Scotland in Tokyo
スコットランド国立美術館展が東京都美術館でおこなわれるというので、行ってきました。スコットランド国立美術館という場所には、スコットランドで訪問すればタダで入ることができます。しかし、東京で美術展を見に行くとお金がかかります。私はスコットランドに行ったことがあるはずなのに、美術館をスルーしています。なにをやってるんでしょうか。
いやまあ、そりゃもちろん、もっと優先順位が高い場所があったからに、にほかならないんだけど、なんか何やってんだろう、という気持ちにもなりますね。
そんな美術展なんですが、メトロポリタン美術館展のような大々的な宣伝もないし、YouTube界隈でもそんなに盛り上がってない、ってことはそんなに視聴が期待できない、ってことはそんなに注目されていない、ってことだろうということで、舐めてました。まさか、当日に買おうとしたらそれなりに売り切れになってるとは。
結論から言うと、売り切れになってたのはこの展覧会が想像以上に人気があったからではなく、この展覧会が想像以上にコロナ対策で入場者を絞ってたからでした。なので、中に入ると快適に見ることができたのでした。
東京都美術館に行くのは、いつぞやの大英博物館展以来じゃないかと思います。パンフレットはA3を2つ折りにしたものです。このタイプのパンフレットはちゃんと1枚1枚スキャンしないといけないから嫌いです。
今回も当日のメモを転記してなにかをやった感をだすかたちで、復習していきたいと思います。
ただ、なぜか分かりませんが、どうも出展目録のPDFがネット上に上がってないので、いちいち画像をテキスト認識する手間がかかります。まあこれくらいは仕方ないのかな。
ヒエロニムス・コック「コロッセオの廃墟」
→ ヨーロピアンもこんな廃墟好きなのか
コレッジョ(アントニオ・アッレーグリ)「美徳の寓意 (未完)」
→ 未完作は興味深い。こうやって描いてるのか。
パリス・ボルドーネ「化粧をするヴェネツィア女性たち」
→ 鏡の身繕いでビーナス、香油壺でマグダラのマリアを示しているとのこと。なるほど。薬品で髪を染めていたとか。娼婦も大変です
エル・グレコ「祝福するキリスト(世界の救い主)」
→ 白みがかった紅白がなんともいえない。病的な雰囲気
アダム・エルスハイマー「里ステパノの石打ち」
→ 銅の上に油。エキゾチックでいろあざやか
ディエゴ・ベラスケス「卵を料理する老婆」
→ 19歳で書いたらしい。なぜこれをかいた
グイド・レーニ「モーセとファラオの冠」
→ 肌の色が不気味すぎる。子供の脚もこわい。ホラーにしかみえない
ピエトロ・ダ・コルトーナ「ダビデとアビガイル」
→ チョークつかったせいで怖さがでている
ジャン=パティスト・グルーズ「教本を開いた少年」
→ 少年じゃなく少女に見えた
フランソワ・ブーシェ「田園の情景」3作
→ この3枚を並べられる部屋があるのがうらやましい
ジャン=アントワーヌ・ヴァトー「立っている二人の貴族と座る貴婦人の習作」
→ 習作ではいちばんよいかも
トマス・ゲインズパラ「ノーマン・コートのセリーナ・シスルスウェイトの肖像」
→ ゲインズバラは知っている。これも非常によい。ドレスの色使いよいね。油絵で透明感出すのがすごい
ランチェスコ・グアルディ「ヴェネツィア サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂」「ヴェネツィア、サン・ジョルジョ・マッジョーレ堂」
→ これはベネチアに行きたくなるのがよく分かる
ジョシュア・レノルズ「ウォルドグレイヴ家の貴婦人たち」
→ 3姉妹、顔立ちにてるのが意図的っぽいな。似てるからこそ難しそう。3美神を意識。背景はティツィアーノなどから取り入れた?レノルズは歴史画家を目指していたため、肖像画に歴史画の要素を盛り込んだ。
ウィリアム・ブレイク「石板に十戒を記す神」
→ CDのジャケットにありそう
ジョン・マーティン「マクベス」
→ これすごい。一番かも
フランシス・グラント「アン・エミリー・ソフィア・グラント(デイジー・グラント)、ウィリアム・マーカム夫人」
→ これから嫁ぐ実の娘をかいたもの。愛がこもっているのがよく分かる。美人。手袋にはどんな意味があるのだろう
ヘンリー・レイバーン「ウィリアム・クルーン少佐(1830年没)」
→ 馬の後ろ姿にしたのが、人のインパクトにつながるのかな。赤い服がインパクトと強さを出してるのかな?
ヘンリー・レイバーン「アン・アースキン、エドモンストンのジョン・ウォーコップ夫人 (1740-1811)」
→ 光の当て方がうまい。女優ライト的。
ウィリアム・ダイス「荒野のダビデ」「悲しみの人」
→ 荒涼とした大地、まさにそのまま。凄い
ジョン・コンスタブル「デダムの谷」
→ ばっと見日本的な景色だが、真ん中に大聖堂があるのね
ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー「トンブリッジ、ソマー・ヒル」
→ ターナーであることは自分にも分かる。でも、そんなにもやもやしてないね
エドウィン・ランドシーア「荒野の地代集金日」
→ 色々詰め込まれてるが、なんだこれ。下の熊のバッグはなに?
ジョン・エヴァレット・ミレイ「『古来比類なき甘美な瞳』」
→ やはりミレイか。子役をモデルにしたファンシーピクチャーというものを得意としていたらしい。ロリコンやないか
アルフレッド・シスレー「シュレーヌのセーヌ川」
→ 色の使い方が独特。たぶん現実にはないのに、明るさがリアル
ウジェーヌ・ブーダン「トゥルーヴィルの浜辺」
→ ザ印象派感。何故そう思うのかは分からない
エドゥアール・ヴュイヤール 「おしゃべ り」
→ これで破綻しないのがすごい
フレデリック・エドウィン・チャーチ「アメリカ側から見たナイアガラの滝」
→ 人に気づかんし、この展望台大丈夫なのか。何とも大きく、雄大な絵。最初から美術館でどどんとやるためのものにしか見えんがどういう経緯の絵なのだろうか。奥のエメラルドの水が綺麗
最後のアメリカ側から見たナイアガラの滝は大きな絵でして、最後に記念撮影用にコピーが展示されていました。
ここ5〜6年で色々と知識がついてきたので(チャント知識がついたのはYouTubeで色々見た上で復習もしたからだけど)、見知ったものを先入観と共に見ることができるようになりました。それがいいのか悪いのか分かりません。但し、テートブリテン以来の疑問である、「自分は絵が好きなのではなく単に若い女性が好きなだけではないか」という問いについて、ミレイさんがファンシーピクチャーなるものを得意にして売り出していたことが分かったので、主語を「自分」からもうちょっと広げられるのではないかと思うようになりました。まあ実際のところは知らんけど、とりあえず絵に関する理解がちょっと深まった?のでよしとします。
で、その後は浅草に出て春のうまさんぽ展。いくつか馬関係の物品を購入。世の中には馬をモチーフに色々な商品を作ってる人がいるのだなあ。
まあ、基本的におっさんは場違いでしたので、こちらはさささっと入ってさささっと買って帰りました。
お疲れ様でした。
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