Trip to Paris

 基本的に先進国は年取って体力落ちてからも回れるだろうと思って旅行は後回しにしてきてるんですが,せっかくフランスの対岸にいて,直行便まであるので,週末を使ってフランス遠征することにしました。金曜の午後に飛んで日曜の夜に帰ってくる旅行です。国内旅行気分で簡単に海外旅行できるのはヨーロッパのいいところですね。こういう場所にいると国境なんて気にしなくなるのがよく分かります。
 なお,週末土日を使って海外に飛ぶのはまあよくあることだとして,「わざわざフランスに行って土日とも競馬」という馬鹿な行動をとる奴などほとんどいないみたいで,周囲の人間から競馬馬鹿だと思われたようであります。

 イギリスから日本以外の海外に飛ぶのも初めてであれば,もちろんフランスは初めてという,地味に緊張感ある旅行でありました。
 そういえば,Flybeはマンチェスターから帰ってきて以来2回目。Flybeのネット予約では基本的に日本のクレジットカードは使えません。「基本的に」と書いたのはトルコに行ったときにAtlasJetが日本のオリコとかアメックスのカードを弾いたくせになぜかニコスのマスターカードだけ使えたので,本当に全部使えないのか自信がないからです。とりあえず,今回自分が試した日本のカードは全滅で,当地で作ったHSBCのカードを使いました。なお,数回使った経験を一般化すると,とりあえずサウサンプトン発のFlybeに関していえば,荷物の大きさチェックとかは特になく,多少の大きさオーバーは問題ないように思います。

 てことで,まずはサウサンプトン空港。学校から無料バスで空港に行けるって幸せですな。
 このあと何回も使うことになる空港ですが,ここから乗るのは今回が初めて。このときは奥にラウンジがあることに気付きませんでした。ので,Costaで大人しくお勉強して出発を待ちます。

空港到着。ピントあわず Flybeが目立っております
これもピント合わず
Land Side。売店は安定のWHSmithとCosta 出発ゲートへ AirSideの待合室
小さな空港なのでスペースは小さいです
上の階にあるCostaに待避
ここで真面目に授業の
予習してました
Relax & Wait
という表記が面白い
窓からの眺め。Flybeのプロペラ機がよく見えます もちろん下を歩いて乗る

 飛行機は無事パリのオルリーに到着。入国も特になにも聞かれず。
 Threeはフランスでも使えるはずだったんですが,なぜか設定がなかなか上手くいかずにちょっと苦戦。でも,なんとか設定完了。ATM見つけるのにもちょっと苦労しましたが,これも無事発見。ユーロって両替するの初めてじゃなかろうか。
 なお,フランスは特に行く予定がなかったので日本から地球の歩き方は持参しておりませんでした。というわけで,AmazonのKindleで購入。便利な世の中ですね。オルリーから市内へはオルリーバスで向かいます。どこの空港も空港から市内までは英語で到達できるので苦労はありません。しかも今回はThreeの電波が入っていてスマホがフル稼働(Google Mapで居場所を常時確認できる)から,スマホの電池が生きる限り迷子にもなりません。いい時代です。

お疲れ様でした アライバル口へ向かう。
LCCメインの空港だからか,無機質です
郵便局の横にひっそりとATM オルリーバスチケット売り場とチケット

 と,いうわけで,バスは無事終点に到着。よく分からんけど,駅名はダンフェール・ロシュロー広場駅というらしいです(いまRATPのホームページの日本語版で見た)。
 ここで重要なお知らせです。実はNPは大学時代,第二外国語としてフラ語を選択してました。そのため,フラ語には一定の理解があるはずです。まあ,実のところ,単語の意味や文法は完全にぶっ飛んでますが,一応フラ語の文字列を見てなんとなく発音する能力は残っています。ですが,フラ語でおなじみ"無音のh"や"リエゾン""エートル"というのは,それ自体を単語として覚えている(なんとなく耳に残るよね,これら)とはいえ,やはりよく分からん。
 で。なにがいいたいかというと,今回の旅行は自分にとってフラ語のリハビリ(といってもそもそものレベルが極めて低い(単位もぎりぎり)のでリハビリの結果は最大でもたかがしれている)旅行でもありました。フラ語と行ったらラヴィエベルとラルクアンシエルとボンジュールとメルシーなおじさんが,「そういえば夜はボンジュールじゃなくてボンソワーだったな」などと,非常に低レベルな会話を思い出すのでありました。関係ないけど,ラヴィエベルって名前にフラ語使ってるマル外なのにフランス産じゃなくアメリカ産馬なんですな。

 さて。ごたくはさておくとして,地下鉄のチケットを買って(こういうのは歩き方がまとまってて非常に助かる),フランスの地下鉄初体験です。治安もそれなりに恐れてはいたものの,まあ普通ではないでしょうかね(なので普通に写真撮った)。なお,RATPが何の略なのかとか,メトロとRERの違いだとかは未だに理解できてません。どうもあとで知ったところに寄ると,2階建て電車が走ってるのはRERなんじゃないかという気がしますが,これも特段の確証はありません。
 それより,一部の駅(これはあとでしっかり認識することになるのですが,Gare du Nordです。フラ語リハビラーとしては,どういう場合に"du"でどういう場合に"de"になるのかちょっと気になったりもしますが,日本での日常生活で特に重要ではなさそうなのでスルーすることにします)がやけにオシャレで,壁に数式が書かれてたりしておりました。これをみると,"フランス=芸術の国"という先入観があるNPは,「やっぱりフランスはおしゃれだなあ」と,偏見と先入観を勝手に上塗りするのであります。

 あと,ホームの電車案内を見て,なつかしの3文字をみました。TGV!!子どものころ,普通の男の子だった僕は当然競馬にも競輪にも興味は無く,乗り物が好きでした。もちろん競艇ではありませんよ。で,電車は普通に好きでした。そして,そんな少年の憧れが,日本ではブルートレインと新幹線,海外ではテジベ,TGVでありました。なお,今の時代(昔からそうだったのかもしれない),TGVはテジェヴェと発音するようで,テジベなどという単語で検索してもTGVには到達できません。う〜ん,もしかして今の今まで略しかた間違ってたのか。大人になって,憧れの存在であった新幹線なんてもう日常的に使うようになってしまい,興味も電車からお馬さんにいってしまったおいらは,フランスのこの電車の存在なんてすっかり忘れてましたよ。いやあ,TGV。テジベテジベ。懐かしい。そして,TGVへの憧れのきもちが地味によみがえってきました。童心に返るってのはこういうことなのだろうか。いやあ,俺は今フランスにいるんだなあ。
 なお,そのTGVには数ヶ月後に乗ることができました!

オルリーバス到着 Denfert Rochereau駅
地下鉄駅にしては
外面が豪華です
横にオーストラリアンバーがあった
オージーなバーって
普通のとどう違うんですかね?
駅改札
日本の自動改札の方が
スムーズです
捌く人数が違うから
これはやむを得なかろう
TGVの文字!! 駅の様子
Denfert Rochereau Gare du nordの乗換案内
日本でもこういった感じの
デザイン多いですね
Gare du nord
一部ホームドアあり
ホーム なんかの数式
(数学的な式ではなさげなので
別の意味があるのでしょう)
これを見て「オシャレ!」と
思ってしまうのは
フランスの宣伝工作に
嵌まっているのだろうか
2階建て電車
きれいな駅ですね
案内も英語とスペ語併記の3カ国語体制です
La Chapelle なんとなく撮った
エスカレーター
よく覚えてないけど
右側に立つ大阪方式で
いいのだろうか
La Chapelle駅 車内ドア上の路線案内
Blanche駅に到着 列車案内
ここもあと○分で出すルール

 さてさて。Blanche駅から地上に出ます。初めてまともに吸うパリの空気です。あがってすぐのところに物乞いがいたりするのはザ・パリという感じですね。
 そして,道の向こう側に見える赤い風車。かの有名な,ムーランルージュであります。なお,今回こんな場所に宿を取ったのは,ヴァンセンヌへの行きやすさと,個室で安いホテルがほしかったことの総合考慮です。
 ムーランルージュという響き自体は耳に残りやすく,なんとなく知ってたんですが,ぶっちゃけこれがなんなのかは知りませんでした。Wikipediaさんによると,キャバレーなんですね。キャバクラは親しみがありますが(ファミさんほどではないけど),そこからクラブを抜き取ったキャバレーってなんなんでしょうかね。イマイチ現代っ子なのでよく分かりません。てことで,せっかく近くなので行ってみようかと思ったりもして公式ページを見てみたりもしたんですが,値段が高いので断念しました。
 ムーランルージュから道を挟んで反対側には,Divaという,いかにもそれっぽい店があり,こっちもちょっと気にはなったんですが,こういう夜の店って怖いよなあと思って現地で検索したらこっちはぼったくり的な経験談がヒットしたので(この経験談を探そうと検索してるのだが,見つからん!所在地が違うから出してくれないのだろうか。まあ営業妨害でこんな泡沫サイトを訴えてくるようなことはなかろう)スルー。

 で,夕食。ようやくイギリスから脱出したのです。それなりにいいもの食べたい。でも,初めてのパリの夜をうろうろするのもいかがなものか,ということで,目に入ったバッファローグリルという店で肉を食べます。チェーン店であることはあとで知りましたが,そんなの関係ねぇ。


ムーラン・ルージュとラ・ディーヴァ 別角度からムーランルージュ 久々にきちんと肉を食べた
イギリスと比べたら
これで20ユーロなら上出来
店舗外観

 で,ホテルへ。テレビをつけたら,NHK Worldが流れており,早見優さんが英語で和食クッキング番組やってました。なんでパリまで来て和食の番組を英語で見ているのだろうか。
 そして,ここで悲しいお知らせ。持ってきたコンセント変換機がここだとうまく嵌まらない。そのため,電源を補充できないという一大事。携帯の電池は死活問題なわけで,これはやばい。というわけで,持ってきたノーパソは携帯充電のためだけに用いることとして,とりあえず迷子になることだけは防ぐことにします……。なんてこった。


 てことで,荷物を置いて町へ出ます。続く。

Trip to Parisその2(エロティック博物館)


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