 座席も用意されております Winners Enclosure Weighing Room
Pre Parade Ring Pre Parade Ringに接近
馬は右奥からぐるっと回ってパドックに行きます
奥側からPre Parade Ring
Parade Ring
木が目立ちますね
ちょっと接近 パドックの眺め パドックまわりの様子
パドック奥のPaddock Pavilion方向 パドック側からPre Parade Ring〜Winners Enclosure〜スタンド方向をぐるりと
パドックから馬場に入る馬道。Paddock Pavilionの右側をぐるりとぬけるかたちです
右のレンガで一段上がっているところが、Owners Parade Ring Balconyとのことで、いわゆる馬主用パドック席ですね
Owners and Trainers LoungeはこのPaddock Pavilion内にあるようです。こういうのも地図があってこそ分かるのでした。
スタンド方向は封鎖されており、
通れません
パドック脇のとパドックを眺める Paddock Pavilionに入れない貧乏人が中を撮った図
Winners Enclosure方向を見る
貧乏人はこっち方向に大回り
あらためてWinners Enclosure 裏手を歩きます
ここにも弾き語りおじさん
Ladbrokesにも人が RacingPostより
WindsorのTop Jockey
Freddyは5位

 そんなわけで、パドックまわりを見終えたので、今度は一人寂しくスタンドにのぼってみました。
 
 さて、ここWindorの特徴と言えば、なんといってもコース形状。イギリスにはオーバルじゃないコースは多々ありますが、その中でもここは特徴的。8の字型です。まあ、よく考えたらスペースの大きくない場所にコースを作ろうと思ったとき、きついコーナーになることを気にしないのであれば、8の字型は合理的です。「いやいや、シンボリクリエンスが走ったら危ないだろ」という意見もあるかもしれませんが、安心してください、平地のみのコースです。「いやいや、セクレタリアトが走ったら危ないだろ」という意見もあるかもしれませんが、そこに関しては「まあ31馬身というのは写真現像のエラーであって実際は20馬身だから多分大丈夫なのではないか」ということでお茶を濁せばいいのではないでしょうか。もちろん、競走中止やらなんやらかんやらは起こるでしょうが、その辺は障害の2周目なんかでも危なっかしい場面もみられるので、多分なんとかなります。
 というわけで、川の蛇行と調和した競馬場。これぞイギリスです。
 そして、川沿いにある競馬場だけあって、非常に平坦なコースです。これも特徴といえば特徴かもしれません。

スタンドからぐるりと
ちょっと移動してぐるりと
若干のぼってるように見えるのは多分レンズのせいで、基本的に平坦な競馬場です
スタンド裏手から スタンド前から 別角度からスタンドを

 もう1つ、あとで分かることなんですがコース形状との関係でここで書いた方がよさそうなのでここで書きます。
 この競馬場、Pre Parade Ringは右回りですが、Parade ringは左回りです。
 これ、コースが8の字で右回り左回り両方走ることがあるから、パドック段階からこういうかたちにしてるんでしょうか。とはいえ、現在のコース図を見ると、左回り部分はぐるっと一周するような距離設定はなさそうです。もっとも、ウインザー競馬場の日本語Wikipediaからリンクが貼られている昔のAt The Racesのページには3マイルを超えるコース設定があり、しかも障害もあります。おい、やっぱりシンボリクリエンスが走るかもしれないじゃないか。
 Windsorの日本語Wikipediaによると、障害競馬が廃止されたのは1998年。その後も、Ascotの代替開催中に障害レースがおこなわれたこともあるようですね。
 なお、2024年現在のRacing PostとAt the RacesのWindsor Course Mapを比べてみると、Racing Postの方が距離表記が雑ですねいい加減ヤードポンド法やめればいいのに。。

 ちなみに、これもあとで分かることですが、厩務員さんは基本的に左腕に馬番をつけているため、パドックが左回りだと、馬が馬服を着ていたら馬番が分かりません。熱心かつ競馬に詳しいエゲレスの競馬ファンの皆様は馬の顔を見れば馬の名前が分かるんでしょうが(Race Cardに馬の毛色とか書いてあるし)、私には分かりません。毎度書いてる気がしますが、イギリスの皆様はどうやって予想してるんでしょうか。

昔のAt The Racesのページに載ってたWindsorの昔の距離設定
障害もあります
これは2024年現在のRacing Postのページに載ってるWindsorの距離設定
これは2024年現在のAt the Racesのページに載ってたWindsorの距離設定

 ところで。今回あらためて写真を見ていて気付いたんですが、スタンド裏手の青いテント下に弾き語りおじさんがいました。あれ、さっきパドックから戻ってくるときに白いテント下に移動してなかったか、とびっくり。よくよく写真を見返すと、青いテント下の弾き語りおじさんと、白いテント下の弾き語りおじさんは別人でした。つまり、弾き語りおじさんは2人(以上)います。だからどうしたのか、と言われると困ってしまうのですが、とりあえずArcは弾き語りおじさんに給料払う暇があったらレープロに地図を載せてください。

 のんびり場内散策していたところ、16時25分、雨がやみました(細かい時間があるのは、私のメモが残ってるからです)。さあ、いよいよレースです……と思ったら、17時15分頃から雨が降ってきました。雨の中で第1レースを迎えることになります。

5:30pm /THE SKY BET AMATEUR RIDERS' HANDICAP STAKES (CLASS 6)
Runners: 10 RUNNERS Prize Money: £3,500.00 Race Distance: 1m 3f 135y Race Going: Good, Good to firm patches 
Horse Age: 3YO+ Rating: 46-65 Min Weight: 9st 9lbs Rider Type: AMATEUR
1st 2 Jersey Jewel (FR) Miss Charlotte Greenway Tom Dascombe Exors of the Late Mr C. E. R. Greenway 2m 30.84s 4/1
2nd 5 Miss Tiger Lily (GB) Miss Katy Lyons Harry Dunlop Mr & Mrs D. Hearson 1 3/4 Length 2m 31.13s (+0.29s) 10/1
3rd 1 Nafaath (IRE) Abbie McCain Donald McCain Mr D. McCain Jnr 5 Lengths 2m 32s (+0.87s) 5/1
4th 3 The Quarterjack (GB) Miss Morgan Raine Ron Hodges Mr Bob Andrews 1 3/4 Length 2m 32.29s (+0.29s) 10/1
5th 7 Dellbuoy (GB) Miss L. Dempster Pat Phelan Timesquare Ltd 1 Length 2m 32.46s (+0.17s) 7/1
6th 4 Primrose Brown (GB) Miss L. Allan Conrad Allen Exors of the Late Mr R. Clifton-Brown 3 1/4 Lengths 2m 33s (+0.54s) 33/1
7th 8 Eugenic (GB) Mr Patrick Millman Rod Millman Mr Chris Scott 1/2 Length 2m 33.09s (+0.09s) 5/1
8th 10 Madness Light (FR) Miss Megan Spencer Daniel Steele Mr C. G. Russell 7 Lengths 2m 34.27s (+1.18s) 12/1
9th 6 Westerly (GB) Mr J. Doe Luke Dace Mr G. Collacott 9 Lengths 2m 35.75s (+1.48s) 11/2
10th 9 Royal Etiquette (IRE) Ms V. L. Pendleton Lawney Hill Mr R Carmichael & Alan Hill 37 Lengths 2m 41.99s (+6.24s) 16/1

 とりあえず、Pre Parade Ringで馬を見ます。上にも書いたとおり、ここは右回り。

馬が出てきました 馬装中 ゼッケンを持ち歩く人 1 Nafaath
2 Jersey Jewel 3 The Quarterjack 4 Primrose Brown
5 Miss Tiger Lily 6 Westerly 7 Dellbuoy
8 Eugenic 9 Royal Etiquette 10 Madness Light

 そして、パドックへ。

1 Nafaath 2 Jersey Jewel 3 The Quarterjack
4 Primrose Brown 5 Miss Tiger Lily 6 Westerly
7 Dellbuoy 8 Eugenic 9 Royal Etiquette
10 Madness Light パドックを眺める 実況中継中

 第1レースはアマチュア騎手のレースです。
 イギリスのプロとアマチュア騎手のルールは知らないんですが、あらためてRacing Postで騎手の成績を眺めていると、2016年の騎乗成績が1鞍のみ(=このレースだけ)という騎手もいますね。
 なお、我らがTylicki騎手はBritish flat racing Champion Apprenticeの称号をとってますが、よく考えたら見習い騎手とアマチュア騎手もまた違うものなのか。誰か分かりやすく制度を解説してください。

第1レースは 1m 3f 135yの距離設定なので、
スタートはこっち側になります
スタート地点に移動する各馬 枠入りする各馬
スタート直前の様子 スタートしました
ばらついております
先頭集団 9番Royal Etiquetteが出遅れ
これが王室のエチケットなのか
馬群から離された2頭 遠くに向かっていく各馬 折り返してきました 各馬、外ラチ沿いを走ってきます Jersey Jewel が先頭
4着The Quarterjack 2着Miss Tiger Lily 3着Nafaath 勝ったのはJersey Jewel
勝ったのはJersey Jewel とCharlotte Greenway騎手 記念撮影とインタビュー Windsor競馬場の傘
150周年仕様です


 そして、アマチュア騎手のレースということで、勝ったCharlotte Greenway騎手の成績を見ると、2016年はこの1勝のみだったようです。貴重なものを見られました。
 このレースの出走馬については、特にのちのG1馬が混じってたりはしないようです。

 そして、1レースについて、当時の自分のメモは以下の通り

- 1レース、パドック1,6,3,8。1を買う。これで25だから救えない。1は残り四ハロンで先頭、から延びきれず三着。9が大出遅れ。ややどよめく
- ウイナーズサークル出口で渋滞。つくりに問題あるとしか
- 雨でレープロ出したくないところに、まracing ukのアプリが止まる
- inspecting the bend after winning post。eugenicがゴール後にスリップした?ちょっと何が問題になったか分からない
- 発走15分遅延

 まあとにかく、馬券は全然ダメだったようですが、Nafaathが一旦先頭に立ったのでちょっと盛り上がってたようです。
 そして、このInspecting the bend after winning postがなんなのか、そもそも私が正確に聞き取れているのかも含めて謎ですが、とりあえずEugenicについてなにかがあったようです。今BHAのResultを見ていたら、ちゃんとStwards Reportが上がってました。

The Stewards held an enquiry into the fall of EUGENIC, unplaced, ridden by Mr P Millman, and MADNESS LIGHT (FR), unplaced, ridden by Miss M E Spencer, when pulling up after the line. They interviewed Mr Millman but were unable to interview Miss Spencer due to her injuries. Mr Millman stated that the gelding lost his footing around the apex of the bend and slipped up. He added that EUGENIC then cannoned into MADNESS LIGHT (FR) causing the rider to be unseated. The Stewards called for an inspection of the area. Having inspected the bend with the riders, Pat Cosgrave, John Egan, Shane Kelly and Tom Queally, trainer, Clive Cox, the Veterinary Officer, Executive Director, Clerk of the Course and Head Groundsman the Stewards were satisfied that the area was raceable and instructed racing to continue.
Miss Spencer was unable to weigh in owing to her injuries. The Stewards were satisfied that the correct weight had been carried throughout the race and, in accordance with Rule (B) 67.9, confirmed the placing of MADNESS LIGHT (FR).

 どうやら、EugenicとMadness Lightが入線後落馬していたようで、EugenicのMillman騎手によると、その原因はEugenicがMadness Lightにぶつかったから、ということのようです。Madness LightのSpencer騎手は負傷で聞き取りと後検量ができなかったようですが、とりあえずルールに基づいて着順を確定したようであります。今まで(降着→復活があった2015年セントレジャーを含めて)Stewards Reportを読んだことがなかったけど、ちゃんと経緯が残ってて面白いな。

 それはそれとして、私のメモにあるとおり、案の定ウイナーズサークルエリアからGrandstandに向かうところで渋滞がおきていたようです。Arcは何を考えてこういうつくりにしているのでしょうかね。

 そんなわけで、発走が15分遅れた第2レース。また出ました、Plus 10 Raceです。

6:00pm /THE SKY BET BRITISH STALLION STUDS EBF MAIDEN FILLIES' STAKES (CLASS 5) (PLUS 10 RACE)
Runners: 16 RUNNERS Prize Money: £5,000.00 Race Distance: 6f Race Going: Good, Good to firm patches
Horse Age: 2YO Horse Type: MAIDEN Horse Sex: FILLIES & MARES
Plus 10 RaceThe connections of the winner, if qualified under the Rules of the Plus 10 bonus scheme, will share a prize of £10,000.
1st 1 Bahamadam (GB) Robert Winston Eve Johnson Houghton Mr J. P. Repard 1m 12.67s 33/1
2nd 2 Bee Case (GB) Jim Crowley Hugo Palmer Exors of the late Mr K. Abdullah 1 3/4 Length 1m 12.97s (+0.3s) 2/1
3rd 13 Miss Anticipation (IRE) Kieran Shoemark Roger Charlton Paul Inglett & Chris Humber Neck 1m 13.02s (+0.05s) 25/1
4th 9 Hathfa (FR) Shane Kelly Richard Hughes Al Shaqab Racing Neck 1m 13.05s (+0.03s) 4/1
5th 3 Bellevarde (IRE) Tom Queally James Fanshawe Mrs A. M. Swinburn 1 Length 1m 13.21s (+0.16s) 6/4
6th 14 Moonstone Rock (GB) Pat Cosgrave Jim Boyle Inside Track Racing Club 2 Lengths 1m 13.56s (+0.35s) 66/1
7th 12 Mezyan (IRE) John Egan David Evans Mr Naser Buresli 2 3/4 Lengths 1m 14.03s (+0.47s) 66/1
8th 7 Ginger Truffle (GB) Kieran O'Neill Brett Johnson Mrs A. M. Upsdell Neck 1m 14.08s (+0.05s) 66/1
9th 4 Cuban Isabela (GB) Oisin Murphy Stuart Williams Kingree Bloodstock Neck 1m 14.12s (+0.04s) 66/1
10th 15 Queensbrydge (GB) Martin Harley Robyn Brisland Franconson Partners Short Head 1m 14.12s 9/1
11th 10 Highland Dream (IRE) Andrew Mullen Clive Cox Highland Thoroughbred Ltd 1/2 Length 1m 14.22s (+0.1s) 25/1
12th 5 Fair Selene (GB) Jack Mitchell Heather Main Knott, Lycett Green & Peto 1 3/4 Length 1m 14.51s (+0.29s) 50/1
13th 16 Venetian Proposal (IRE) Daniel Muscutt Zoe Davison Mr & Mrs C Sowerby 1 Length 1m 14.68s (+0.17s) 100/1
14th 8 Harlequin Rose (IRE) Charles Bishop Mick Channon Harlequin Direct Ltd 1/2 Length 1m 14.77s (+0.09s) 25/1
15th 6 Gaia Princess (IRE) Hector Crouch Gary Moore Ms Shahazadi Fadhlullah 5 Lengths 1m 15.57s (+0.8s) 25/1
16th 11 Melo Magic (GB) Frederik Tylicki J. R. Jenkins Mr J. De Melo 3 3/4 Lengths 1m 16.19s (+0.62s) 100/1

 16頭立てのMaiden Race。どうやって予想するかというと、私が頼れるのはパドックと返し馬だけです。

本馬場入場時の場内の様子 入場を待つ馬場 Miss Anticipation Gaia Princess Cuban Isabela
Bahamadam Fair Selene Bellevarde Venetian Proposal Bee Case Mezyan 最後の直線

 というわけで、人気4頭の中から、返し馬診断で3番を勝ったところ、5着。当時の私のメモによると、

- 2レース、人気4頭の中から返し馬で3。1に勝たれたのはいいとして、3が2に負けたのは…。直線押し込まれてたけど、単に脚がなかっただけだからなあ

とあり、なぜか2に負けたことに不満だったようです。2番と言えば、泣く子も黙るアブドゥラさんの勝負服の馬ですね。こいつには負けたくなかったんでしょうか。

 なお、勝ったBahamadamはこのレースがデビュー戦でした。単勝34倍。こんなの当たりませんね。現在は引退しており、繁殖牝馬として20年・21年に生んだ子が既に勝利を挙げているようです。
 出走馬それ自体の成績は特になにも特別なことはありませんが、4着Hathfaの産駒、TORONADO PHANTOM (旋風飛影)は香港で6勝を挙げております。もしかして生で見てないかと思ったら、残念ながら私が行った翌週、24年12月17日に勝利してました。
 また、10着のQueensbrydgeの産駒、Perfect Partは2024年夏、6月8日にアイルランドBeverleyでおこなわれたデビュー戦で単勝126倍で勝利しております。今後に期待。(なお、これを書いているのは2024年8月)

 このレース最下位に終わった11番Melo Magicの騎手は我らがTylickiさんです。騎手買いしてないあたり、私もドライですね。もしかしたらこの時点で気付いてなかった可能性もあるけれど、とりあえず自分のメモからはFreddyに気付いていなかったことは示唆されておりません。

 続いて第3レース。疲れたので、もういちいち写真は載せません。

6:30pm /THE SKY BET HANDICAP STAKES (CLASS 5)
unners: 9 RUNNERS Prize Money: £4,500.00 Race Distance: 5f 10y Race Going: Good, Good to firm patches
Horse Age: 3YO+ Min Weight: 8st 5lbs
1st 5 Pink Martini (IRE) Oisin Murphy Joseph Tuite Pulse.Aero Partnership 0m 59.32s 16/1
2nd 9 John Joiner (GB) Andrea Atzeni Peter Hedger Mrs S Lynch & Mr A Lomax Short Head 0m 59.34s (+0.02s) 11/4
3rd 6 Stormflower (GB) Danny Brock John Bridger Mr & Mrs K. Finch 3 1/4 Lengths 0m 59.88s (+0.54s) 8/1
4th 7 Toni's A Star (GB) George Downing Tony Carroll A Star Recruitment Ltd Head 0m 59.91s (+0.03s) 10/1
5th 4 Costa Filey (GB) Frederik Tylicki Ed Vaughan Mr A. M. Pickering Short Head 0m 59.92s (+0.01s) 7/2
6th 3 Whitecrest (GB) Robert Winston John Spearing Mr G. M. Eales 1 1/2 Length 1m 0.15s (+0.23s) 12/1
7th 8 Smoothtalkinrascal (IRE) Shane Kelly Peter Crate Peter Crate & Gallagher Equine Ltd Neck 1m 0.19s (+0.04s) 14/1
8th 2 Balliol (GB) Raul Da Silva Ronald Harris Robert & Nina Bailey 1 1/4 Length 1m 0.39s (+0.2s) 7/1
9th 1 Fine'n Dandy (IRE) Tom Queally J. R. Jenkins Ms Aurelija Juskaite 10 Lengths 1m 02s (+1.61s) 5/1

 当時の私のメモは以下の通り。どうやら、パドックからの大回りに嫌気がさして?馬券を買わなかったようです。そして、どのみち外れていたようです。

- 3レース、プレパレード1247-69。買わず。評価落とした6に勝たれる
- パドックからの大回りが面倒。G1ならいざ知らず、平場でこれか

 写真を見返すと、明らかに意図的にFreddyを撮っているので、この時点ではFreddyの存在に気付いてますね。なぜ買わなかった、俺(まあ負けてるんだから正しいと言えば正しい)。

Pre Parade Ringから
Parade Ringへと向かう馬
パドックゾーンの様子 弾き語りおじさんはまだ頑張る Costa Filey Whitecrest Stormflower
Fine'n Dandy Pink Martini ビジョン Costa Filey
鞍上はFreddy

 このレースも、見覚えのある勝負服はあったものの、出走馬自体は特になにもなし。ただ、ジョッキーだけ見てると、Tylicki騎手のほか、勝ったオイシンマーフィー、2着のアッゼニなど、見覚えのある名前が多く、さすがロンドン近郊での開催だな、と思わされます。

 ここで、Windsor競馬場の歴史を書いた”The History 御fRoyal Windsor Racecourse”という本がInformationで売られていることに気付いたようで、本を買いに行きました。
 ちなみに、この本を書いているJim Beavisというおじさんは、ほかの競馬場の本も多数執筆しているようでして、Amazonで検索するとたくさん出てきます。私はこのWindsor競馬場の本しか買っていませんが、とりあえず装丁はしっかりしていて、中身も濃そうな本なので、買っても後悔しないのではないかと思われます(←まだ読んでない)。

 当時の私のメモ

- 本を待って4レースパス。待ちながら天気トーク。晴れたらボート気持ちいいよ、と。そらそうやろな。買うならアッゼニかと思ったが、四着

 というわけで、大々的に本を売り出している割に、Informationには本が置かれておらず、取りに行ってもらっていたようです。そして、その間にInformationの人と雑談してたようです。異文化コミュニケーション万歳!
 晴れたらボートが気持ちいいのはWindsor競馬場のinformation公認ですので、晴れたら皆さんボートに乗りましょう。

Information

 ケンしましたが、一応アッゼニの名前を出したので第4レースの結果は以下の通り。

7:00pm /THE MPM FLOORING LTD HANDICAP STAKES (CLASS 4)
Runners: 6 RUNNERS
Prize Money: £7,250.00 Race Distance: 1m 67y Race Going: Good, Good to firm patches
Horse Age: 3YO+ Rating: 66-85 Min Weight: 8st 9lbs
1st 3 September Stars (IRE) Jim Crowley Ralph Beckett Andrew Rosen & Edward W Easton 1m 44.6s 8/13
2nd 1 Harlequin Striker (IRE) Robert Winston Dean Ivory Harlequin Direct Ltd 6 Lengths 1m 45.62s (+1.02s) 6/1
3rd 9 Major Assault (GB) John Fahy Clive Cox Mrs Olive Shaw 1 Length 1m 45.78s (+0.16s) 16/1
4th 6 Philadelphia (IRE) Andrea Atzeni Roger Varian The Philadelphia Partnership 1/2 Length 1m 45.87s (+0.09s) 9/2
5th 5 Rahmah (IRE) Timmy Murphy Geoffrey Deacon Mr P. D. Cundell and Partner 3 Lengths 1m 46.38s (+0.51s) 28/1
6th 8 Bag of Diamonds (GB) Kieran O'Neill Richard Hannon Stables Of The Burning Man 2 Lengths 1m 46.72s (+0.34s) 12/1
NR 2 Bouclier (IRE) Non Runner Tony Carroll Mr M. Chung --
NR 7 Shamlan (IRE) Non Runner David Evans Mrs E. Evans --
NR 4 Honiara (GB) Non Runner Paul Cole Meyrick Wright Asprey PJL Racing Wilcock --

 この日のメインレース的なレースは第5レースです。
 Windsor Sprint Seriesというシリーズの予選レースのようです。このシリーズの予選であることは、これを書いている2024年に気付いたのであり、当時は気付いておりません。
 Sprint Seriesのことはよく分かりませんが、どうやらWindsorでおこなわれている5Fや6Fのレースを勝ち上がると、最後にFinaleに出走できるようです(公式の案内参照)。
 2016年は8月15日にシリーズのFinaleがおこなわれております。レース結果はこちら
 このレースを勝ったGoringはFinaleでは5着でした。このFinaleを勝ったのはStellarta。あれ、Stellartaは特にトライアル勝ってないぞ。5月23日のトライアルで2着になったのでFinaleに出たんでしょうが、やはりルールが分かりませんな。ちなみに、このStellartaは2020年にRumstar(父Havana Grey)を生んでおり、この馬は2022年のNewmarketのCornwallis Stakes(G3)を勝っております。という感じにちょこっと調べて文字数を嵩増ししておきます。

7:30pm /THE SKY BET WINDSOR SPRINT SERIES HANDICAP STAKES (CLASS 3) (A Qualifier for the Windsor Sprint Series Final)
Runners: 11 RUNNERS Prize Money: £11,500.00 Race Distance: 6f Race Going: Good, Good to firm patches
Horse Age: 3YO+ Rating: 76-95 Min Weight: 8st 7lbs Weights Raised: 3lbs
1st 10 Goring (GER) John Fahy Eve Johnson Houghton Mr G. C. Stevens 1m 12.07s 18/1
2nd 8 Free Zone (GB) William Carson Jamie Osborne Mr J. A. Osborne 1/2 Length 1m 12.15s (+0.08s) 12/1
3rd 3 Stake Acclaim (IRE) Robert Winston Dean Ivory Mr M. J. Yarrow 1 Length 1m 12.33s (+0.18s) 11/2
4th 1 Musical Comedy (GB) Jim Crowley Mike Murphy Murphy, Cooper & East 2 Lengths 1m 12.68s (+0.35s) 16/1
5th 4 Firmdecisions (IRE) Pat Cosgrave Dean Ivory White Bear Racing 3/4 Length 1m 12.79s (+0.11s) 14/1
6th 6 Escalating (GB) Andrew Mullen Michael Appleby The Horse Watchers 3/4 Length 1m 12.91s (+0.12s) 4/1
7th 11 Fang (GB) Sean Levey William Jarvis Mr David Batten Neck 1m 12.95s (+0.04s) 9/2
8th 7 Morache Music (GB) Daniel Muscutt Patrick Chamings The Berks & Hants Racing Partnership 1/2 Length 1m 13.04s (+0.09s) 15/2
9th 5 Sir Billy Wright (IRE) John Egan David Evans Shropshire Wolves 2 1/4 Lengths 1m 13.42s (+0.38s) 7/1
10th 2 Links Drive Lady (GB) Jack Duern Dean Ivory Cynthia Smith & Radlett Racing 1 1/4 Length 1m 13.61s (+0.19s) 15/2
11th 9 Taajub (IRE) Shane Kelly Peter Crate Mr Peter Crate 1/2 Length 1m 13.69s (+0.08s) 33/1

最後の直線

 5レース、6レースのメモは以下の通り。

- 5レース、ゴツい10も気になるが返し馬で2。10が勝つ
- 6レース、パドックで4。馬格のありそうな馬を。普通に一番人気が勝つ。四着。パドックで嫌った6が二着
- 最初からスカイベットで見てれば良かった

 最後の部分は、多分Racing Postが落ちまくっていて、Skybetならサクサク繋がった、とかそんなんだった記憶です。

 そして、このころになると日も傾いてきて、私の写真能力では限界が近付いております。そうなると、やるべきことは1つ。我らがTylickiさんに話しかけるタイミングがあるかないかです。
 基本的に話しかけるとすると、騎乗するためにWeighing RoomからParade Ringへ向かうあいだです。コミュ力の高い人ならば忙しそうにしても気にせず話しかけられるのでしょうが、私の能力では、一人暇そうに歩いているタイミングでないと話しかけるのはきつい。「覚えてないと思うけどカラで会った日本人だ。頑張れ」ということを手短に伝える語学力も求められます。

 結果、Freddyは第7レースにも登場していたのですが、他の人と話ながら歩いていたので話しかけられませんでした。無念。まあ、レース前に平和な顔した一般人があれこれするのはやっぱり気が引けます。
 そんな7レースの結果は以下の通り。

8:30pm /THE SKY BET TOP PRICE EVERY FAVOURITE HANDICAP STAKES (CLASS 5)
Runners: 7 RUNNERS Prize Money: £4,500.00 Race Distance: 1m 2f 7y Race Going: Good
Horse Age: 3YO+ Rating: 51-70 Min Weight: 8st 9lbs
1st 5 Senza Una Donna (GB) Charlie Bennett Hughie Morrison Castle Down Racing 2m 8.82s 7/2
2nd 7 So Celebre (GER) Robert Havlin Ian Williams Miss Jekaterina Melnika Neck 2m 8.86s (+0.04s) 4/1
3rd 6 Apache Song (GB) Frederik Tylicki Rod Millman Titan Assets 4 Lengths 2m 9.51s (+0.65s) 6/1
4th 1 Pendo (GB) Kieren Fox John Best Mr Brett Hopson 3 1/4 Lengths 2m 10.05s (+0.54s) 12/1
5th 8 Princesse Eva (FR) Daniel Muscutt James Fanshawe Normandie Stud Ltd 4 1/2 Lengths 2m 10.83s (+0.78s) 10/3
6th 3 Tatawu (IRE) William Carson Peter Hiatt Mr Bob Coles 1 3/4 Length 2m 11.11s (+0.28s) 5/1
7th 4 Dubawi Light (GB) Shane Kelly Gary Moore Mr N. J. Roach 9 Lengths 2m 12.62s (+1.51s) 9/1
NR 2 Officer Drivel (IRE) Non Runner Jim Best Mr Mark Benton --

最終レース発走前の場内の様子 暗いかぶれるかの2択です
話しかけるタイミングを失い、とりあえずFreddyの写真だけ撮っていたけれど、
やはりぶれるか暗いかの2択で訳が分からなくなっている図

 最終レースのメモは以下の通り。ようやく、最後の最後でFreddyの馬券を買ったようです。何を偉そうに人気より上だとか論評してるんですかね。

- 7レース。フレディーを買う。3着。人気よりは上。

 そんなわけで、馬券的にも、Freddyへの話しかけでも敗北したわけでした。後から考えたら、出待ちするとか色々な手段も考えられたのですが、この日はボートで帰ることしか頭になかったので、そういうこともしてません。
 結果的に、私がFreddyが騎乗する姿を見たのはこの日が最後となりました。その意味で、やはり無理してでも話しかけておくべきだったか、でもそれは単なる自己満足以外の何者でもないよな、とか、今でも色々と思います。まあ、お姉さんとはまた別の機会にちょろっと会うことは出来たので、それはよかったです。そのあたりの旅行記を書く日は来るんでしょうかね。

 そういえば、いつもの自分だと、1レース分は雰囲気を残すために動画撮影するんだけれど、この日は動画を残していません。なんで動画撮らなかったんだっけかなあ。

150周年 帰りのボート 船内の様子
下船時に1階を撮ろうとしたら
思いっきりぶれた図
船と水鳥

 帰りは20時40分の船で戻りました。ほぼ満員。観光客以外も船で競馬場にやってきているのですね。
 そして、帰りは駅から電車で戻ったのでした。

Windsor & Eton Riverside駅。相変わらず終点好きなのであります。
駅名表示 多分すいている場所を求めて
先頭近くまで歩いたのだと思う
電車内 検札

 今回も記憶喚起のために色々とネット上の旅行記的なものを読ませていただきました。

小和田 逸平さんのnote
ひろかずさんの4Travel
ロンドン食と農の便り(Larry TKさん)
ラッキーハルトさんの4Travel
パカパカ競馬日誌(ダンシングヨッピーさん)
競馬場アクセスガイドさん
グリーンファームの須田鷹雄さんのコラム(PDF)

 さすがにウインザーというイギリスを、というか世界を代表する観光地にあるだけあって、行かれた方は非常に多いです。しかも特徴的なコース形状+”Royal”という名称+船で往復といういろんな付加価値がついてますからね。確実に全部拾いきれてません。
 なお、2006年と2018年に行かれたお2人の4Travelの日記を拝見していると、どちらにも、「コースを渡れる」ことが書かれています。あれ、なんで自分は渡ってないんだ。こんなの見つけたら真っ先に行きそうなもんなのに。須田さんのコラムも合わせると、やはり金持ちゾーンに入った方が良かったかもしれないな。まあ、所詮貧乏学生が背伸びして旅行しているだけなんで、仕方がない。

Windsor, again〜ウインザー競馬場訪問記


旅行記TOP / 旅打ち