レガシーオブゴリン

 2022年5月。仕事で札幌に行くことになりました。で、開催していない平日の札幌競馬場に行っても仕方がないので、大倉山に行ってみることにしました。

羽田空港。まだまだ人は少ない

 てなわけで、大倉山へと向かいます。円山公園前のバスターミナルからバスですね。この円山公園前のバスターミナル、いい感じに昭和の雰囲気(実際には平成初期の雰囲気なのだろうけど)を残しておりました。九州のバスターミナルに近いというべきか。どこかに「大村競艇」みたいな広告がありそうな雰囲気です。円山動物園も経由するバスで、1時間に1本出てるならばまあ使い勝手は良くもなく悪くもなくという感じであります。

バスターミナルの雰囲気 時刻表 黙乗!の圧が凄い 乗り込みます

 そんなわけで、大倉山ジャンプ競技場に到着です。ここには札幌オリンピックミュージアムも併設されております。ジャンプ台と博物館、どっちから見るか迷いましたが、入場券のこともあるので博物館から。

乗ってきたバス 施設案内 正面にジャンプ台 謎オブジェ 虹と雪のバラード 博物館へ

 博物館には3階から入って、2階→1階とおりていく流れになります。

パンフレット 案内図 吹き抜け

宮様と大野精七様コーナー

 あらためてパンフレットを見るとオリンピックレガシーがAで、宮様コーナーはEだったんですが、とりあえず当時見た順番でいきます。「宮様」というか「ミヤサマ」という響きを見ると、ミュージカル「Mikado」の”Miya Sama Miya Sama”の響きを思い出します。1回生で見て、その後CDは何回か聞いたけれど、全部で10回も聞いてないはずなのに、なかなかのインパクトであります。
 まあ、競馬競輪競艇と、宮様のお世話になりまくりの業界に出入りしている身としては、何はともあれ宮様は大切にしたいと思うところです。

宮様と札幌の
ウィンタースポーツ
展示室 宮様スキー大会 優勝杯の台座 宮様スキー大会
記念バッヂ
ギャンブル業界はお世話になりまくりの高松宮様 実際に高松宮様がお使いになったスキー道具 プログラムやメダル
大野精七博士 スキー 秩父宮様のスキー

札幌オリンピックレガシー

 なんか、東京五輪のころからやけにレガシーレガシーと連呼されるようになったように感じるのは気のせいでしょうか。こちとら、レガシーワールドやレガシークレストの頃からレガシーレガシー言ってたわけでして、何を今さら感があります。レガシーレガシーいうならばまずはレガシーワールド記念館でも作ってみなさい。

 まずは別の所に展示されていた市民展示的なものを。


 そして、行き場に困っていた東京オリンピックのメダル展示。メダルケースというと、リオ五輪の表彰式でマレーさんがぶっ壊したのってメダルケースだと思い込んでたんですが、どうも違ってたようです。


 気を取り直して、常設展。
 まずは札幌オリンピック開催までの道のり。

 実は、恥ずかしながらここで自分が知らなかったことがいくつか分かりました。
 1 ヒュッテの意味
  なんか単語だけはよく耳にしてたんですが、山小屋という意味でした。
 2 大倉山の由来
  元々大倉山という場所があったのでは無く、無名の山に、大倉喜七郎の名前をとって大倉山になったんですね。勉強になります。
  また、この大倉喜七郎さん、大倉財閥の2代目というボンボンのようであり、この大倉財閥がのちに大成建設になっていくのですね。
 3 幻の札幌五輪
  東京五輪が戦争で吹っ飛んだことは知っていましたが、札幌冬季五輪が飛んだことは知りませんでした。これは本当にビックリ衝撃。というか、本当に知らなくて恥ずかしい。勉強になりました。

札幌オリンピック
開催までの道のり
テイネ・パラダイスヒュッテ 年表。右が古くて左が新しい 幻の札幌オリンピック

 そして、無事開催に至った札幌オリンピック。なんというか、頑張って招致してもたった11日で終わっちゃうのってもったいないですね。
 あと、札幌オリンピックといえば日の丸飛行隊、という具合にジャンプでの日本選手三連単ボックスは認識してたんですが、それ以外の種目では複勝圏に入れてなかったんですね。あまり意識したことが無かった。
 あと、ジャネット・リンさん。恥ずかしながらお名前も含めて全く知りませんでした。Wikipediaを見てみます。カルピスのCMに出たりもしてたのですね。長野五輪時にはマクドナルドのCMにも出られていたとか。全く記憶にない。
 そして、デンバーオリンピックが開催返上していたことも知りませんでした。2020年の東京オリンピックのときには開催中止したら国際的信用が云々と語られてましたが、契約上の賠償問題はさておき、国際的信用については心配要らない気もしますね。

ポスター トーチ 入賞メダル アジア初の冬季五輪 外でも歌詞を見ました
虹と雪のバラード
笠谷選手のユニフォームとシューズ
11日間のハイライト 日の丸飛行隊の皆様が実際に札幌五輪で使用したスキー板
載っている絵がかっこいい。そして、東ドイツ製なんですね
トリビア ポスター
札幌オリンピックが残したもの オリンピック競技場 レガシー
ジャネットリンさん特集。手紙もいただいたようです 展示室の様子

オリンピックスピリッツ

 オリンピックに関する博物館ですから、オリンピックとはなんなのか、という根本的な問題にも触れていくことになります。五輪に五大陸の意味が込められていることは知ってましたが、五色+白でほとんどの国旗を描くことが出来るという意味は知りませんでした。五輪が出来た当時の独立国の数なんかを考えると、後付けっぽい気がするけど。なお、私は色の三原色などは理解してないので、そもそも3色でいいんじゃないかといった議論はできません。
 オリンピックと平和というのは常にセットで語られますし、特に戦争で五輪開催を吹っ飛ばした実績を持つ日本としては色々と思いもあるのでしょう。とはいえ、現在進行形で進むロシアのウクライナ侵攻を思うと、なんともむなしさを覚えるのであります。

Olympic Symbol オリンピックが目指すもの オリンピズムと古代オリンピック
近代オリンピック オリンピック憲章 聖火

オリンピックゲームス・オリンピックヒストリー

展示室の様子


 そして、過去の冬季五輪の紹介と、日本選手の記念品展示。なんというか、これぞオリンピックミュージアム、という感じがしますね。

 ところで、第2回冬季五輪がおこなわれた場所は、皆さんご存じサンモリッツです。私はサンモリッツは「雪上競馬をやっている場所」という認識しかしていなかったんですが、数年前に友人から「サンモリッツはウィンタースポーツで非常に有名である」という話を聞いて、ビックリした記憶があります。これだから競馬野郎は競馬の知識しか持ってないから困ります。ただ、もし1928年にスイスが雪上競馬をもうプッシュしていたら、今頃冬季五輪で競馬がおこなわれていたのではないか……と思うと残念ですね。
 あと、1936ドイツ1940日本1944イタリアと、枢軸国の三連続開催が予定されていたようなのですが、これはこの当時のこの三国の勢いをあらわしてるのでしょうか。それとも、単にファシズム政権はスポーツで国民と国際世論を惹きつけようとする傾向があるということなのでしょうか。

冬季オリンピックとは ウィンタースポーツの発展 開催地一覧
地球の南半分の存在感よ
日本が初参加した
1928サンモリッツ
レークプラシッド ガルミッシュ・
パルテンキルヘン
1940札幌と
1944コルチナ・ダンペッツォ
1948は再びサンモリッツ
敗戦国の参加を認めなかったという、
さっきの五輪精神はどこへいったのかというお話
1972札幌 1992アルベールビル
伊藤みどりさんが懐かしい
1994リレハンメル
複合団体連覇と
原田の失速
1998長野 2014ソチ

 そして、日本選手の様々な物品

里谷多英 清水宏保 岡崎朋美 船木和喜 阿部雅司
ジャンプ国別優勝トロフィー 高梨沙羅 竹内智香 葛西紀明 長島圭一郎
カーリング ロコ・ソラーレ 浅田真央 羽生結弦

パラリンピックワールド

 オリンピックに続いて、パラリンピックです。
 個人的に、パラリンピックは「公平」とはちょっと違う資金力と技術力の争いになってる気がしますが、実際はどうなんでしょうか。
 冬季パラリンピックは1976年が第1回で、1998年長野がアジア初の冬季パラリンピックだったのですね。あまり意識してなかった。
 あと、土田和歌子さんについては本当に恥ずかしながら名前を全く存じ上げませんでした。夏冬というと橋本聖子氏がぱっと浮かぶくらいで、本当にパラリンピックのことは頭になかったな。

パラリンピックの世界 パラリンピックの目指すもの パラリンピックのはじまり パラリンピックのあゆみ
パラリンピックの採用競技 スレッジ&スティック チェアスキー シットスキー パラリンピックのメダル

スキージャンプ大倉山

 2階の展示を見終えたので1階へ。まずは大倉山に関する展示。
 アプローチが夏と冬で異なることなど、まったく知りませんでした。あとで見てみよう。

大倉山の断面図 大倉山ジャンプ競技場のあゆみ ジオラマ アプローチのひみつ 着地面のひみつ

北京オリンピック関連展示

 終わったばかりの北京オリンピック2022に関する展示であります。

公式ウェア 複合の渡部暁斗選手の
クロスカントリーユニフォーム
渡部暁斗選手のゼッケン 渡部暁斗選手の
クロスカントリースキー板
マスコット アイスホッケーチームの
記念プレート
藤本菜那選手のスティックに全23選手のサイン入り アイスホッケー女子代表
横断幕
パラアルペンの
狩野亮選手のチェアスキー

その他、実際にボブスレー体験が出来る機械などもありましたが、おっさんがそんなもんやるわけにもいかないのでとりあえずこれでおしまい。

ボブスレー体験できます 記念撮影コーナー くらやん


 これにて博物館見学は終了。外に出て、ジャンプ台見学へと向かいます。

大倉山ジャンプ競技場へ


旅行記TOP / テーマ別