幻奏の横浜

 称名寺を出て、本日の後半戦です。

 すっかり忘れてましたが、北条氏は2022年の大河ドラマ、鎌倉殿の13人で大きく取り上げられました。大河が終わってから2カ月以上が経過しておりましたが、まだパンフレットなどは残っておりました。まあ、パンフレットを見てもそんなに新発見はなかった(事前に押さえていた情報以上のものは今回の行動範囲にはなかった)のだけれど、見落としがないことを確認するためにこういうパンフレットは重要です。


4 薬王寺

 源範頼さんという人は、源義経の影に隠れてよく分からないうちに殺されている人として有名です。義経がどういう経緯でクローズアップされ、範頼がどういう経緯でマイナーになっていったのか,私の知るところではないのですが、平家物語(について書かれた本)すらまともに読んでないのでこれについて語る能力はありません。
 さて、そんな薬王寺、山門入ってすぐのところに看板があります。きっとここに範頼さんの案内があるのだろう……と思ったら、全く違う、曼荼羅図の解説でした。あれれ。
 そして、本堂へのお参りを終え、範頼さんの供養塔を求めて歩き回ったのですが……特に案内なし。あれれ。
 慌ててGoogle先生に問い合わせたところ、どうも簡単な築山?の中に大事そうに囲われている塔のどちらかが範頼さんの供養塔なのではないかという結論に到達しました。もし違ってたとしたら、ここに供養されてる人ごめんなさい。

山門 解説板 本堂 南無大師遍照金剛 それっぽい築山 多分、範頼さんの供養塔

5 八幡神社

 歩いていると、右手に神社が見えてきました。せっかくなのでお参りしていきます。ザ・地元の八幡様、という感じの神社ですね。順番的に、脇から入ったので参道〜鳥居は出口方向に向かってのみ進んでおります。

拝殿 境内の様子 鳥居

6 龍華寺

 続いて、龍華寺。ここは源頼朝さんゆかりのお寺です。創建自体は1499年ですから、頼朝さんが亡くなってから100年以上が経っております。このあたり、おそらく後北条の影響下にあったんじゃないかと思いますが、後北条氏とお寺の関係はどうだったんでしょうかね。
 境内は広くはないのですが、色々なものが詰め込まれており、お寺としての歴史と金回りを感じさせられます。

参道 解説板
肝心のお寺の解説が古くなってて見づらいです
なんとかならんのでしょうか……
山門 寺号標 境内
ここにも解説板 本堂 枯山水。イマイチ庭園としての良さが分からなかった 光明の松
観音様 龍燈の松 六地蔵 稚児大師と大日如来 不動堂
鐘楼
茅葺きの屋根が印象的
太子堂。ここも解説が読みづらい 南無大師遍照金剛 梵鐘。県重文です
鎌倉時代の作鐘とされているとのこと
よくぞ戦争を生き延びたなあ
大黒天

7 洲崎神社

 ふと見たらまた神社があったので参拝。ここも小さいながらしっかりとした神社でした。洲崎という名前からして、かつてはこのあたりが海岸だったんでしょうね。


8 明治憲法起草の地

 ここは現地の地図で知りました。明治憲法起草の地。まさかこんな場所で起草したとは。
 いや、別に○○だと思ってた、という意味のまさかではないですし、明治期の横浜という場所からしてここで起草しててもまあおかしくないっちゃあないんだけど。兎にも角にも、こんな記念碑がさらっと出てきたのにビックリしました。現地地図をちゃんと見てた自分を褒めたい。


9.1 琵琶島神社

 このあたりは海沿いで、歩いていて気持ちいいですね。釣り船も出ているようですし、釣りをしている人もいました。湾の名前は、平潟湾というようです。
 漢字ペディアによると、「潟」という言葉には意味が2つあり、「遠浅の海岸で、潮の満ち干によって隠れたり現れたりする所」という意味と、「砂丘などによって外海から隔てられた海や湖。また、湾。」という意味があるようです。おそらくここは後者でしょうね。地図を見ると、非常に奥まったところにあることが分かります。こんな奥まった海の水が(ぱっと見)とても綺麗なのが不思議であります。


 そして、この平潟湾にのどちんこのように突き出ているのが琵琶島神社。北条政子さんが竹生島弁財天を勧請した、とのことです。北条政子さんが滋賀のことを知ってたことにビックリです。
 現地に行くまで知らなかったのですが、ここは瀬戸神社の摂社扱いになっているようでして、有名さのわりにこぢんまりとしたたたずまいでありました。ここにあるのが金沢四石の1つ、福石です。先ほど称名寺で見てきた美女石が金沢四石の1つであるということはこれを書きながら知ったことなので、「目指せ金沢四石制覇」的な発想は皆無でした(そもそも姥石は行方不明だし)。それゆえ、金龍寺にも参拝してません。

鳥居 由緒書 金沢四石の1つ、福石 琵琶島自体が史跡のようです 金沢八景の由来。
四名石以外にも七井、八名木もあるらしい
弁財天 参道 拝殿。こぢんまりしてます
パノラマで撮ってみた 水は綺麗です 平潟湾

9.2 瀬戸神社

 道を挟んで反対側にあるのが瀬戸神社。こちらはかなり大がかりな神社です。
 源頼朝が当地に三嶋大社を勧請した、というのだからこれは重要。解説によれば、このあたりは鎌倉の外港として重要な場所だったようですね。
 ここの拝殿脇の奥にやぐらがあり、お稲荷さんが祀られております。やぐらを見るのはおそらく鎌倉十三仏を回った2014年〜15年以来のことでして、久しぶりすぎて「やぐら」という名前を現地で思い出せず非常にモヤモヤしました。やぐらがあるあたり、鎌倉っぽくていいですね。

解説板 鳥居 拝殿
玉縄桜。早咲きのソメイヨシノが元となったようですが、新品種のようです 久々にやぐらを見ました あじさい

10 泥牛庵

 金沢のラストは泥牛庵。面白い名前なので行ってみました。
 ここまでの寺院は全て真言宗だったのですが、ここにきてようやく鎌倉新仏教、臨済宗のお寺であります。
 ここは名前の特殊性?に対し、非常にこぢんまりとしたお寺でした。解説によれば、かの有名な北条高時創建のお寺のようですが、観光客が呑気に行く場所ではないですね。お参りして退散です。

階段を上ります 山門 本堂 縁起

11 弘明寺〜みうら湯

 金沢八景駅から弘明寺駅へと移動します。

金沢八景駅 弘明寺駅

 弘明寺に行くのは1年半ぶりくらいです。前回はどういう流れだったっけ、と思って見てみたら、弘明寺のあとに花月園に行ってました。そうか、そういう旅をしたな。
 既に一度参拝したお寺でもあるので、今回はさくっとお参りします。

山門 階段 本堂 大師堂

 そのあとはみうら湯へ。写真撮ったと思ったら撮ってなかった。
 前回何時頃行ったのか忘れたのでもしかしたら時間的な問題もあるかもしれませんが、前回に比べると入浴者数は多く、どの浴槽にも人がいっぱいでした。コロナ騒動も落ち着きを見せていて、銭湯も混んできましたね。あるていどすいている方が入っていて気持ちいいのはいいのですが、運営者側からしたらそういうわけにもいかないものなあ。

12 有隣堂本店〜ゆうせか本

 再び日ノ出町駅。今度は有隣堂伊勢佐木町本店へ。ここでゆうせか本を購入。せっかくなので本店で買ってみた、という以上の意味は特にありません。
 有隣堂公式YouTubeチャンネル、有隣堂しか知らない世界の存在を知ったのが2021年10月ころのようなので(自分のTweetより)、前回弘明寺に行ったのが2021年5月、横浜まで出向いて走れロムを見たのが2021年9月26日。その流れでこのYouTubeチャンネルに出会っているようであります。ようするに、閑だったんだな。
 このYouTubeチャンネルがいつまで続くか分かりませんが(個人的にはこの本が1つのピークになるような気はする)、書店が潰れまくる昨今、非常にインパクトのあるYouTubeチャンネルと今回の書籍出版だったと思うのであります。

弘明寺駅 有隣堂本店 ゲット

13 織田哲郎LINE 幻奏夜VII

 前回織田さんのライブに行ったのが2011年10月末の天上天下唯我独奏。これまたおおよそ1年半前のことです。
 今回は、幻奏夜に初参戦。もう7回もやってるのに、いまさら初参戦なのであります。なんというか、Billboardって私のような下々の人間には敷居高いですよね。
 この日、これまでの流れを見ていれば分かるとおり、朝にドトールで食事を取ってからここまで何も食べてないのですが、Billboardで食事をするとお財布が泣いてしまいます。というわけで、なんとか飲み物だけで耐えきりました。マスクがあるとほかの方々が食べている食事のかおりがある程度カットされるから助かります。

 とまあ、下世話な話はこれくらいにして、とりあえずこの日のセットリスト。

1 月ノ涙
2 碧いうさぎ
3 LAST LULLABY FOR YOU
4 背中には今もブルースが張りついたまま
5 最後の恋
6 世界が終わるまでは
7 Cafe Broken Heart
8 Winter Song
9 いつまでも変わらぬ愛を
10
アンコール
1 Bomber Girl

 今回のサポートは以下の通り。
桜井大士(1st Violin)
長谷川智恵(2nd Violin)
小澤恵(Viola)
村岡苑子(Cello)
田辺トシノ(Bass)
片田孝一郎(Percussions)

 現地には初めて行きましたが、これまでのYouTubeとかを見る限り、ほぼこのメンバー構成でやっているようであります。
 片田さんはおなじみとして、田辺トシノさん、生で見るのはもしかしたらThe Kaleidoscopeのクアトロ以来ではないだろうか(渋谷公会堂は行ってないし、その後の同窓会も行ってない)。なんか片田さんと体型逆転してませんかね。
 そして。ストリングス軍団。私はクラシック方面にはてんで疎いので、皆様の善し悪しをここで語る能力は無いのですが(クラシック以外の方面についてもないけど)、素晴らしい演奏でした。基本的に狭く深くをモットーとしている人間なので、桜井さんや長谷川さんのアルバムに手を出してみようかと考えているところです。興奮冷めやらぬうちに手を出さないと一生手を出さないまま終わっちゃいそうだけど。
 あと、すっかり忘れてましたが、今年はうさぎ年ということで碧いうさぎは年歌(という表現はないだろうけど)なのですね。またどこかで織田さんと共演してくれないものでしょうか。
 曲としては、ストリングス軍団が頑張っておられたWinter Songなんかも興味深かったのだけれど、Cafe Broken Heartがこんなにいい曲だとは思わなかった。LIVEではこういう発見が大事なのであります。


 というわけで、色々と発見のある長い1日でした。お疲れ様でした。

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